自己内観ブログ


2024年秋分を経て太陽からの強いエネルギーを浴び心身の変容を感じ共感の輪を広げるべく様々な閃きを綴ります。

時の流れ④

2019-03-09 12:12:00 | 物語
そのポータルが何故できたのかは、少年であった彼さえ理解できずに30年も過ぎていたのでした。

しかし、そのポータルはこの世界に望んで生まれて来た少年が、あまりにも理不尽なこの世界に馴染めずにその思いから生じさせてしまったものだったのでした。

彼は、それだけの力を持ってここに生まれてきていたのでした。

そのポータルから入ってくるエネルギーを心地好いとは、思わなくてもこの世界より、何故か馴染めたのでした。

何故ならその世界には、偽りや悪意が無かったからでした。
それぞれの個性が思いのままに表現しているだけだったのでした。

故郷に戻った年の夏に彼は、すべてを終わらせるために、この異次元ポータルがある家を取り壊すしかないと決意し
それは実行されたのでした。



その頃、占い師は彼の住む土地だと思われる場所で「お坊さん」の姿を見るようになりました。
黙って立ち遠くを眺めていました。気になり問かけてみるとお坊さんは、名前を名乗りました。姿からして現在の人とは思えませんでした。

そのお坊さんは、托鉢をしながら魂の巡礼の旅をしている途中にこの土地に来た時、盗賊がこの地の家や人を襲い
大惨事が起きた直後だったと語るのでした。
お坊さんは、ここに来たのも自分の務めを果たすためとその犠牲者を弔いました。
その後もその土地を離れず弔い続けたのでした。

そして500年以上も過ぎていたのでした。
しかし、自分の姿を見つけ声をかけてくれた人(占い師)と始めて意志のやり取りができたことで自分がこの世界を去る時が来たと悟ったのでした。
占い師は、お坊さんに真新しい白装束と足袋を用意しました。すると、それに着替えたお坊さんが空に昇天していきました。その穏やかな顔は、何故か彼の姿に似ていたのでした。

その後、このお坊さんの一部始終を彼に話たあと、この地域にある小さなほこらに蝋燭を灯し、二人でお坊さんへの感謝と慰労の祈りを捧げたのでした。

占い師は、ポータルや家を壊したことなどを聞きながら、お坊さんは彼の前世の姿でそのことを成し遂げるためにその土地に家に生まれてきたに違いないと思うのでした。
それを占い師に知らせることで、自らの時空を超えたテーマに挑戦しやすくしたのかもしれません。


それから、再会した時に交差したエネルギーが二人の隔たりを大きくするかのように彼は、日々の問題に追われるようになり占い師は、ポータルからではない自らの力で次元を超えるための魂の浄化に専念するようになるのでした。

占い師は、いつかまた時空を超えたどこかで彼と再会し力を合わせてことを成し遂げる機会があるのかもしれないと思うのでした。

しかし、時空を超えたことを成し遂げた彼は、その代償のように次第にその記憶が薄くなり占い師の存在さえ遠くに感じるようになって行くのでした。
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時の流れ③

2019-03-09 00:00:00 | 物語
故郷の家に帰ってから、少年時代に経験したある秘密を思い出したくなくても脳裏に浮かぶ日が続きました。

そんなある日、占い師から突然、連絡が入り「見知らぬ部屋が朱色に染まり見知らぬ姿が見える」と伝えて来たのです。「もしかして、その部屋は?」占い師が見た部屋の壁の色や扉や窓の位置など部屋の様子はまさしく今は、使われていない部屋と一致していました。
占い師は、そこにただならぬエネルギーを感じ「もしかして?彼に関連しているのか?」と心配になり連絡をして来たのでした。

その時、彼は「やはり..
そうなったか。」と予想していたかのように呟きました。

青年となり、故郷を離れる時に彼は、あることを成して去ったのでした。

実は、彼のその生家には彼が物心ついた頃から異次元に繋がるポータルが出現し始めたのでした。

そのポータルから時々、陰のエネルギーが持ち込まれるようになり少年の彼を悩ましていたのでした。
少年だった彼は、その陰のエネルギーをそれなりにうまく
かわす技も心得ることができるようになっていましたが、
太陽と地球の位置関係や月との関係が深い時節には、かなり強いエネルギーがそのポータルから家の中まで入り込みいろいろな現象をみせるのでした。
その現象は、心地好いものとはほど遠いものでした。
少年だった彼は、第三の目が開眼しており見えない事象まで見えるのでした。

そして、生家を離れる時に彼は自らの極限の力を使いそのポータルを封印したのでした
。しかし、その封印はこの世界の時間で33年間が限界でした。つまり、当時の彼の極限の力の長さだったのでした。

彼は、故郷を離れそれに対応できる力を持つために山々に囲まれた森林で生活をしていたのでした。

そして、その33年が近づいた頃に環境の変化が起こり故郷に戻るようになったのでした。
占い師を引き寄せたのも共に力を合わせ封印を強化するためでした。

しかし、予定より封印は早く解かれ陰のエネルギーが流れ出してしまっていることを占い師を通して知ってしまったのでした。

もっと厄介なことは、自分には見せないで協力者である占い師に見せるという技を持ち始めていたということでした。

再会した段階で二人には、エネルギーの交差が起こってしまっていたのでした。

占い師は、彼のそのような事象はまったく知らずにいたので何故、見知らぬ部屋が突然現れ朱色のエネルギーなるものが見えたのか不思議でなりませんでした。

確実に言えることは、彼と再会してからインスピレーションや脳裏に浮かぶ画像が鮮明になっていたのでした。

占い師の連絡を聞いた彼は、
平然を装いながら「そうでしたか...」とだけ伝えながら、これからしなければならだろう何かについて決意を迫られていたのでした。

続く


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