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『漁夫(ぎょふ)の利(り)』
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当事者同士が争っている間に、第三者がまんまと利益を横取りすること。
類:●鷸蚌の争い●漁利●Two dogs strive [fight] for a bone and a third runs away with it.(二匹の犬が骨を争う隙(すき)に、別の犬がその骨を銜(くわ)えて逃げ去る)<「英⇔日」対照・名言ことわざ辞典>故事:「戦国策-燕策・上」「両者不肯相舎、漁者得而併禽之(中略)臣恐強秦之為漁父也」 鷸(しぎ)と蚌(はまぐり)が争っているのを見て、漁夫がその争いを利用し、両方とも捕まえてしまった。強国の秦が、その漁師になりはしまいかと心配でならない。
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<松下幸之助一日一話> PHP研究所編
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国際化時代と日本人
日本という国は、資源なき工業国として、今後とも世界の諸国との密接なつながりの中で生きていかなければならない。だから、いたずらに警戒されたり嫌われたりするようでは非常にマイナスである。そうならないためには、日本人お互いが、これまでの行き方を大いに反省し、また誤解があれば誤解をといてもらえるように、日本と日本人の考え方を正しく伝えていくことが必要である。そのためにもまず大事なことは、お互いにこの国日本と日本人自身というものの特性なり背景を、みずからしっかり把握することではないだろうか。そしてその上に立って、国際化時代に処する道を、ともども真剣に考え合うことだと思う。