ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

ベラルーシのコロナウイルス感染者18万1113人。死者数1358人

2020-12-24 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月24日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は181113人になりました。予想していましたが、18万人台になりました。1日の新規感染者数は1917人です。なかなか数字が減りません。コロナウイルスの変異種についても心配です。来年からロシア製のコロナウイルスワクチン接種が始まりますが、すぐに行き渡るわけでもなさそうです。ベラルーシでは第三波の流行が来年前半始まるという予想が出ていますが、その前に第二波が収束しないのではないかと思います。

 死者数は1358人です。

 159437人が回復しました。

 


12月23日。カトリック大司教に帰国許可

2020-12-23 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月23日。明日はクリスマスイブ。このぎりぎりのタイミングで、8月末、事実上の国外退去を強制されて、ベラルーシに帰国できなくなったカトリックの大司教、コンドゥルセヴィチ大司教に帰国許可が出ました。今日中にポーランドからベラルーシへ帰国し、明日のクリスマスミサを執り行うことになると思います。ベラルーシ国内のカトリック教徒は大喜びです。

 先週末にバチカンからローマ法王の使節団がミンスクを訪問し、ベラルーシ大統領とコンドゥルセヴィチ大司教の帰国について協議されていたようなのですが、内容は公表されていませんでした。

 しかし昨日、22日にコンドゥルセヴィチ大司教が帰国できるらしいという報道が流れ、今日正式に大統領から帰国許可を出したと公表されました。

 クリスマスイブまでに滑り込みで帰国できますね。一方でクリスマス後はどうなるのか状況は分かりません。再び大司教が国外に行かないといけなくなった場合は、また帰国できなくなるかもしれないので、ベラルーシから出国にしないようにするかもしれません。一方で大司教になると、バチカンへ行かないといけないときもあるのです。こういうとき、バチカンがどのように判断するかにかかっていますね。

 またこれでカトリック教徒がベラルーシ大統領を支持するようになるとは、とても思えません。

 ちなみにバチカン市国は、北朝鮮、ベネズエラ、そして日本などと並んで、ベラルーシ大統領に信任状を提出しており、ルカシェンコ大統領がベラルーシの大統領であると認めている数少ない国の一つです。

 今から考えると、バチカン市国は宗教国(みんな仲良くしましょうよ、平和的に解決しましょうよ、話し合いましょうよ・・・という考えが根底にある)でもあり、またコンドゥルセヴィチ大司教が見方によっては人質に取られていたようなもので、刺激しないほうがよかろう、コンドゥルセヴィチ大司教の件は話し合って解決すべきであり、そのためには話し合いの土俵そのものを作っておっかないといけないし、そんなわけでルカシェンコ大統領を大統領として認めておかないと・・・という考えがあったのでは? と私は思います。

 つまりバチカン市国が、ベラルーシでの独裁政治や恐怖政治を認めているわけではないということです。(日本政府がそれまではEUと足並みをそろえていた態度とは一変、ルカシェンコ大統領を認めるような姿勢を見せたのは、どうしてなのでしょうか。深遠な考えがあるのか、それとも何も考えていないのか、あるいは考えたけれど明確な答えが出せなかったのか、あるいは考えているけれど、それを悟られないように考えてないふりをしているのか何なのか・・・)

 来年戦争が始まるかもしれないという予測も出ているような状況で、誰が敵で誰が味方なのか見極めないといけない時期が近づいています。

 

 EUなどがベラルーシに制裁を発動しましたが、それのお返しにベラルーシ政府もEU諸国に対して制裁を発動しました。ベラルーシとEU諸国の交流なども減り、貿易などにも影響がすでに出ています。

 このような状況なのに、イギリスでコロナウイルス変異種がイギリスや他のヨーロッパの国でも発見されているのに、ベラビア(もちろん国営)はイギリスの旅客機の離着陸を停止していません。

 

 ジョージノの刑務所内とされる画像がネット上で出回っています。スマホで撮影されたもので、どのように撮影されたのか詳細は不明です。刑務所内に携帯は持ち込めないし、この画像がどのようにネットに投稿できたのかどうかもはっきりしていません。

 もし本物だとしたら、警察が持ち物や差し入れのチェックをしていないのか、警察の予想を上回る方法を誰かが思いついたのか・・・と思います。

 もしかしたらフェイク、あるいは合成かもしれません。もっとも本物として見ると、監房内と思われる部屋に二段ベッドが二台、そしてその間に小さい机と細長いベンチ2台(1台に二人が座れる大きさ)があり、そこに17人が収容されていました。

 

 元ミス・ベラルーシのヒジンコワさんが服役中に受けた非人道的扱いについて、人権擁護団体が検察庁に訴えましたが、書類が不足していることを理由に訴えは退けられました。

 

 12月23日夜になりましたが、まだコンドゥルセヴィチ大主教はベラルーシに帰国していません。正式な帰国許可が届いていないとのことです。しかしクリスマスイブのミサには間に合うよう帰国する予定だそうです。

 

 今日、ベラルーシ大統領はグロドノにある正教女子修道院長ガブリラにスカリナ勲章を授与しました。

 他にも大統領から国会議長や前保健相にも功労章が次々と授与されています。

 

  


ベラルーシのコロナウイルス感染者17万9196人。死者数1349人

2020-12-23 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月23日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は179196人となりました。1日の新規感染者数は1922人です。また1900人台に戻ってしまいました・・・。感染者数はおそらく明日18万人台になるでしょう・・・。今年中に19万人台になる可能性もあります。

 死者数は1349人です。

 157079人が回復しました。

 380万件の検査数となりました。

 

 今、ベラルーシの医療現場では医師不足が明らかになっています。つまり患者が増えているということです。

 ベラルーシの病院や診療所では午前8時に診療や検査の受付を開始(検査によっては7時半から受け付ける科もあります。)するのですが、午前6時から病院の前に患者(コロナウイルス感染者とは限りません)が行列を作っています。

 午前6時から並ぶと午前8時に病院内に入れるらしいです。午後8時に行列最後尾に並んだ人が診察を受けられるのは昼の12時ごろだそうです。

 待合室はぎゅう詰め・・・と書きたいところですが、ベラルーシの病院、特に診療所は日本人が想像するような待合室がないです。

 廊下にベンチが置いてあって、それが待合室の代わりになっています。よくてエレベータホールが広い場合、そこが待合室の代わりになりますが、壁沿いにベンチが置いてあるだけです。

 そのため、廊下の両脇に座って診察を待っている人が咳をしている間を通って移動しないといけません。あるいはエレベーターホールで咳をして順番を待っている人たちのそばでエレベータを待たないといけません。

 ちなみに今は発熱外来専用の入り口があります。しかし、病院内では診察を受ける人が廊下で順番を待っている状態です。

 コロナ以外の病気で発熱した人も廊下のベンチに座らされて、診察の順番を待たないといけません。

 この待合室が廊下というのがベラルーシの医療システムの大きな欠陥だと私は前々から思っています。

 もう一つの欠陥は、病欠届を取るシステムです。ベラルーシでは病欠扱いにしてもらう(仮病とか嘘で仕事や学校を休んでいるわけではない。)と証明するために病欠届けを医師に出してもらわないといけません。

 それが3日おきなのです。これは何かと言えば、例えば月曜日診療所に行って「はい、あなた発病してますね。今日が1日目ですね。」と病欠届の「発病した日」にその日の日付が記入されます。そして少なくとも3日間の水曜日までは、「病気」になります。火曜日にすっかり元気になっても、水曜日までは「病人」なのです。

 さて、木曜日すっかり元気になったと思って診療所へ行きます。そして担当医師が「はい、元気になりましたね。」と診断すると「病欠最後の日」は水曜日(3日目)と病欠届けに記入して印を押します。それを持って職場や学校に提出しないといけません。もしまだ病気と診断されると、さらに3日間、木、金、土が病欠の期間として追加されます。金曜日に元気になっても、土曜日まで「病気」です。

 そして、問題なのが自分はもう良くなった、と感じていても本当に治ったという医師の診断と印をもらうために診療所(病院)へ行かないといけないということです。

 Aという病気になった人が、Aはすっかり治ったので、それの証明をもらいに病院へ行き、待合室となっている廊下にいたら、たまたま隣に座った人や目の前を通り過ぎた人からBという病気をうつされる可能性があるということです。

 そしてBという病気を発症。また診察へ。そして元気になって病欠届の印をもらいに病院へ行って、待合室である廊下でCという病気に感染。次はCを発症し・・・ということも十分ありえます。

 そして病中の人も回復した人も同じ待合室(廊下)で待たされるので、すごく混んでいます。

 とにかくコロナでなくても、今は何の病気も怪我もしないに越したことはありませんね・・・。


12月22日。家宅捜索

2020-12-22 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月22日、独立系メディアで働くジャーナリストの身柄拘束、家宅捜索が続いています。

 小学生の息子と二人暮らしだった母親が警察に連行され、息子が一人で留守番しているときに警察がやってきて家宅捜索。目の前で家宅捜索が進んでいることを祖父に泣きながら電話です。

 

 ベランダに白赤白の旗を吊るしていた3人の子持ちの女性。自宅に警察が来て、翌日任意で出頭。末っ子が赤ちゃんなので抱っこして警察へ行くと、母親はそのまま身柄拘束。連絡を受けた祖母が孫を引き取りに警察へ行きました。

 

 国会議長が自ら学校へ行き、教職員や生徒を対象に「お話」をしました。

 

 人気ロックバンド「J:морс」のリーダー、ウラジーミル・プガチが野党調整委員会のメンバーになったのですが、捜査当局から明朝、出頭するよう命令がきました。

 


ベラルーシのコロナウイルス感染者17万7274人。死者数1341人

2020-12-22 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月22日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は177274人になりました。1日の新規感染者数は1858人です。このまま1900人台に戻ることなく、減り続けてほしいです。

 死者数は1341人です。

 154807人が回復しました。

 

 昨日からベラルーシの陸路での出入国は難しくなり、陸上運輸もリトアニア、ポーランドとの国境地帯では滞っています。

 

 イギリスでコロナウイルスの変異種が発見され、他の国でも見つかっていますが、次々と多くの国がイギリスの旅客機や船舶の出入国を停止するなか、ベラルーシは停止していません。空路での出入国は陸路と違って簡単にできます。ただし入国の際にコロナウイルスの検査結果を提示しないといけません。


12月21日。陸路での出入国が難しくなりました

2020-12-21 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月21日、今日から陸路でのベラルーシ出入国が難しくなりました。

 一方で空路での出国は簡単です。入国の際はコロナウイルス感染検査の陰性結果を提示しないといけません。コロナウイルスの変異種が発見されたイギリスへの飛行機は飛んでいます。また来年から自分の乗用車での出国であれば、お金(出国税ですね。)さえ払えば出国できるようです。

 

 今日もまたIT企業が外国へ移転しました。

 

 EU離脱へ秒読みのイギリスが、離脱前にEUの対ベラルーシ制裁に加わると表明しました。

 

 ベラルーシ大統領は連日精力的に病院を訪問しKOVID-19のため入院している患者の見舞い、医療従事者を鼓舞しています。

 

 今日は月曜日なので高齢者の反政府デモ行進の日です。いつもとちがってミンスク市中心部からは外れた百貨店「ベラルーシ」前で集まり、そこをスタート地点にする予定です。午後3時半ごろ、突然この百貨店内で避難が始まり、買い物客が次々と外へ出ています。火事ではなさそうです。

 

 前在アルゼンチン・ベラルーシ大使が公費2393ドルを私的に流用していた容疑で、刑事責任を問われることになりました。このベラルーシ大使は、反政権発言を公表したため、大使の座をすでに辞任しています。

 

 来年から、ベラルーシ国内の公立学校内に新しく「軍事・愛国心教官」という新しい教員が配置されるそうです。

 ベラルーシでは高校生になると、軍事教練が授業の科目の中にあって、男子は軍の基地に行って、練習(体育の授業の延長のような内容)や授業(軍服の種類などについてのレクチャー)を受け、女子は病院で応急手当てのやり方を学びます。

 それに加えて、学校内にそう行った練習を指導したり、レクチャーできる教官を学校に配置するそうで、その数1900人だそうです。たぶん軍人の中から選ばれているのでしょう。

 もちろん1900人で複数の学校を持ち回るのでしょうが、これからは、愛国心の育て方や、白赤白の旧国旗はファシストの旗であるとかを生徒に話して回るようです。

 

 


ベラルーシのコロナウイルス感染者17万5416人。死者数1333人

2020-12-21 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月21日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は175416人になりました。1日の新規感染者数は1893人です。少し減って1800人台になりました。

 152930人が回復しました。

 379万件を超える検査数となりました。

 

 ベラルーシではロシアのコロナウイルスワクチンを希望者に摂取を始めます。年明け早々から開始するようですが、希望者の受付はすでに終了しました。

 (すでに治験用のワクチン摂取を受けたベラルーシ人ボランティアもいます。)

 

 変異種が発見されたイギリスへの飛行機発着は今のところは中止しないとベラビア航空は発表しました。つまり人の出入りがあるということです。他のヨーロッパの国ではイギリスの旅客機の乗り入れを禁止する国や検討に入った国もあるのですが・・・。


12月20日、元ミス・ベラルーシが釈放

2020-12-20 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月20日、2008年ミス・ベラルーシのヒジンコワさんが釈放されました。出所するときには多くの支持者、家族が待ち構え、抱き合って涙を流す姿も。ピースサインをして、マスクはしていましたが笑顔で写真撮影する余裕も見せましたが、さすがモデルと思いました。42日間に渡るヒジンコワさんが受けた刑務所での非人道的扱いについて、人権擁護団体は訴えるとしています。

 

 日曜日の今日も反政府デモ行進、そしてそれをパトロールする治安部隊、軍用車の列が続いています。

 昨日のことですがある団地で茶話会を開いていたら、参加していた大人3人と未成年の子ども2人が身柄拘束され、警察署へ連行されました。このうち2人の子どもとその父親はすぐに解放されたそうです。

 そして今日もこの団地で反政府デモ集会が行われています。

 別の団地でも、マンションの1階で身柄拘束が続いています。

 国営ミンスク・トラック工場の最新型トラック240台に国旗をつけて、ミンスク市外の道路を走らせています。これは政府側のデモ行進です。

 

 


ベラルーシのコロナウイルス感染者17万3523人。死者数1324人

2020-12-20 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月20日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は173523人になりました。1日の新規感染者数は1944人です。まだ1900人台のままですね・・・。

 死者数は1324人です。

 151635人が回復しました。

 


12月19日。クリスマスツリー

2020-12-19 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月19日。反政府派はクリスマスツリーを白と赤の組み合わせで飾っています。

 今日も各地で反政府派が白赤白の旗やパラソルを持って歩いたりと、結局デモ集会を開いています。

 ベラルーシ内務省副大臣はテレビ番組内の電話による視聴者からの質問に

「旗を窓やベランダからぶら下げるのはピケである。しかし国旗はピケではない。白赤白の旗はピケであり、違法行為。」と回答しました。

 ピケって何?と思った日本の方へ。ピケッティングのことです。(私の頭の中ではピケはストライキ用語です。反政権デモ活動もストライキも同じなのですかね、ベラルーシでは。)

 

 ベラルーシの陸路の国境地帯で来年から、ベラルーシから出国する場合、移動手段が個人の乗用車だと有料になることが決まりました。

 日本人は飛行機を使って出入国することが多いので、この新しい規則に当てはまる人はあまりいないと思います。ベラルーシ人にとっては出国税のようなものですね。

 

 12月21日からベラルーシは出入国が難しくなります。ベラルーシ人も外国人も対象です。外国人の場合、ミンスク空港での出入国はできます。入国の際、年齢が6歳以上の人はコロナウイルスの検査結果(陰性の証明書)を提示しなくてはいけません。

 他にも陸路であっても、親戚の葬儀のためにベラルーシに出入国しないといけないなど、条件によっては出入国が認められるケースもあります。

 

 現在勾留中の政治思想犯(反政府派)にクリスマスカードを送ろうという運動が始まりました。

 参加を希望すると、特にこの人にあげたいという人がいない場合「あなたは◯◯さんという人にクリスマスカードを書いてください。」と言われます。ランダムに振り分けられているようです。◯◯さんの情報(氏名、年齢、いつから身柄拘束されているのか、拘束の理由など)は支援団体のサイトで紹介されています。それに合わせて、文面を考えてください、ということのようです。

 


ベラルーシのコロナウイルス感染者17万1579人。死者数1316人

2020-12-19 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月19日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は171579人になりました。とうとう17万人台です・・・。1日の新規感染者数は1931人です。1900人台のままでなかなか減りません。

 死者数は1316人です。

 149353人が回復しました。

 374万件の検査数となりました。

 

 国内の留置所、刑務所で集団感染が起きているそうですが、真偽ははっきりしません。身柄拘束者が多すぎて、定員オーバーになっているので、簡単に感染が起きてしまうと思います。

 


12月18日。来春の予測

2020-12-18 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月18日、ベラルーシのKGB議長はグロドノ・アゾト社を訪問し、従業員を前にして、来年の春、ベラルーシで「戦争」が起きる予測のもと、ベラルーシ政府は準備を開始したと話しました。(この話をするようにとベラルーシ大統領から指示されていたとも。)

(「戦争」と括弧付きで書きましたが、このKGB議長は本当に戦争と表現しています。ただ、紛争とか戦闘という意味で発言しているかもしれないので、括弧付きで表現しました。)

 他にもこのような発言がありました。ベラルーシ反政権派はEUからの力を借りて、ベラルーシ国内で紛争を起こそうと計画している。それは2021年春。理由はEUなどからの制裁が発令されているが、その結果ベラルーシの経済が弱まってゆき、制裁の効果が出始めるのが来年春だと反政権派は考えているから。経済が悪化しているときに紛争を起こせば、勝てると彼らは計算している。だからそれを見越して、こちらも戦闘の準備を始めた。もちろんそうならないように反政権派を一掃すべく取り締まりなどもしっかり行なっている。

 ・・・という言葉でグロドノ・アゾト社でのストライキなどを牽制、さらに離職していく従業員を非難しています。そして、反政府デモ参加者を厳しく取り締まるのは当然という考えを広めています。

 

 リトアニアのクライペダ港を使用してのベラルーシへの石油の輸入が停止になりました。

 

 今までEUから制裁を受けていたベラルーシ人官僚リストにさらに29人と7企業が追加されました。

 


ベラルーシのコロナウイルス感染者16万9648人。死者数1308人

2020-12-18 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月18日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染社数は169648人になりました。1日の新規感染者数は1917人です。また1900人台に戻りました。

 死者数は1308人です。

 147316人が回復しました。

 371万件を超える検査数となりました。

 

 12月16日、ミンスク子ども感染症病院で死亡した13歳の男子について、コロナウイルス感染が死因ではないかと取りざたされており、現在保健省が調査に乗り出しました。

 コロナウイルスでなくても他の感染症にかかった未成年者が入院する病院でのことなので、何か別の死因なのかもしれません。

 一方で15歳以下で、コロナウイルスに感染し、入院が必要となったミンスク在住の患者はほぼ全員この病院に収容されているとのことで、さらに最近は入院患者数が激増してそうです。これもコロナウイルス感染拡大の影響ですね。

 診断書によると複数の炎症を起こしていたそうです。具体的には良く分からない(報道されていない)のですが、例えば肺炎と気管支炎・・・とかでしょうか?

 母親へのインタビューによると、11月に家族全員がコロナウイルスに感染したが、軽症でみんな治った。再検査の結果も陰性。13歳の息子も元気にしていた。ところがそれから3週間後、突然この男子だけ体調が悪化。12月15日に感染症罹患疑いのため専門病院に入院。人工呼吸器を着けられたが、16日に死亡したとのことです。

 もしこの13歳男子の死因がCOVID−19だったら、ベラルーシでの最年少死者になります。悲しい・・・。


ベラルーシのコロナウイルス感染者16万7731人。死者数1299人

2020-12-17 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月17日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は16万7731人になりました。1日の新規感染者数は1834人です。わずかに減りました。

 死者数は1299人です。

 145397人が回復しました。

 368万件を超える検査数となりました。

 

 ベラルーシ保健省は新年・クリスマスシーズンが近づいていることを受けて、今年は感染リスクがあるので、レストランやカフェなどの飲食店でのパーティーは自粛するよう国民に求めました。また親戚宅での大勢の会食も制限する(どのように制限するのか具体的な数字はありません。)ことを決めました。

 自宅で静かにいつも同居している家族だけで過ごすよう勧めています。

 でも花火の打ち上げはするんですよね。それを見ようとする人でいつも人出が増えるしそれに合わせて地下鉄なども深夜遅くまで運行されているのですが、どうなるのでしょう。年末になって突然新しい発表があるかもしれません。


12月17日付共同通信のニュース記事

2020-12-17 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月17日付の共同通信のニュース記事です。

「日本の信任状提出は不愉快」ベラルーシ反政権 

【ブリュッセル共同】ベラルーシ反政権派の象徴的存在、スベトラーナ・チハノフスカヤ氏は16日、ブリュッセルで記者会見し、大統領選は不正だとして退陣を求めているルカシェンコ大統領に対する徳永博基駐ベラルーシ日本大使による信任状提出について「愉快な行動ではない」と述べた上で「ベラルーシの人々を助けるために最善を尽くす」ことを求めた。

 徳永氏は昨年9月に大使に任命された。今年11月3日、北朝鮮、イラン、シリア、ベネズエラ、トルコ、バチカンの大使とともに信任状を提出。日本と宗教国家バチカンを除き、強権的な国々が並んだ。

・・・・・

 以上が記事です。 

 信任状提出何それ?と思われた方は、12月13日付の毎日新聞の記事をご覧ください。

 

 いろんな意見があるとは思います。

 結局ベラルーシの野党からすると、日本政府の態度が曖昧でよく理解できないのだろうなと思います。

 上記の記事だけ読むと、日本が北朝鮮といっしょにルカシェンコ大統領に信任状を渡して握手した・・・という光景が日本人からすると違和感を感じるでしょう。

 ベラルーシ人からすると、信任状を渡した相手をベラルーシの国家元首として認めている、つまり独裁政治や軍事政権を日本政府は支持している・・・と思われます。

 

 一方で、在ベラルーシ日本大使は、反政府デモに参加していて治安部隊に殺害されたとされる最初の死者、タライコフスキーさんが亡くなった現場にEU各国の大使といっしょに献花しています。ベラルーシのニュースでは「EU各国の大使が献花した。」と報道されましたが、そこに日本大使も合流していたことは報道されていませんでした。(この点、ベラルーシ野党のメンバーは把握していないのでは?)

 次にEU各国大使が自国の言葉で「暴力反対」と書いたプラカードを手にして一堂に会し、写真撮影するベラルーシ政府への抗議活動を行ったときも日本大使が日本語で「暴力反対」という紙を持って参加しています。

 実際にベラルーシでアナーキズム活動をしていた日本人男性が身柄拘束され、今も刑務所内で留置されている状態ですが取り調べの際に罪を認めるよう強要され、殴られているのですから、日本が「暴力反対」キャンペーンに合流しなかったらおかしいでしょう。

 という経緯があったので、日本は完全に欧米寄りの態度であることを示していたのです。だからてっきり日本はベラルーシ政府に反対姿勢を打ち出していると思っていました。

 (一方でEU諸国大使がノーベル賞受賞作家アレクシエーヴィチ氏の自宅を連日訪問したときには日本大使は合流せず・・・。アレクシエーヴィチ氏の作品は日本語にも翻訳されているし、来日講演したこともあるんですが。)

 さらにEU諸国のほとんどの国が大使を自国へ一時的に召還して、今後の対応を協議していました。信任状の内容を考え直すという協議内容もあったと思いますよ。 

 ところが、EU諸国が全く出席しなかった場で、北朝鮮などと並んで、日本大使がルカシェンコ大統領に信任状(1年前に安倍総理が宛名をルカシェンコ大統領にしたもの。今はベラルーシも日本も状況が変わってしまったので、これを作り直すほうがよかったですね。)を渡したので、ベラルーシ野党からすると「え? ヨーロッパ諸国といっしょに『暴力反対』とかベラルーシ現政権を批判していた日本が?」と不思議に思ったのでしょう。

 だからブリュッセル(EU)にいる野党メンバーのチハノフスカヤ氏から日本の行動は「愉快な行動ではない。」という発言が出てくるのですよ。

 そして野党メンバーのラトゥシコ氏からは「日本政府はもっと明確で、一貫した立場を取るべきだ」と言われ、日本政府は来年の東京五輪にルカシェンコ大統領など招待しなくていい、とまで言っているわけです。

 このようなどっちつかずの曖昧な態度(外交)を国が取ることについては一長一短があります。

 

 Yahoo!ニュースのコメント欄、つまり日本人の意見の中には「ベラルーシなんか知らん。日本とあまり関係ない国だしどうでもいい。日本が外国の政治に口出ししたら内政干渉になるしね。」と言う人もいます。

 そういう人たちへ今日のベラルーシのニュースです。日本政府はベラルーシの複数の病院に合計10万米ドルの助成金を出しました。主に医療機器購入費用に充てられます。

 ベラルーシに人からしたら、「ありがとう、日本! 今はコロナは大変なので助かります。」と喜ばれ、この医療機器購入により、人生が変わるベラルーシ人患者(運悪く死んでいたところが助かった)も出てくるわけです。私は、日本とベラルーシの友好関係継続の後押しになるのですから素晴らしいことだと思います。

 しかし、日本人によっては「え? 今は日本もコロナで大変なのに、日本人の税金からなんで外国人のためにお金を出すの? それより日本政府は日本人を助けることを優先すべき。」と考える人もいるでしょう。

 ベラルーシなんて遠い国で日本と関係ない、と思っていたら、日本人が払った税金がベラルーシ人の健康のために使われているのだから、全く無関係というのはありえないのです。

 

「その10万ドル、日本の困っている人の救済に充てろ!」と思った人へ。

 この日本政府からベラルーシの病院への助成金はもう15年も続いています。ちなみに去年は22万ドルでした。今年は10万ドルだから1年前と比べると半分以下です。日本政府も今年はコロナ対策のせいでこれでもベラルーシへの助成金をほぼ半額にまで減らして、節約しているほうなのです。

 

 次に「ベラルーシ野党が外国からの協力を取り付けたいのなら、日本に頼むんじゃなくて、近いドイツに頼めば?」という日本の方へ。

 ベラルーシ野党が支持をドイツから取り付けるなんてとうにやってます。他のヨーロッパの国にも頼んでいます。そしてヨーロッパ諸国は支持を表明し、ルカシェンコ大統領をベラルーシの大統領とは認めていません。だから信任状も提出していないのです。

 それらの国と、言わばベラルーシ政府に殺された一般市民に献花していた日本が、急にルカシェンコ大統領を大統領として認める行動を見せたので、野党は「よく分からない。」という心境になっています。これはもうすぐ日本政府への不信感へと変わるでしょう。ベラルーシ野党は日本政府を、どうもよく分からない、味方だと思っていたけど敵なのか? と今判断に迷っていると思います。

 日本政府がベラルーシの病院に(そもそも政治とは関係なく、毎年していることなのですが)このタイミングで助成金10万ドルを発表して、ベラルーシのマスコミも取り上げていると言う状況は、日本政府としてはうまくやった感がありますね。

 一方でこの日本政府からベラルーシへの助成金のニュースは日本語で報道されていますか? 

 お金をもらったほうのベラルーシ人は知っているのに、お金をあげたほうの日本人は知らないのではないでしょうか。

 

 次に8月に身柄拘束されて留置されている日本人男性について。日本政府は個人特定を防ぐため、本名など公表しませんでした。しかしドイツの議員が、ベラルーシの政治思想犯の即時解放をベラルーシ大統領に求める運動を始めました。なんでもドイツ人議員がベラルーシ人政治犯の「ゴッドファーザー」や「ゴッドマザー」になってもらい、ベラルーシ大統領に、早く解放せよと後押ししてもらう支援運動です。

 その中の一人に拘束された日本人男性も入っており、ゴッドマザーになったドイツ人議員が「彼は犯罪を犯したわけでもないのに、思想が無政府主義だというだけで逮捕、起訴するのは人権侵害だ。早急に解放するようベラルーシ政府に要求する。」と発言しています。

 このようにドイツ人議員に支持を頼んだぐらいなので、本名を伏せ続けるわけにもいかず、こちらのメディアでは本名も公開されています。

 しかしドイツ人議員が要求していることを、ベラルーシの政府(大統領)が耳を傾けるでしょうか? それこそ内政干渉だ、ベラルーシの法律を尊重してほしいと返されるだけだと思います。

 そしてこのドイツ人議員さんは、このような支持運動をやってみましたよ、ということで「私は人権派の議員」とよいイメージを作り上げることができ、次の選挙のときに票が取れる・・・と思っているだけかもしれません。ドイツ人でもない日本人男性のためにそんなに熱心に取り組むとも思えません。結局、実名まで晒して、ドイツに支援を求めているのに、効果はなく、今も留置所にいる日本人男性の名前が一人のドイツ人議員のイメージアップに利用されているだけではないでしょうか。

 私が思うのは、もう四ヶ月以上も留置所に入れられている日本人男性について、ドイツの議員が一応支援の声を上げて、ベラルーシ政府に早急に解放せよと強い口調で求めているのに、日本人の議員さんで、この日本人男性の解放のためにベラルーシ政府に強く訴えている人が一人もいないのはなぜなのでしょうか・・・ということです。

 どうしてドイツ人議員は頼るのに、日本人議員は頼らないのでしょうか。水面下で日本人男性解放に向けて、日本人の政治家が努力しているのかもしれません。報道されないから知らないだけで。でも日本人男性の解放を日本人政治家ではなくドイツ人政治家に依頼しているというこの状況は、とても変に感じます。

 そしてこの日本人男性の親は日本大使館員なのに、大使がルカシェンコ大統領に信任状を持って行って、日本人男性の拘束・留置を続けている大統領に向かって、ベラルーシ大統領として認めます、というポーズを取ったのは、日本政府としては矛盾していないでしょうか。日本も日本人の人権に重きを置いて考えない国なのでしょうか。