日曜絵かきの散歩道 “doucement,doucement”

日曜絵かきは楽しくて孤独 青空に誘われてつい散歩に
“ドゥスモン、ドゥスモン(ゆっくり、ゆっくり)”

鍵のない牢獄

2017年02月07日 | travail
先日終了した花組公演『金色の砂漠』に
明日海りおが演じる奴隷の青年ギイの
少年時代の場面がある

少年時代というと
娘役や下級生の男役が演じることが
多いように思うけど
今回は明日海りお本人が演じてた

それが本当に少年らしくて
青年ギイと同じ人物が演じてるとは
思えないくらいだった



奴隷であるが故に
日々理不尽な思いを強いられるギィ
あるとき
王女タルハーミネの命を助けたにもかかわらず
礼を言われるどころか
王女にケガをさせたことで
処刑されそうにさえなって
年長の奴隷ピピに怒りをぶつける



するとピピはギィの気持ちをこう説明して
なだめようとする
お前は自分にも
王女様と同じように
価値があると知っていて
それを王女様にわからせたくて
怒っている
悲しんでいる



最初に見たときも
2度目に見たときも
まるで自分たちのことみたいだなと思った

職場で何か決める必要のあるとき
正規の人たちだけ
頭を寄せ合って
ヒソヒソ コソコソと話し合う

私たちは
意見を求められず
決定に従うだけ

もちろん私たちは奴隷ではないから
そんな状況が嫌なら
いつでも去ることができるし
正規の人たちからすれば
嫌なら辞めればいい
となるだろう

それでも
どんなに不安定で
自分にとって
これでよいとは言えない状況でも
何年も勤めれば
そこは確かに自分の居場所になって
去り難くなる

ギィと同じ奴隷のジャーが
去ることもできたのに
去らなかったように



職場での
印象的な出来事がある

どこかの支店の誰かが
就業時間中にみやげの菓子を配ったことが
問題になって
注意喚起されたことがあった

その時すかさず正規社員の女性が
きっと契約社員さんの誰かが
と口にした

私は
きっと古くから勤めてる
そういうことが許された時代の誰かだと思った

その翌々日くらいに 職場で
定年後の再雇用で働いてる正規の男性が
就業時間中にみやげの菓子を配った
出勤時間が遅いから
注意を聞いていなかったんだと思う

やっぱり と思った

なぜハナから契約社員と
決めつけるのですか



話は少し違うけど
喫茶店のカウンターで仕事の話をした時
いつも優しいマスターが
誰かがこう言ってると教えてくれた

会社は鍵のない牢獄

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

またまたアップが遅くなって堪忍
適当な写真がなくて
字ばかりなってしまったけど
最後まで読み通してくれた方
ありがとう