「富士山をぐるっと一周」の続きです。
バスの車内で弁当が配られている間に本栖湖を通過、曲がりくねった精進湖を見ながら、バスは青木が原樹海へ、樹海での最大の見せ場は富岳風穴。
青木ヶ原樹海の豊かな緑に囲まれた富岳風穴。夏でもひんやりと涼しく、平均気温は3度。
風穴への石段を数段降りていくと、急に気温が20度以上急降下し、天然の冷房ゾーンへ突入。
しかも通路の天井高が一定ではないので、暗い中では岩に頭部をぶつけること数回。
総延長201メートル、高さ8.7メートルにおよぶ横穴。夏でも溶けない氷柱や溶岩棚、縄状溶岩などが見られます。
7月2日の真昼のこの時間帯にこんな自然の氷柱が何本も目の前にあるなんて、自然の神秘と言うか、驚異というか・・・。
いたるところで天井から落ちた水が氷結し、氷の塊が通路の脇に無造作に散在しています。
さながら天然の冷蔵庫。かつては繭の貯蔵に使われていた時代も。
風穴の中は天井から水がしたたり、冷気が半袖の肌を襲うため寒いこと寒いこと。
ここでは長袖のウインドブレーカーが必須でした。 持参した上着が半袖だけだったのは不覚でした。
風穴を出て25度を超える外気に触れるとホッとしますね。
西湖は何度も来ているのにこんなものがここにあったのを知らなかったとは・・・。
続いて、最近絶滅したと思われていたクニマスの生息が確認されたと言う西湖を車窓に眺めバスは、富士スバルラインで五合目へと向かいます。
しかし この日の、富士スバルラインは視界十メートルくらいの濃霧に覆われ、これではとても山頂など拝めないと思っていました。
ところが、海抜2,400メートルあたりにさしかかった時、一瞬霧が嘘のように途切れ、車窓には突如富士山頂が姿を現しました。朝方、東名高速からも山頂付近だけを少しの間見せていたこの日の富士は、ここでも顔見世はチラリと瞬間技。
束の間の出来事のあと 再び、はっきりしないもやった感じの富士山五合目へ。
団体客のバスが20台近く駐車中、半数以上が中国からの観光客だとのこと。
中国の人たちって 人の写真を撮るときに「ハイチーズ」や「笑って」でなく「1.2.3(イー・リャン・サン)」と合図したのが印象的でした。
富士山五合目駐車場は、天地の境と呼ばれ、森林限界線に位置しています。
また、多くの売店が立ち並び、水に恵まれた富士山麓ですが、海抜2,500メートルでは大変な貴重品に化けます。
どの売店も トイレは有料(¥50)も、うべなるかなです。下水や排水処理は大変そうです。
五合目駐車場から登山道ゲートを超えると里見平という外界の開けた場所があり、晴れていれば眼下に山中湖、富士吉田市、河口湖と一望できます(希望者は乗馬にて行けます)。
さらに遠方には日本アルプスが雄大に横たわっています。
でも どれもこれもこの日は全てが雲の中へ消えていきましたが・・・。
五合目ロータリーの売店脇に赤い鳥居があります。その鳥居の奥に小御嶽神社は位置しており、磐長姫命(木花咲耶姫の姉)を祀っています。神社横にはご来光を拝し山中湖を見下ろす展望台が設置されています。
しかしこの日は見渡す限りの雲海が広がり、山中湖はおろか、何も見えません。
この時期の旅はこんなことも当然と言えば当然ですが、山開きの翌日とはいえ梅雨時の富士山ですからね。
肌寒さを感じるくらいの霧が漂う五合目をあとにして下山を始めたその刹那、走行するバスの左側の窓から、またまた富士山頂が顔を現し、赤い土と岩にに包まれた夏の富士山がちょっとだけ顔を見せ、まるで出血大サービスのご挨拶しているようにみえました。
下山し午後5時半頃北口本宮冨士浅間神社に参拝し、
最後の訪問地忍野八海についた時は午後6時半を回っていました。
一軒を除いて、お店が全部閉まっている忍野八海を後にしたのが午後7時を15分も過ぎた頃。
最後に五合目展望台からさっぱり見えなかった山中湖を脇に眺めながら、中央高速へ。 高速では談合坂ドライブインに立ち寄り、午後8時20分ゴールを目指しラストスパートです。
その日一日は色々あって、午後9時25分出発地点である所沢駅東口に、到着。 バスツアーは終了しました。
終ってみて 束の間ではあっても雲の切れ間に山頂が見えたことは幸運であり、大変な収獲と言えますね。
富士山はやはり山頂の景観こそが富士山ですからね。 (了)
今日もお立ち寄りいただいて有難うございます。
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