ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

12月2日、朝から家宅捜索

2020-12-02 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月2日、朝から個人の住宅に警察が家宅捜索に押しかけてきます。理由は窓やベランダに白赤白の布をぶら下げていたから。そして自宅で身柄拘束となり、警察署へ連行されます。

 

 政府を支持するスポーツ選手の署名集めが続いています。

 テニス選手のアリーナ・サバレンカなど有名な選手もいます。テニスなどプロに転向した場合は、どの国旗の下でオリンピックに出場するかといった悩みが(あまり)ないので、政権が誰にあろうとどうでもいいのかもしれません。

 問題は、今「はい、私は現政権を支持します。」という署名をしたスポーツ選手が、現政権が交代した後、ベラルーシ代表に選ばれなくなる可能性があるということです。(だからスポーツと政治は無関係なほうがいい、という意見があるわけです。一方で今回のようにスポーツ選手一人一人に「現政権を支持していると署名せよ。」と言って回る事態が起こっています。)

 ある選手は署名なんかしていないのに、勝手に「署名した選手の氏名リスト」に入れられていることを発見し、自分のフェイスブックやツイッターなどで、「署名してません!!!!!!」と否定しています。

 逆に「政府の暴力行為に反対する」という表明をしたスポーツ選手は、契約を打ち切られたり、練習場所の使用を禁止されたりしています。

 変化広場でボンダレンコさんにベラルーシ・ホッケー協会会長とともに怪我を負わせたとされるスポーツ選手(キックボクサーのデミトリー・シャクタ)の元妻名義の別荘が火事になりました。死傷者はいません。警察では放火と見ています。妻がマスコミの取材で語ったのは、半年前から別居中で、すでに離婚した、とのことです。

 チェコ外務省は、2021年のアイスホッケー世界選手権大会の会場の一つであるミンスクを別の都市に変更すべきという見解を示しました。もしミンスクで予定通り実施されると、それはベラルーシ大統領への支持表明になるから、というのが理由です。

 

 日本文化情報センターすぐ近くの路上で停止していたパトカーに二人の若い男性が投石しました。パトカーは近くの通行人の間をすり抜けるようにして追跡。車道から歩道へ走行し、走って逃げた二人のうち一人を確保して、パトカーに押し込みました。その男性は16歳の未成年。もうすぐ裁判が始まります。

 

 反政府デモ集会参加者で最初の死者となったタライコフスキーさんが亡くなった場所の近くのアスファルトに「けして忘れない」とスプレーで書いた二人の裁判ですが、一人に2年、もう一人には1年半の禁固刑という判決が出ました。

 

 ベラルーシ人に対してはリトアニアのビザは無料になることが決定されました。

 

 今日行われた集団安全保障条約機構のWeb会議上で、ベラルーシ大統領はNATOがベラルーシの西部地域を奪おうと包囲網を準備していると発言しました。

 

 ベラルーシ大統領の報道官がコロナウイルスに感染したようです。(正式には認めていません。)報道官はロシア製のコロナウイルスワクチンを接種していました。 

 ベラルーシ大統領府で働く官僚の間でコロナウイルスの集団感染が広がっているようなのですが、こちらも正式には発表されておらず、あくまで噂の範囲です。 

 


ベラルーシのコロナウイルス感染者13万9908人。死者数1174人

2020-12-02 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月2日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は139908人になりました。1日の新規感染者数は1689人です。また1600人台になってしまいました・・・。

 死者数は1174人です。1日の新規死者数は8人で、ベラルーシでは多いほうです。

 117195人が回復しました。

 330万件の検査数となりました。

 

 ベラルーシ保健省は、ベラルーシでのコロナウイルス感染者数について、第2波による数が第1波による数を超えたと発表しました。

 

 


12月1日、ベラルーシはもう冬

2020-12-01 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月1日、雪がきれいに積もったところに、反政府スローガンを大きく書いています。このような反政府デモ活動が続いています。

 

 ノヴォポーロツクの湖に白と赤の風船がたくさん浮かんでいました。近くには病院があります。

 昼ごろには消防隊員がやってきて、ゴムボートに乗って風船を回収しました。

 

 ベラルーシカリなどの国営企業の従業員が今日もまた一人また一人と退職しています。

 

 治安部隊員をしていてとうとう嫌気がさし、やめた人物が匿名で取材に応じました。「どうしてあなたのようにやめようと思う警察官や軍人は少ないのか。」という質問に答えていました。

 この人の考えによると、警察や軍などで働いているとき、国内の情勢がどうなっているのか情報がないのだそうです。夕方国営テレビを見ることはあるのですが、国営テレビは政府が正しいことをしており、反政府デモ活動参加者は「西側(ヨーロッパ諸国)という人形遣いの操り人形になっていて、バイト代をもらっている。」という政府の見解についての報道しか知らないのだそうです。

 ネットニュースを見る環境ではないので、治安部隊がどのようにネット上で批判されているのかよく分かっていないのです。

 また軍隊での訓練により、一人だけ変わった行動をして、「隊列を乱す」ことは厳禁で厳しく叱責される・・・という環境の中に何年も身を置いていると、悪く言えば洗脳、よく言えばそれが常識になってしまい、自分だけ少数派意見を言えない精神状態になっているのだそうです。

(日本の閉鎖された社会の中でもよくあることですね。)

 さらに軍人の給料はいいほうなので、若い世代は無職になるよりは・・・と仕事(内容はどうであれ)しがみつきます。軍人の中でも階級が上のほうの世代(40代以上)になると、家族のこともあるし、すでに昇級している身分を捨てるのは勇気がいりますから、どんなに世間から批判されても退職しようとはしません。

 また軍人や警官は、現政権が転覆されるとは思っておらず、もし政権交代が起こっても、軍と警察はいつの時代、いつの政権にも必要なものだから、無職になることはない、と思い込んで安心しているそうです。

 私から言わせれば、もし政権が交代したら、新政権は全ての警官と治安部隊の今年8月9日以降の勤務体制をチェックして実際に警棒で反政府デモ参加者を殴ったり怪我をさせていたことが分かったら、傷害罪で逮捕、裁判、そして有罪判決が出て刑務所暮らしになると思います。

 しかし治安部隊の方々(警官と軍人)は政権が変わっても、軍と警察は必要なんだから、自分は絶対無職になることはないとたかをくくっています。そうでしょうか? 私は疑問に思います。過去の罪が暴露され、今度は自分が裁判にかけられる可能性が全くないとどうして言い切れるのでしょうか? 死者もすでに6人ですよ。

 政権交代後、反政府デモ参加者が「あの警官は何月何日、どこそこ警察署の取調室で私をこんなふうに殴りました。その後私は病院へ搬送されました。医師の診断書はこれです。訴えたいです。」などと言い出したら、どうするつもりでしょうか? 今度は元治安部隊員が大量にロシアへ亡命するのでしょうか。

 ちなみにこの取材に応じた人物は現政権はもって2年。その後裁きの時が来ると思っており、それで今退職することに決めたようです。

 

 またこの人物は自分の親戚の女性が身柄拘束されたことがあり、治安部隊員の家族や親戚でも反政府デモに参加していたら拘束されることもありうると話しました。この親戚の女性は、罰金刑を言い渡されたのですが、持っていた携帯電話や財布のほか、指にはめていた婚約指輪も没収されたそうです。罰金の一部だそうです。政権転覆後、訴訟の嵐は起きないのでしょうか。

 

 ミンスク市内で「(ボンダレンコさんの死を)忘れない」という落書きを書いた3人の男性が逮捕され今日裁判でした。有罪判決が出ましたが、男性のうち一人は「殺人を犯した人間は逮捕されず、裁判にもかけられない。」と述べました。

 

 反政府デモ行進に参加していて身柄拘束された61歳の女性が、15日間拘留の判決を受け、昨日釈放されましたが、刑務所からそのまま病院へ搬送されました。理由はコロナウイルスに感染していたからです。

 

 独立メディア系のジャーナリスト(20代の女性)が有罪判決を受けて15日間拘留されていましたが今日釈放されました。

 さっそく同僚からのインタビューに「檻房のトイレは壊れていた。」「同じ檻房に拘留されていた人たちと、お互いの体にわいたシラミをお互い取ってあげた。」「家族や同僚が送ったという手紙は一通も届いていない。」「窓がちゃんと閉まっておらず、隙間風が吹き込んでいた。そのため扁桃腺炎になってしまった。」・・・などと答えました。

 

 ボンダレンコさんが暴行を受けた変化広場に、再びDJのポートレートが描かれました。治安部隊が24時間体制で見張っていたのが解かれたようですね。しかしまたすぐに消されるでしょう。

 そしてまた新しく描き直されるでしょう。

 

 


ベラルーシのコロナウイルス感染者13万8219人。死者数1166人

2020-12-01 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月1日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は18219人になりました。1日の新規感染者数は1572人です。少し減って1500人台になりました。このまま減り続けてほしいですね。

 死者数は1166人です。

 115587人が回復しました。

 327万件を越える検査数となりました。

 

 公立の診療所では屋外にテントを張って、コロナウイルス検査をする人の待合室にしています。しかし、外は雪が降っていて寒いので、ぺらぺらなテントの中で症状が出ている人が順番を待てるのかというととても難しいと思います。

 

 医大生のうちの娘が実習のためミンスク市内のコロナウイルス患者が入院している病院へ行きました。内部はゾーン分けされていて、「ここから先は隔離病棟。実習生は入らないように。」と言われて安心していると、そのゾーンの中間にトイレがあり、コロナウイルス感染者である入院患者もそのトイレを使っています。そして「クリーン・ゾーン」で実習をしているはずの学生もトイレはそこを利用することになっています。ゾーン分けをしている意味がないような・・・

 しかも入院患者の中には、そのトイレ内でこっそり喫煙している人がたくさんいるのです。(高熱が出ているんじゃないのか? 熱が出ていてもタバコが吸いたくてたまらないのか?)

 つまりトイレの中にコロナウイルス患者が吐き出したタバコの煙が漂っているのです・・・。