ユニークなキノコランプに、
きらめき輝くだけが全てではない
ガラス工芸の幅を目の当たりにした後...
まだあったの
独特な造形。
これは一体全体...なに?
グロテスクさすら漂うただならぬ、
異形の曇りガラスその雰囲気たるや。
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凹凸の
窪みが彫られて
やや歪みぎみの楕円パターンが、
びっしり並ぶ
それだけなのに、
どうしてこうも奇っ怪な
集合体に見えてくるのだろう。
上段は縦長に中段は横側にへと、
さも伸びたり縮んだりする
動きまで見えそう。
窪んでみえる部分...魚眼ぽいわ。
出っぱり部分。
多重の円が密に寄りあうところ、皺...皺...皺。
影の輪郭も凸凹と立体的。
独特しいのだわ・°
艶のない
青い濃淡の曇りガラスに、
単純な楕円の波紋が広がってゆく...
かなりアクの強いずんぐりむっくりボディ。
この原初風な造形・・・
悠遠の縄文時代から現代へ出土した、
太古の昔に作られし
図案の壺...
土偶的ですらあるのが面白い・°
なんといっても幾何学模様、
湧きだす想像力も十人十色に
多方面へと及んでゆくことでしょう。
制作されたのは1930年フランス、
時代はアール・デコ最盛期の
ガラス工芸家...
マリウス・エルンスト・サビーノ作...『 花瓶 』
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