9月8日の書き込みです。
ベラルーシのコロナウイルス感染者数は73208人になりました。1日の新規感染者数は177人です。
死者数は721人になりました。
71916人が回復しました。
159万件を超える検査数となりました。
9月8日の書き込みです。
ベラルーシのコロナウイルス感染者数は73208人になりました。1日の新規感染者数は177人です。
死者数は721人になりました。
71916人が回復しました。
159万件を超える検査数となりました。
9月8日、ウクライナに国外追放されかかったコレスニコワ氏は、モズィリに近い国境警備隊の下、身柄拘束されているようです。
コレスニコワ氏の解放を求めるデモ行進がミンスク市内で始まりました。
そしてまた身柄拘束。ベラルーシのテレビ製造工場ゴリゾント近くの通りです。
平和的なデモをしていたところへ治安部隊、護送車が大量に投入されました。
男性が先に拘束され、それを抗議すると女性でも拘束されます。
悲鳴が上がり、怒号が飛び交い、デモ行進は分断されます。それをまたスマホで撮影しているひとがいて、すぐにネット配信されます。
カマロフスキー市場近くで人間の鎖を作っていた人たちも次々と身柄を拘束され、数人がかりで手足を抑えられて、護送車に入れられています。
昨日私の自宅マンションのエレベーターに、白赤白の旗のイラストなどプリントした紙が貼られました。すぐに剥がされました。
今日、「この企業の商品を買わないで!」という誰かが作った張り紙がエレベーターに貼ってありました。
国営企業のいくつかのロゴマークにバツ印がついていて、「これらの企業の売り上げは警察や治安部隊の給与になっています。」と書いてありました。
つまり政府系企業の商品の不買運動を呼びかけているのです。
ミンスク市内には、以前から「この食堂での売り上げの一部は警察や軍隊のために使われており、市内の治安維持のためにこの食堂も一役買ってます。」とわざわざ壁に張り紙している店もあります。
今、このような店の客の出入りはどうなっているのでしょうか。逆に治安部隊や警察を支持している人は進んで食べに行くようになるでしょう。
追記です。この日、121人が身柄拘束されました。女性も年齢に関係なく拘束されています。
ユーチューブで動画配信されている「コメントアウト」というロシアのショー番組(お笑い番組)の中で、チハノフスカヤ元候補のことを「犬」と呼んだり、女性蔑視発言、反政府デモ参加者や白赤白の旗を侮辱する「ジョーク」が司会者やゲストタレントによって、読み上げられました。
もちろん非難され、この動画のスポンサーだったユニリーバ(紅茶のリプトンやスキンケア商品などで日本でもおなじみ)とヤンデックス(ロシアの最大大手インターネット企業)が展開するネットショッピング部門ヤンデックス・ラフカがスポンサー契約を打ち切りました。
当然といえば当然ですね。
ちなみにこの動画は今でも配信されており、問題の「ジョーク」も視聴することができます。
私も見てみましたけれど、はっきり言ってすごく低俗な番組で、ケーキを顔にぶつけ合ったり、日本の昔のお笑い番組みたいでした。
問題になったのは、いかにも視聴者から来たお手紙を読んでいるような体裁で、実際には脚本家が書いたと思われる小さいボードを出してきて、司会者やゲストが順番に読み上げるというシーンです。
何枚かの「おもしろい話」が書いてあるボードの中にベラルーシのネタがあったということです。
3人いるうち一人のゲスト芸能人は、ちらっと内容を見て「自分はこれ読みたくない。」と何度も拒否。司会者は読め読めと強要。
仕方なく読み始めたのですが、やっぱり読みたくなかったので、「チハノフスカヤ」という名字を「チャウチャウ」とわざと読み替えたりして、抵抗したのですが、司会者ともう一人のゲスト芸能人(女性)は、ちゃんと読み上げました。
「白赤白の旗は国旗(?)」と読み上げて、「ああ、あの旗は国旗じゃないんだ。」などというコメントを出しました。
他にもやっぱり、雌犬チハノフスカヤの思いつきで作られた旗とか、事実にも基づいていないし、女性蔑視の発言、下品な表現が続きました。
こんなジョーク、全然おもしろくないんですけど。政治ネタをお笑い番組で扱うのは、注意したほうがいいですよ・・・と21世紀の現代に生きている私などは思うのですが、ネット配信用の番組なので、タガがゆるみがちなのかもしれません。
これをおもしろいと思うロシア人もたくさんいるのかなあ・・・と思うと嫌な気分になりますね。女性、そしてベラルーシ人全体への差別発言ですよ。
政治ネタをお笑い番組で扱うのは絶対ダメとは思いません。表現の自由というものがありますからね。ロシアはそれがあるようです。だったら、他の国の政治をネタにするのではなく、まずは自国の政治(身内)をネタにすればいいのに。他の民族や他の国の政治家(他者)をネタにしたいのなら、やはりある程度の礼儀をもって、ネタにするべきでしょう。そうしないとまたまたネット上で世界中の人から一気に叩かれ、簡単に炎上する社会に私たちは生きているのですから。
動画のコメント欄も炎上。ベラルーシのインターネット企業トゥト・バイ(TUT.BY)がコメントを書き込みしていて、
「ベラルーシでは人々が拘束され、拷問を受けて死にそうになっている人もいるんですよ。お笑いにしないでください!」
などと書き込んでいます。
「読み上げようとしなかった一人のゲストはえらい。」というコメントを残した人もいます。
有名スポンサーが2社も下りたのは正解だと思います。
毎年9月の第2土曜日と第2日曜日は「ミンスクの日」祭りが開催されます。
ミンスク市内の様々な会場でイベントが催されます。
日本のお祭りのように屋台が出ます。屋外コンサート、ハーフマラソンも行われます。
しかし、ハーフマラソンはすでに今年は中止されることが決定していました。理由はコロナウイルス感染拡大の危険があるからとしています。
さらにミンスク市役所は屋台やコンサートなど多くの人が集まるイベントは中止することを決定しました。
今、ベラルーシでは、通りをグループで固まって歩くだけで、道路交通法違反で身柄拘束、逮捕されます。この法律があるかぎり、大勢の市民が集まるお祭りなどは、開催そのものが規則違反になってしまいます。
そのため、屋内のこじんまりしたイベント(美術館内の特別展)などを除き、多くのイベントを行わないことになりました。
(この屋台も多くは国営企業が出店するので、「儲かるチャンスが減ってしまった。」と悔しがる個人経営者はほとんどいません。)
逆にこの土日もまた反政府派デモ行進が予定されているので、あまりにも多くの市民が街中に繰り出すと、まちがってお祭りの屋台でアイスクリームを食べていた人が、身柄拘束されてしまうかもしれません。
家族づれでお祭りに行っても危険だし、楽しくないし、デモ行進など生で子どもに見せて刺激するな、というのも理由の一つだと思います。
ミンスク祭りのイベント大幅縮小の理由は、コロナウイルス感染拡大防止とは無関係のようです。
ベラルーシ保健省の発表によると、今年2月の一ヶ月間の死亡者数は9022人だったのが、増加してゆき6月には13016人になりました。一ヶ月の死亡者数が13000人台に上ったのは、15年ぶりだそうです。
コロナウイルス流行が原因とされています。
しかし、コロナウイルスが原因で死亡したとされている人の数は毎日発表されていますが、1日平均5人です。一ヶ月が30日として、一ヶ月に150人死亡した計算です。
ところが、5月の死亡者数は11966人で、5月から1050人増えて6月の死亡者数は13016人という統計の結果です。
コロナウイルスが原因で一ヶ月に150人死亡したことは、一ヶ月で死亡者数が1050人増えた理由にはなりません。
9月7日、ベラルーシの有名な心臓外科医アレクサンドル・ムロチェクが、
「ベラルーシではコロナウイルスが原因で死亡しても別の死因を挙げている。そのためコロナウイルスによる死亡者数が他の国より低く抑えられている。このようにコロナウイルスによる死亡者数を減らして発表しているのはルカシェンコ大統領の指示によるものではない。責任は前保健相カラニクにある。」
とロシアのテレビ局のインタビューに答えました。
ちなみにムロチェク氏は、8月末に反政府派デモ集会参加者を支持すると表明したために、勤めていた病院長の任を解かれました。その後医療従事者の間で、反政府デモ集会が頻繁に行われるようになりました。
前保健相カラニクは現在、グロドノ州知事に大統領から任命されて、保健相をやめてグロドノ州庁に移りました。
9月6日のデモ行進に参加していたとされる12歳の少年が、道端にチョークで「3%」と書いていたところ、治安部隊に拘束されました。
他の拘束者といっしょに留置所に入れられました。持っていたスマホの中に、デモのようすを撮影した動画があることを見つけた警察は、証拠品として押収しました。
ミンスクの町中で父親と待ち合わせをしていたのですが、一人でデモ行進を見物に行ってしまったようです。
待ち合わせの場所に息子が現れないので、探していたところ留置所にいるのが分かりました。
身柄拘束されたとき、治安部隊が4人がかりで引きずって、護送車に押し込んだそうです。
前日、ベラルーシ内務省はデモ集会に未成年の子どもを連れて行くのはやめなさい、と警告していました。
はい、警告しておきましたよ、警告しておいたのに子どもを連れてくるとは何事か、拘束してもいいと保護者は言っているようなものである、だから子どもでも拘束してしまっていいですよね、という論理があることはあります。
野党調整評議会の主要メンバーだった女性が逮捕され、10日間の拘留を言い渡された後、さらに15日間の拘留を言い渡されていました。その期間が終わらないうちの9月5日、突然ポーランドにいることが判明しました。
どうなっているの?と思っていたら、国外退去をするか、そうしなければ長期間刑務所に入れられる。どちらか選べと言われて、ポーランドへの出国を選んだそうです。警察の車に乗せられ、ポーランド国境まで連れて行かれたことが後で分かりました。
この野党メンバーはすでにポーランドに出国していた前クパラ劇場長(元文化相)と合流。
ポーランドの政治家、事実上の国外追放扱いになったカトリック大司教などと次々と面会。支持を取り付けています。
前クパラ劇場長は、ベラルーシの治安部隊に国民の側に寝返ることを呼びかけています。
ベラルーシの治安部隊は今高額の報酬を政府から支給してもらっているそうなので、それで張り切って仕事をしているそうです。
しかし、連日デモ集会が行われているので、いつまで治安部隊への報酬(もともと税金)がもつのか分かりません。
全ヤンカ・クパーラ劇場長は大統領選挙の後、累計で1万人以上が身柄拘束されていた、とポーランド国内で訴えています。
9月7日、野党調整評議会の幹部メンバー、マリヤ・コレスニコワ氏が突然覆面姿の身元不明の人物数名に車に押し込められて連れ去られてしまいました。
その後、電話にも出ず、所在不明のままです。
身柄拘束されてしまったのでしょうか。ある日突然ポーランドで見つかるかもしれません。
コレスニコワ氏はもともとババリコ氏(立候補すらできなかった一人)の選挙陣営にいました。
ババリコ氏が立候補すらできなくなると、立候補できたチハノフスカヤ陣営に入りました。最近ではババリコ氏が新党設立を表明したときに連名で表明し、新党代表にコレスニコワ氏がなることが決まっていたのです。
野党調整評議会は「拉致された」としています。ベラルーシの警察は、コレスニコワ氏の所在を把握していない、と発表しました。
今日のミンスクは一日中雨でした。
前日、治安部隊に追われてデモ参加者が逃げ込んだカフェのガラス戸が割られましたが、今日はそのドアにダンボールが貼られています。
このカフェを応援しようと、多くの市民がこのカフェにやってきました。
雨が降る中傘をさして順番待ちができるほど多くの人が順番待ちをしています。
このカフェのドアを警棒で叩き割った治安部隊の中に、内務省のロゴが入っている帽子をかぶっているだけで、覆面もせず素顔丸出しの人がいました。もちろんガラスを割っているようすを多くの人がスマホで撮影しているので、すぐに身元が分かりました。
組織犯罪・汚職捜査局長でした。そんな肩書きの人がわざわざ警棒を持って、カフェのドアを叩き割って、デモ集会参加者だけではなく、たまたまカフェでお茶していた人もまとめて拘束しています。
今日もベラルーシ大学生物学部、ミンスク言語大学、ベラルーシ技術大学、地方都市の国立大学などで学生デモが行われています。
身柄拘束された学生の早期解放を訴えています。教職員にも参加する人が増えています。
9月7日の書き込みです。
ベラルーシのコロナウイルス感染者数は73031人になりました。1日の新規感染者数は172人です。
死者数は716人です。
71883人が回復しました。
新規感染者数が四捨五入すると200人という日が続いています。
デモ集会に参加していた人たちの中で、あるいは留置所の中で感染が静かに広がっているのかもしれません。
9月6日、ベラルーシ各地でデモ行進が行われました。
ミンスクでは10万人以上が参加したと見られています。
再び独立会館(大統領府)に向かって行進は進みました。
今日も朝から警察や治安部隊が広場などを封鎖しました。地下鉄も6駅が閉鎖されました。
今日は天気が悪かったのですが、傘をさしての行進となりました。
グロドノやブレスト,ビテプスクでも大規模なデモがあり、また治安部隊が身柄拘束をしたりと、かなり混乱があったようです。
ゴメリでは留置所の前で、すでに身柄拘束された人を早く解放するよう訴えました。
今日も100人が拘束されたようです。240人という報道もあります。
昨夜、団地など住宅街でこじんまりとしたデモ集会をした場所が多かったことを受けて、団地の中を治安部隊がうろうろ警備している住宅街が増えました。
大統領府の前では治安部隊が柵を作って、それ以上デモ行進が進まないようにしていましたが、今日はデモ参加者もすぐ近くまで行って、その柵に手にしていたプラカードを貼り付けたりしました。
「辞任せよ」といった落書きも書かれました。
治安部隊と話し合おうとする人もいました。
デモ参加者に向かって催涙弾、あるいはペッパーガスがまかれたという報道もありますが、未確認です。
この日、政府支持派も国旗をつけた車でドライブするといった集会を行なっています。
反政府デモ集会は29日間連続で行われました。明日で30日目に入ります。
ベラルーシ内務省は今日1日だけで全国633人が身柄拘束されたと発表しました。
ベラルーシの新聞「ナロドナヤ・ヴォーリャ」(直訳すると「民族の意志」)はすでにベラルーシ国内で印刷を拒否されるようになりました。
それでも何とか印刷を続けましたが、通常なら販売している新聞スタンドやキオスクなどで販売することも禁止されてしまいました。
新聞社の人でしょうか。1週間ほど前、地下鉄の出入り口のところ、新聞スタンドが営業している前で、若い女性がこの新聞を立ち売りしていました。けっこう売れていました。
どうやらそれも禁止されたようです。
先週の金曜日、私が帰宅するとマンションの一階の郵便ポストのそばに束になってこの新聞が置いてありました。
もうただで住宅に配り、読みたい人は自由に取ってください、という方式に変えたようです。
一度にたくさん取って、知り合いに配ろうとしているマンション住民もいました。
今日、この新聞のサイトがブロックされました。ネット上で記事を読むことができなくなっています。
ベラルーシ内務省の公式サイトに続き、9月4日から内務省アカデミーのサイトもハッカー攻撃を受けました。
これは日本で言うところの防衛大学のことです。
その公式サイトを開くと「ここは嘘つき、乱暴者、人殺しの養成を行なっている学び舎です。」という文章が表示されるようになりました。
「8月9日から12日にかけて、将校たちにより暴力や拷問を受けた人々の血で、軍服の名誉を汚した。 犯した犯罪について国民に説明しなければならない。」という文章も表示されました。
今はこのサイトは閲覧できないようになっています。
9月5日からはベラルーシ商工会議所の公式サイトがハッカー攻撃を受けたらしく、アクセスができなくなっています。
犯行声明も出されており、「サイバーパルチザン」と名乗っています。
これ(サイバー攻撃)は「パルチザンによる戦争」だとも表明しています。
パルチザンが何なのか知らない日本人の方は「赤軍パルチザン」「ソビエトパルチザン」で検索してください。
ベラルーシのパルチザンは有名です。(戦争映画のおかげかもしれませんが。)
昨日、9月5日の書き込みで、このような内容の記事を書きました。
・・・・・
独立広場で女性たちがデモ集会をしているときに治安部隊が来たので、デモ参加者は治安部隊員にあれこれ話しかけて、考えを変えるよう訴えていました。そこへスーパーのレジ袋をぶら下げた女性(40歳ぐらい?)が一人近づいてきて、
「あんたたち何歳? 投票用紙が盗まれたとか言ってるけど、本当に投票権のある年齢なの? 自由を自由をって。あんたたちは一体何をしているの? 治安部隊の後ろをついて回ったりして。バカ女の集まりね! あんたたちのことが世界中でニュースになっているわ。恥ずかしい! あんたたちが大勢町の中にいるから怖くてどこにも行けなくなったじゃないの! みんな治安部隊が怖いんじゃない。あんたたちのことを怖がっているのよ!」
言われたほうの女性たち(100人近く)は一斉に反発。
この女性がまた何か言おうとすると、デモ集会参加者は一斉に、
「挑発者! 挑発者! (その手には乗らないわよ!)」
とシュプレヒコールを上げました。すると40歳ぐらいの女性は、みんなに向かって「くるくるパー」のジェスチャーをしましたが「挑発者! 挑発者!」コールをやめなかったので、一番近くにいた若い小柄な女性がしていたマスクを小突きました。若い女性もその40歳ぐらいの女性の手を押し返しました。するとまた手を押し返し・・・
周りにいた大勢の人は「挑発者! 挑発者!」コールをやめませんでした。このようすをもちろんスマホで撮影している人がたくさんいて、動画がネットで流れ、この女性の言動が世界に発信されていきます。
・・・・・
今日になってベラルーシの国営テレビ局が「平和的なデモ?」というタイトルのニュースを流しました。それは上記の動画をこのように編集してありました。
・・・・・
独立広場で女性たちがデモ集会をしているときにスーパーのレジ袋をぶら下げた女性(40歳ぐらい?)が一人近づいてきて、
「あんたたちが大勢町の中にいるから怖くてどこにも行けなくなったじゃないの! みんな治安部隊が怖いんじゃない。あんたたちのことを怖がっているのよ!」
言われたほうの女性たち(100人近く)は一斉に反発。
この女性がまた何か言おうとすると、デモ集会参加者は一斉に、
「挑発者! 挑発者! (その手には乗らないわよ!)」
とシュプレヒコールを上げました。すると40歳ぐらいの女性は、みんなに向かって「くるくるパー」のジェスチャーをしました。
一番近くにいた若い小柄な女性がその40歳ぐらいの女性の手を押しました。
・・・・
40歳ぐらいの女性が先に手を出し、若い小柄な女性のマスク、つまり口元を「黙れ!」とばかりに小突いたシーンはカットされていました。
若い小柄な女性だけが40歳ぐらいの女性の手を押し返している様子だけが報道され、アナウンサーが「これが平和的なデモと言えるでしょうか。」とコメントを述べています。
動画の編集の仕方によって印象が変わってしまいますね。
ネットで独立系マスコミのサイトを見るのではなく、国営テレビのニュースしか見ていない人は、国営テレビの言っていることを鵜呑みにするでしょう。
「これは平和的なデモではない。無法者の集まり。だから厳しく取り締まってよい。」という考えにつながるでしょう。
今日のデモでは、地下鉄ネミーガ駅近くで治安部隊が拘束するため近寄ってきたので、あわてて逃げた参加者のうち、数人が近くの営業していたカフェに逃げ込みました。
カフェは入り口のドアを閉めました。治安部隊はドアを開けろと言いましたが、カフェの従業員は開けませんでした。
すると治安部隊は警棒でカフェのドアガラスを割って壊しました。
逃げ惑う人を殴って、倒れて全く動けなくなっているところを繰り返し警棒で殴りました。
女性も警官に植え込みの中に突き飛ばされました。
これが平和的でないデモ集会に参加した人に対する適切な対処方法のようです。
ガラスを割られたカフェには損害賠償を内務省が支払ってくれるといいですね。
それとも無法者をかくまったということで、このカフェも悪者にされてしまうのでしょうか。
このカフェで偶然コーヒーを飲んでいた人も、巻き添えで拘束されたそうです。
9月6日の書き込みです。
ベラルーシのコロナウイルス感染者数は72859人になりました。1日の新規感染者巣は196人です。
死者数は711人です。
71864人が回復しました。
158万件の検査数となりました。
8月9日夜、3人のポーランド人男性がミンスク市内のレストランで食事を終えて、外に出たところ、ベラルーシの警察に身柄拘束されてしまいました。
3人はどこかへ連行され、収容されたのは体育館のような広い地下室。そこに300人ほどのベラルーシ人といっしょに拘束されていました。
そこに15時間拘束された後、ジョージノ市にある留置所に移送されました。そこで取り調べを受けた際に、暴力を受け、心身共に傷を負ったそうです。
このポーランド人3人は反政府派デモ集会に参加していたわけでもないので、無実を訴えましたが、顔を壁に向けたまま長時間立たされたり、手錠を後ろでにはめられた状態で、膝をつき顔を床につけた格好で何時間も同じ姿勢でいることを強要されたりしました。水が飲みたいと訴えると、暴言を吐かれたそうです。6人用の檻房に24人収容されて数日を過ごしました。
ポーランド政府が再三、ベラルーシ政府にポーランドの国籍を持っているこの3人を解放するよう訴えても、なかなか出してもらえず、ようやく8月13日に留置所から出ることができました。
そして8月14日に飛行機でポーランドへ帰国。ワルシャワの空港ではマスコミが押しかけましたが、インタビューに答えることに同意した二人のうち一人には目の周りに殴られたあざがありました。この3人は今、心理カウンセラーにもかかっているそうです。
ポーランド国内でこれは拷問を受けた跡であるという鑑定も出て、3人の証言も裏付けられたので、ポーランド検察庁は事件として調査を開始すると発表しました。
ベラルーシの政府や警察がポーランド側の調査を受け入れるかどうか分かりません。しかし将来的に国際的な機関にポーランド政府が支援や第三者機関調査を求める可能性はあります。
ポーランド政府がこんなにポーランド人の解放を訴えても、ベラルーシ政府はなかなか耳を貸さないということはよく分かりました。
他にも日本国籍の男性(逮捕、起訴)、アメリカ国籍の男性(身柄拘束)が留置所や収容センターにいます。それぞれの政府が強く解放を要請しても、ベラルーシ政府は自分たちの方針を変えようとはしないようです。
拘束された日本人男性の場合、逮捕の理由が理由だけに、日本政府も強くは解放を要請できないのがもどかしいですね・・・。
それにしても在ベラルーシ・ポーランド大使館は、自国民保護のために事前にベラルーシにいるポーランド人に「大統領選挙のときには不要不急の外出や夜間外出は控えましょう。(ベラルーシ大統領選挙の前後はいつも一波乱あるから。)」と通達してなかったのでしょうか?
ベラルーシにいる日本人には事前にできるだけ家にいるよう、注意喚起メールが投票日数日前には日本大使館から届いていましたが。
ポーランド大使館もそうしていたけれど、この3人は気にせずレストランへ食事をしに行ってしまったのかもしれませんね。
これはブレスト市立の学校の話です。
ブレスト市立にある学校が投票所の指定されていました。投票の集計結果はチハノフスカヤ候補の圧勝。票数を一覧表にして投票所、つまり学校に掲示しました。
集計作業に関わっていた校長先生と二人の副校長が、
「退職します。」と自ら願い出て、新学年スタート早々やめてしまいました。
保護者が集まり、校長先生の退職願いを取り消してもらおうと教育委員会に掛け合うことが今日決まりました。
実際、保護者の要望が聞き入れられるかどうかは分かりません。
9月5日、身柄拘束された国立ミンスク言語学大学の学生の解放を求める学生デモが始まりました。
ミンスク言語学大学前でもデモ集会が始まりましたが、学生だけではなく教職員もいます。白赤白の旗だけではなく、リトアニア、ウクライナ、アメリカ、EU各国の国旗を掲げている人もいます。
今日はベラルーシ大学の学生が国際関係学部前(ミンスク中央駅の近く)でデモ集会を行っています。
またベラルーシ国立技術大学の学生もミンスク言語学大学の学生の解放を求めるデモ行進を始めました。しかし、ヤクプ・コーラス広場の近くまで来たときに、治安部隊が近づいてきました。そして数人の男子学生が拘束されました。
背負っていたリュックサックを引っ張られ、抵抗したら、着ていた服も脱げてしまうのですが、そのまま両手両足を引きずられて護送車に入れられます。
周りの女子学生が叫びながら止めようとすると、治安部隊に押し戻されます。
すでに30人の学生が身柄拘束されたようです。
9月1日に学生デモを取材していて拘束されていたジャーナリストは今日までに全員解放されました。
カマロフスキー市場の近くでも女性によるデモ集会が始まっています。楽しい音楽が流れ、ダンスをしている人も。
警察が数人現れ、拡声器で「この集会は違法です。解散してください。」と呼びかけながら群衆の間を歩いているのですが、みんな無視。警官の前でプラカードを持って踊り続ける女性もいます。
その後女性の行進が始まりました。
そこへ治安部隊が護送車とともに近づいてきて停車。しかし、女性は治安部隊を取り囲み、押し戻しました。
「恥知らず!」「人殺し!」などと叫んでいます。
ミンスク市内の高層マンションで、マンションとマンションの間にロープを張って白赤白の旗を住民が掲げていたところ、すぐにロープを切られてしまいました。
そしてすぐに住民はまた同じように白赤白の旗をロープにつけてマンションの間に渡したのですが、今日は消防からはしご車が出動しました。
住民が集まって消防隊員に文句を言っている間にはしごはぐんぐん上がっていき、旗を外しました。ところがそれを地面のほうに持って行く途中、中層階に住むマンション住民が窓を開けて、手を伸ばし、旗を奪い返し、自分の家に入れてしまいました。
地上や窓から見守っていた住民たちは拍手喝采です。
さらに白赤白の旗が取り外されましたが、風に飛ばされ、近くの低い建物の屋根の上に落ちました。すぐに住民が屋根に登って回収。消防隊員の手には渡りませんでした。
独立広場に集まったデモ参加者は手をつなぎ、大きな輪になってぐるぐる回っています。輪は何重にもなっていて、数千人が回っています。
そこへヘルメットをかぶった警察がやってきました。若い女性が、収容センターで拷問を受けて大怪我をした人の大きい写真を、警察官一人一人に見せながら、
「この人を知りませんか。この傷に見覚えは?」と聞いて回っています。
独立広場に向かって進んでいた助成の行進。歩道からはみ出していた女性二人は、道路交通法違反でしょうか、身柄を拘束され、護送車に押し込まれました。周りの女性は悲鳴を上げ、逃げようとして大混乱となりました。
そこへ道路の交通整理をしている警察のパトカーが来たのですが、デモ集会参加者が、
「さっき女の子二人が誘拐されたわ! ナンバープレートのない車に乗せられて。誘拐事件よ! あなたたち、警察でしょう! 誘拐犯を捕まえてよ! 事件が起きたら警察を呼ぶものでしょ?」
と言っているのに、警察は無視して交通整理をしています。一人がうるさそうに、
「それは警察が連れて行ったんだ。」と説明すると、
「ナンバープレートのない車よ! 警察じゃないかもしれないじゃない! 女の子二人が誘拐されたされたのよ! 捜索願を出すわ! 受理してくださいね!」
と言い返していました。
今のベラルーシでは行方不明になっても、所在不明になっても、誘拐されても警察は捜索してくれないのです。
独立広場に面した通称赤いカトリック教会では、司教が夕べのミサでお説法をしたのですが、
「私たちはみな別の人間になる。もう元に戻る道はない。」と話し、連帯を訴え、拍手喝采を受けていました。
ミサには在ベラルーシ・フランス大使も来ていました。
赤い教会には本当にたくさんのカトリック教徒が集まっていました。
ベラルーシ人の約30%はカトリック教徒です。
独立広場で女性たちがデモ集会をしているときに治安部隊が来たので、デモ参加者は治安部隊員にあれこれ話しかけて、考えを変えるよう訴えていました。そこへスーパーのレジ袋をぶら下げた女性(40歳ぐらい?)が一人近づいてきて、
「あんたたち何歳? 投票用紙が盗まれたとか言ってるけど、本当に投票権のある年齢なの? 自由を自由をって。あんたたちは一体何をしているの? 治安部隊の後ろをついて回ったりして。バカ女の集まりね! あんたたちのことが世界中でニュースになっているわ。恥ずかしい! あんたたちが大勢町の中にいるから怖くてどこにも行けなくなったじゃないの! みんな治安部隊が怖いんじゃない。あんたたちのことを怖がっているのよ!」(←いや、あなた、独立広場まで外出してるし、数千人の参加者が集まっている人の前に自論を堂々と発言しているから、勇気がある女性だと思いますが。何も怖がっていないように見えます。)
言われたほうの女性たち(100人近く)は一斉に反発。
この女性がまた何か言おうとすると、デモ集会参加者は一斉に、
「挑発者! 挑発者! (その手には乗らないわよ!)」
とシュプレヒコールを上げました。すると40歳ぐらいの女性は、みんなに向かって「くるくるパー」のジェスチャーをしましたが「挑発者! 挑発者!」コールをやめなかったので、一番近くにいた若い小柄な女性がしていたマスクを小突きました。若い女性もその40歳ぐらいの女性の手を押し返しました。するとまた手を押し返し・・・
周りにいた大勢の人は「挑発者! 挑発者!」コールをやめませんでした。このようすをもちろんスマホで撮影している人がたくさんいて、動画がネットで流れ、この女性の言動が世界に発信されていきます。
カマロフスキー市場近くでのデモ集会でも、年配のおばあさん(70代ぐらい?)がデモ参加者に「あんたちの主張はまちがっている。」と強い口調でしゃべくりだし、参加者の女性たち(年齢はいろいろ)は一斉に
「警察が市民に暴力行為を行ったんですよ!」
と反発。おばあさんは「無法者を警察が成敗するのは当たり前。」
「けがした子どももいるんですよ! それも無法者なの?」
など言っていますが、おばあさんは全く耳を貸さず(もう耳が遠いのかも。)建設的な対話などには全くなりませんでした。
このようにデモ参加者に対して否定的な意見のベラルーシ人もいます。
しかし、少数派です。
夕方、独立大通りを自転車で通っていた女性が行く手を警官に阻まれ、そのまま自転車ごと護送車に入れられました。
周りにいた人が悲鳴を上げ、抱き合って泣く人もいました。ちょうどそこへベビーカーを押して通りかかっていた夫婦は、警察官にぶつかられそうになりました。
しかも警官が4人横一列に並んでいます。ベビーカーを押していた旦那さんのほうが、
「何で道の真ん中をで、横一列に並んで立ってるんですか!」などと言ったのですが、警官は黙ったままで何も答えません。
「男の恥だ!」
と捨て台詞を残して夫婦はベビーカーを押して行ってしまいました。
日が暮れて、ミンスクや他の町で白赤白の旗の周りで多くの人がスマホのライトをつけて、歌を合唱しています。
消防隊に奪われそうになった白赤白の旗は、再び高層マンションの間に掲げられました。マンション住民は窓から見守り、拍手喝采をしています。
この高層マンションの中にも政府派の住民がいて、本当は白赤白の旗を掲げるのは反対という人もいるかもしれないな、とふと思いました。
この旗のせいでうちのマンションが世界中で有名になって、恥をさらしているというふうに思っている住民もきっといるでしょう。
でも少数派です。
今日は住宅街でのデモ集会が多かったです。近所住民が集まって、白赤白の旗の下、歌ったりダンスをしたりふるまわれた紅茶を飲んだりしています。ゴミもそれぞれ片付けて分別して捨てています。子ども連れが多いです。
町内の夏祭りのような雰囲気です。
夜10時、団地内で住民が集まっているところへ、大勢の治安部隊がやってきました。そして無理やり住民たちを解散させました。
そしてそのようすをスマホで自宅の窓から撮影している住民もいます。
団地中に響く「恥知らず!」と治安部隊に向かって叫ぶ団地住民の声。それも動画になって、10分もしないうちにユーチューブで世界に向けて発信されます。
ミンスク言語大学の学生寮では階段の踊り場に学生が大勢出て、1階から3階は白いライト、4階から6階は赤いライト、7階から9階は白いライトをたくさん灯して、外に向かって照らしました。
身柄拘束された学生のうち、多くはすでに解放されましたが、一部はオクレスチナ収容センターに移送されたそうです。