夕食(深夜食)を終え何気なくTV(NHK)を眺めていると夕方放送の「クローズアップ現代」が再放送されていました。
テーマは「急増!バイオマス発電」、近年FIT制度などにより再生可能エネルギーの「商業化」が大きく進んでいます。
特に太陽光パネルに至っては投機的要素の方が大きく、土地と資金があれば雨後の筍ならず震災後の太陽光パネルの如く乱立、電力会社が拒否反応を示したこともあり、ここ最近は少々落ち着きが見えてきています。
一方、ノッポが業として携わっているバイオマス分野もご多分に洩れず、うん千 kW級の大型バイオマス発電所が次から次へと着工、稼働を開始しています。
5,000 kWの発電所で使用する木材量を考えてみると、発電効率が20%とすると必要な木材のエネルギー量25,000 kW≒21,500,000 kcal/hになります。
これを木材の単位エネルギー量である4,000 kcal/kgで除すと、5,375 kg/hになります。
この重量は乾燥重量であり生木材は水分50%程度なのでほぼ倍として10 t/hの割合で森林が消化されていくことになります。
重量ではイメージが湧かないので、容量に変換するとかさ比重を0.2くらいとすると50 m3/hとなり、おおよそですが10 tトラックに超満載した量がたった1時間で消費されていく計算です。
こんなことが24時間、毎日、日本全国何十、百箇所で繰り広げられたら・・・、あっという間に枯れ山になってしまいます。
バイオマス資源の利活用はある意味郷愁的なものであり、大型ビジネスとは結びつかないものと思っています。
地域資源として必要量を調達して使用する、それを繰り返すから森林も再生できる猶予が生まれるわけです。
今の大型発電所乱立が続けば森林再生の間が無いことは明白です。
地域分散中小規模型へシフトしていくことを切に願うばかりです(ノッポの在籍している中小企業が携わる規模はこれまた中小がせいぜいなのでといった事情もあり)。
「急増!バイオマス発電」(NHK)
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3617_all.html
(写真はHPから借用)
※諸計算は概算であり正確な計算値と違いますので悪しからず、あくまでイメージですので。
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