夕方帰宅時 ご近所の奥さんが 街路灯の下でうずくまっているように見えました。
近付いてみると 彼女はうずくまっているのではなく、路上の土の塊をじっと見続けているようです。
よく見ると それは土の塊ではなく なんと生き物だったのです。
しかも大きなガマ蛙でした。 まるで置き物のようにじっとしているのです。
「冬眠中抜け出してきたみたいなの」
「ここにいると車に轢かれてしまいそうですね」
「そうなのよ。 でも さっきから全然動かないでじっとしているのよね」
「土の中は無理でも せめて茂みにでも戻してやらないと・・・」
一人二人と見物人が増えてきた頃 奥さんが蛙の背中を触ると 今まで微動だにしなかった蛙は ゆっくりと移動を開始。植え込みの中へ悠然と歩み、やがて闇の中へ消えていきました。 不安げに眺めていた見物人たちもほっとして 何事もなかったかのように そそくさと家に戻って行きました。
2月中旬に夏日が訪れるような異常気象。 沿線の梅は満開にそして早咲き桜の一種でしょうか、早々と開花しているものすら見つけてしまいました。 この陽気で啓蟄すらも繰り上げたようですが、それもつかの間 明日からまた寒波がやってくるそうです。 どちら様もお風邪などおめしになりませぬように。
今日も お立ち寄りいただき 有難うございました。