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『国破(やぶ)れて山河(さんが)あり』
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戦乱のために、国は滅びて元の姿はなくなってしまったが、山や川だけは昔のままの姿を残しているということ。出典:杜甫の「春望詩」、人物:杜甫(とほ) 中国盛唐の詩人。712~770。字は子美。少陵と号し、工部、老杜などと呼ばれる。若い頃、科挙に落第し各地を放浪し、李白らと親交を結ぶ。40歳を過ぎて仕官したが、左遷されたため官を捨て、以後家族を連れて甘粛・四川を放浪し、湖南で病没。安禄山の乱に遇って幽閉されるなど波乱の生涯を送った。「兵車行」「北征」「秋興」など多くの名作を残す。その詩風は写実的で力強く、沈痛の風趣があり、日本でも西行や芭蕉などが尊び愛唱した。後世、『詩聖』と呼ばれ、李白と共に李杜と並称される。詩文集に「杜工部集」。
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<松下幸之助一日一話> PHP研究所編
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誠意が基本
経営を進めていく上で、もっとも困難があろうと思われるのは販売です。製造には新しい発見や発明がよく考えられますが、販売にとりわけの妙案が生まれることはなかなかむずかしいでしょう。それでは、そのように妙案奇策のあまりない販売の世界で特色を発揮し、販売を成功させるために何が基本になるかというと、結局はお互いの誠心誠意ではないでしょうか。どうすればお得意様に喜んでいただけ、どういう接し方をすればご満足願えるかを常に考えることが何よりも大切で、そういう誠意が根底にあってこそ、その人の言葉、態度に深い味わいも生まれ、販売力もまた高まっていくと思うのです。