Hの一人言<家づくり編>①

2011-06-07 | H日記

                                          イメージパース:by 松永鉄快建築事務所

                                                       

      何時頃からなんでしょうか?!    

      新築棟数が景気のバロメーターを示すようになったのは?

      

      確かに、戦後の20世紀の後半は、国民皆中流階級を目指して、       

      国家を挙げて庭付き一戸建て住宅供給が急務でした、マイホームの大量生産時代です。      

      もうそんな時代は今世紀に入る前に終わったと思います。  

        

      では新しい家づくりとは・・・!?        

      その考察を、私なりに少しづつ進めてみようと思います。

 

      第一弾は、軒・庇 の復活です。

 

      昨今の特に洋風と称する家から深い軒が消えて久しくなりました。 

      シンプルモダンと称される流行のスタイルでは、屋根を片流れにする事で、

      軒はおろか壁の面積がやたらと増えたようです。

      今は耐久性の強い(!?)工業製品(外壁サイディング)を施工すると外壁の

      メンテナンスがとても楽になりました。         

      でも、昭和以前の家の外壁の様に、漆喰や焼杉板などの自然素材は、風雨から

      その美観を守る為、深い軒・庇をしっかりと設けることである程度保護が効きます。

         

      結果的には、庇や軒は建物から雨を防ぐだけではなく、住まいに夏の日陰を作りました。

      また、日本の原風景としてイメージされる ”甍” が折り重なる様な日本独特の景観を

      生み出します。

 

       って、なんでそんなに日本の住まいから嫌われたんでしょうか?

      屁 って漢字に似ているから???

 

      間違いなく庇や軒は、日本建築の一つの文化的要素であります。

      是非もう一度、庇を見直した建築や住まいを考えて行こうと思います。