知人の名ピアニストが大変お怒りだ。なんでも、インチキYouTuberピアニストが「こんな先生にはつくな」とか「こんな練習は無駄」とかをYouTubeで言ってるらしいのだが、その内容が滅茶苦茶だと言う。僕にとってはネタとしては実に面白い(笑)。不謹慎かもだけど。だって「BMajなんて練習する必要無し」と言ってるそうなんだけど、あー、じゃCherokeeみたいな名曲は諦めるのね?(笑)となるし。
僕自身は、YouTubeに関しては自分の知識を増やす為に積極的に観ている。でも、殊、ジャズのレッスン系で、僕くらいのキャリアの人間が新しい知識を得る事はほぼ無く、ボストン時代の師匠のJerry Bergonzi(ts)の動画はほんの一瞬でも「スゲー‼︎」って思うけど、それくらい。割と、アンブッシュアやビブラート等、真面目に良いものは無いかと探したんだけどね。
その知人の名ピアニストさん、真面目な性格なので真っ向勝負で批判したら、逆にその人の擁護派から攻撃受けたそうなんだけど、僕は面倒なのでなるべく関わりたく無いし、そういう無駄な動画は、貴重な僕の時間を取られるのも勿体無くて1秒たりとも観るのが嫌。なので、ちゃんと観てないから、ここで批判するつもりも毛頭無い。
では、何が言いたいのかと言うと、結局、「その人につくかどうか」は、生徒さんの情報収集力にかかってるという事。擁護派が攻撃してくるのは至極当然で、擁護しなければ、自分のチョイスが誤ってたってのを認める事になるわけで、ずっとお金出して来た事にも意味が無かった…なんて考えたくもないだろうから。
僕のレッスンには、色んな先生を渡り歩いて来て、漸く僕に辿り着いた方も多い。「最初から宮地さんに習っとけば良かった。」なんて嬉しい事言って下さる方も居る。僕自身は、色んな先生に習って、様々な知識を得る事は決して損にはならないし、ジャズなんて元々色んなコンセプトで成り立っているのだから、寧ろ推奨したいくらいだ。
ただ、変な先生につかない様にするなら、リサーチ力は不可欠だと思うし、その様なYouTubeの情報を鵜呑みにするなんてリサーチ力の欠如に他ならない。
まず、その先生(僕自身はこう呼ばれるのが苦手だけど)の演奏を聴いて、憧れるかどうかだと思う。以前、この事をシンプルに「レッスンとライブ」という記事に書いたら、えらい炎上して日々1000人に読まれ、毎朝、猛烈な批判コメントが入ってたんだけど、その批判の内容(今も保存されているので是非読んで頂きたい。)から、その殆どが僕というアーティストを全く知らずに批判しているのが分かる。その時点でリサーチ不足だし、「先生のライブなんか観に行かない。」と書いてる時点で、リサーチする気も無いんだな…という事が分かる。
ま、だから、そういう人達で教える側も生徒側も成立してるのなら、もういいんじゃない?っていう諦めに近い境地に僕は達している。それが「ジャズ」と呼ばれる事に対する憤りは置いといて。
ジャズが上手くなる為の楽な近道は無いけれど、無駄な練習というのは、このYouTuberの人が言う通り、有るのは事実。ただ、それを知ってる人って、かなり若い頃から上手くなりたい!ってアレコレ無駄なのモノも含めて、血の滲む様な努力をして来た人に限定される。そういう人を選別するには、その人の演奏を聴くのが一番だし、それを理解するには、ジャズに対する審美眼が当然必要になって来る。
このブログは、どういう記事がよく読まれているかが、管理人には把握出来る様になっているので、「あ、レッスンの事リサーチされてるな。」ってのが分かると、暫くしてお問い合わせが有ったりする。それってとても嬉しいし、どんどんリサーチして欲しい。決して怪しい者ではありませんので(笑)。
今はコロナ禍でこんな状況下、人を呼んでライブというのがかなり難しい。だから、YouTubeに演奏動画をアーティストそれぞれが一生懸命上げてるわけだけど、それも十分なリサーチ対象だと思う。その上で、体験レッスンなどで「合う合わない」を検証すれば良いのでは?と思う。
僕が学生時代にアメリカで体験した事から申し上げると、やはり演奏に惚れなきゃ習ったって仕方ない…の一言である。知識や情報のみをゲットしようとしても、信頼関係が成り立ってないと練習に迷いが生じて血となり肉となる事は無いのだ。
早い話が、僕の演奏に惚れてくれる人が増えて欲しいな!& レッスン生募集中!(笑)
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