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ゲッツ・サウンド、その後

2018年12月28日 12時51分12秒 | jazz
ハードなセッティング、具体的にはオットーリンクのラバー#9にバンドレンの青箱#3、そしてかなり深く咥えてリアルトーンに息の音を混ぜて吹き込む…という奏法にかなり慣れて来ました。

先日12月22日は、朝から横浜でブライダル・フェア、その後練馬の自宅レッスン、夜には神楽坂でクリスマス・イベント演奏と割とハードな一日でした。その神楽坂でのラストセット前にそれは起こりました。

サックスを吹こうとすると強烈な眩暈。吹き続けると気絶しそうになるのです。マッピを咥える事さえ身体が拒絶してるのが分かります。共演の方に耳打ちして「サックスが吹けなくなった」と告げました。何とか騙し騙しそのセットを終え、控え室に戻ると手足は痺れ、痙攣が始まりました。この後の最終セットは無理だと判断し、楽器は片付けましたが、動く事が出来ません。脳梗塞の可能性も考え救急車を呼ぶ事も考えましたが、しっかり話せる事と、徐々に胸の痛みを感じ始めた(眩暈と吐き気で最初は気が付かなかった)ので、原因は肺だと理解しました。

日頃から、「ステージ上で死ねたら本望」などと言って来ましたかが、お客様をはじめお店のスタッフ、共演者など多くの方々に多大な迷惑を掛かる事をこの時思い知らされました。何とか症状が治り始め、眩暈もましになったのを見計らって帰宅する事が出来ました。色んな方々に御心配をお掛けして、申し訳無かったと反省しています。

翌日の仕事(レッスン)は日を改める事にして全てキャンセルとし、一日中安静にしていました。その翌日のクリスマス・イブも眩暈は治らず大変辛かったのですが、徐々に眩暈も和らぎ、現在はかなり良くなりライブにも復帰出来ました。

僕は体型的に胸板が薄く、元来、肺もそれ程強く無いのですが、このセッティングでの演奏は若い頃(1stアルバムはこのセッティング)は出来てたので、こんな事になるとは想像もしていませんでした。やはり加齢とともに無理が出来なくなって来ているのだと思います。今はマウスピースを6番にしてリハビリを続けています。本調子とは言えませんが、かなりハードなバンドでのフルセットが出来たので自信を取り戻せました。

6番のマウスピースでは理想としている音は出せないのですが、今後も演奏を続けて行く為には、これで身体に負担の無い様にして、工夫して理想の音を探すしか有りません。癌で亡くなる数ヶ月前に「People Time」をあの音色で吹き込んだスタン・ゲッツはどうやって吹いてたんだろう?と益々興味が湧きます。

「Grooves Around the Globe」というアルバムで僕はやりたい事はやり切ったので、それ以降は本当に好きな事を好きな様にノンビリやらせて貰ってます。後顧の憂いはとうの昔に無くなったのですが、生きている以上、進化はして行きたいとは思っています。当然、魂の乗り物である身体の方も大切にしたいと思っています。

今後も良い音を目指して頑張ります!
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