すずかけの木肌は優し春の色

それにしても大腸ポリープの内視鏡手術をやっている人は、同世代かちょっと若い人にも意外と多い。
みなさん軽い気持ちで受けたような話しぶりなので、そんな気楽なものなのかねェと不思議である。
運が悪ければ悪性ポリープイコール大腸がんという事もあるのだから、そう気楽に語ってほしくない。
とはいえ、誰も多少の不安はあったはず。無事に済んだから軽く言うだけなのでしょう。

今回の自分の手術はポリープ一個のはずだったが、もう一個ぺったり隠れた子がいて、
これも取りますよと軽く言われ、あっさりプツンと切られた。
手術の間中、内視鏡で映す画面を患者（自分）にも見せてくれた。
小さい輪っかにポリープが捕まえられ、きゅっと縊られて、プツンである。
その後、クリップのようなもので出血を止めて完了。
そのクリップは完治したころに自然と外れて、知らぬ間に体外に流される仕組みだそうだ。
腸は痛覚があまり発達していないそうで、切った瞬間もその後も痛みはほとんどない。
空腹になると少し違和感を感じるのがちょっと不安だが、痛みと言うほどのものではない。
痛いのは肛門部分の痛み。それもオロナイン軟膏を二日塗ったら完治した。

先週の水曜日に手術したので今日で丁度一週間。
我が家には厳しい看護士さんがいて、食事制限は少々うるさく言われた。
肉類はじめ脂濃いもの、野菜でも固いものは許可されず、
この一週間の食事は手術以上につらかったなぁ。

で、今回切ったポリープの病理検査の結果が来週の木曜日（26日）だ。
悪性という事は無いとは思うものの、一抹の不安は抱えている。ほとんど意識していないが。



3/4
本物の春になるまで長いなあ


一夜明け雛は後ろを向いてをる


一夜明け雛は務めを終えにけり


雛の眼に務め終えたる安堵かな


3/6
花粉症なのか蛙の目借時


3/9
春待つや鈴懸の木のごつごつと


3/10
忘られし傘一本や春寒し


病院の窓より吹雪く宙を見る


啓蟄や二泊三日の焼切除


啓蟄や小さきポリープなめらかに


簡単な切除にすぎぬ春の雪


3/13
退院の春復活の金曜日


3/16
梅の香や腸に優しき朝ごはん


水仙の蕾一本横に這ふ


3/17
水仙の蕾一気に黄変す


けふ春の扉大きく開きにけり


紅梅や艶めかしくも春の色


3/18
初雲雀草木の色も変はらむと


揚雲雀一度姿を見たきもの


すずかけの木肌優しき春の色


予報通り春の小雨の夕間暮れ