丼季報亭「8万時間の休息」

旅の記録や季節の便りそれに日々の思いを軽いトーンで綴ってみました。

87.大安吉日がやって来た。

2008-06-29 03:35:47 | 芸能・映画・音楽

 
  土曜日の夕方 降って湧いたような話。 関西落語の大安吉日ことダイアン吉日 市のボランティアサークルの呼びかけに応じて わが町の市民ホールで独演会をやるために遠征してきたのである
 
 やってきたのはイギリスリヴァプール出身の落語家、大道芸人のダイアン吉日(ダイアン きちじつ)。
本名はDiane Orett(ダイアン オレット)
れっきとした 関西演芸協会会員。

 

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 最初の演題は「仏滅の日」・・・友達の結婚式なのに朝寝坊。身支度もままならず、あわてて飛び出し 会場にたどり着くまでのハプニングの連続。落語歴10年のキャリアを見せ付ける。あまりに達者な関西弁と多彩な表情の変化やアクションに観客は大爆笑する。

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 二席目は「ワンダフル・ジャパン」・・・イギリスから初めて大阪にやってきた男。大阪梅田で待ち合わせをしたものの、場所がわからない。街行く人に尋ねてみるが・・・。日本語と英語を混じえ、初めて日本に来た時の驚きと興奮を、笑いとジョークに包んで喋りまくる。

 

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 創作落語を二題と講演の 独りで1時間半程度の高座。 表情と演技は多彩この上なく 亡き桂枝雀の芸風を思い出す。 創作落語の新作で、桂三枝門下の片鱗を見せる。 後半40分ほどの 講演では外国人の日本に対する率直な感想を面白おかしく語る。

 関西へお出かけの折は「天満天神繁盛亭」を覘き 一度ご覧になることをお薦めしたい。いまどきの日本人には失われた 職人の「ど根性」を感じさせる芸人・女流落語家である。

 演じる高座の熱心さは充分に伝わってきた。そして 彼女があのビートルズ発祥の地 英国リバプールから来た人にはどうしても見えなかったのである。 それほど関西の水に馴染んでいる「出来る」外人さんである。

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 経歴は ご本人の公式ホームページによると ロンドンでグラフィックデザイナーとして働いた後、アルバイトで生計を立てながら、2年間で世界20カ国以上をバックパッカーとして放浪中、ニュージーランドでのルームメイトが大阪府在住だったことから、1990年に来日。友人宅で居候をしながら日本語を学習するなか、日本の文化、とくに着物に魅せられる。

 

 

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  1996年に、念願の着物姿で桂枝雀の落語会にお茶子として出る機会を得、枝雀の英語落語を聴いたのをきっかけに、1998年より落語の勉強を始める。高座名の「ダイアン吉日」は大安吉日に由来する 

 現在は桂三枝に師事し、三枝の落語を英語に翻訳して演じる他、日本語での創作落語、古典落語も口演する。また、ツイスト・バルーンを扱う大道芸や講演、英語の講師としても活動。着付けをこなし、華道は三先流師範、茶道、陶芸を嗜む。


◆ ダイアン吉日  公式ウエブサイト        こちら

ほかにもブログを公開しています。
◆ブログ「丼季報亭の四方山話」(2002年9月投稿開始)は こちらです。
◆4Travel「Donkyさんの旅のブログ」(2013年6月投稿開始)は こちらです。

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2 コメント

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落語亭 in 英国 (あこ)
2008-06-29 09:30:30
市のボランティアサークルはすごい繋がりを
持っていましたね~
市民の皆さんに喜んでもらえるなんて素晴らしい!!

英国人の見る落語とはどんなものだろう。
是非、英国へ帰り英語の落語亭を開いてもらいたい。

4CHのケンミンショーを見ても、大阪人は子供から
大人まで、突っ込みをして漫才をするし、おばちゃん
からおっちゃんまでもが、笑いを取る。
心に遊び心が有りすぎる。
返信する
ご愛読有難うございます。 ()
2008-07-01 23:16:29

あこさん

ご愛読有難うございます。

ご声援感謝します。


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