新潟久紀ブログ版retrospective

土木部監理課9「組合交渉に向けて真夏の道路パト体験(その4)」編

●組合交渉に向けて真夏の道路パト体験(その4)

 県の出先機関による直営の道路パトロール同乗視察においては、組合幹部でもある運転員と作業員から車中でいろいろと業務の苦労話など聞かされる中で、いつ何時の自然災害時における様々なリスクなどを考えると、一定の仕様で契約する民間委託では不安があり、やはり基本的には直営堅持が必要だという主張が展開されていた。
 災害や経営事情等により道路パトロールの請負会社が業務を履行できなくなった場合に道路の安全確保はどうするのか。委託により直営スタッフが減らされていき、よしんば皆無となった時に県としての責任を果たせるのか…。なるほど"恐れ論"を展開されるともっともなようにも考えられる。
 しかし、県という組織が何らかの事情により機能しなくなったとき、例えば何か優先して人材や資源をある事に集中しなくてはならないような事態となったときに、代替して機能を果たせるような仕組みは講じておくべきただとも思う。やはり全てが官か民かということではなく、バランス取りをしてリスク分担をしていくべき物事のように感じられた。
 それでは道路パトロールに関しては、民間へどの程度アウトソーシングできるのか。それを現実感をもって考えるために、やはり民間委託の道路パトロール車にも同乗体験せざるをえまいと考えた。
 道路パトロールの直営と民間委託を視察するのなら、どうせなら似たような環境下で比較してみてみたい。私は、直営を視察した出先機関で一部民間委託を実施していることを知り、その業務を請け負っている地元の建設業者の道路パトロール車に同乗視察させてもらうことにした。
 部下からは「そこまでやりますか」と半ば呆れられたのであるが、委託契約を直接取り交わしている出先機関の担当を通じて、請負業者の道路パトロール車同乗の日程を調整してもらった。本庁職員による視察ということで、なにかの検査か監査かと、業者は驚いたそうだが、現場業務の実情把握であり、いつもどおり普段どおりの業務を見せて頂き、思うところをざっくばらんに聞かせて頂ければよいとの趣旨をご理解いただき、快諾を取り付けた。

(「土木部監理課9「組合交渉に向けて真夏の道路パト体験(その4)」編」終わり。「土木部監理課10「組合交渉に向けて真夏の道路パト体験(その5)」編」に続きます。)
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