ノッポの業務は窓際でのガス化と燃料電池の実験のみ、その他は一切合切ありません。
そんな実験で使用しているのは水素と一酸化炭素。
どちらも危険な香りがプンプンなガスです。
一酸化炭素を使用するときは、警報機をセットして臨みますが、昨日はセット後から警報音が鳴りっ放し。
数値を見ると1,500 ppmと見たことのない数字!!
築半世紀以上?ですきま風だらけの広い実験棟なので多少漏れたところで滞留・充満することはないのですが、致死量寸前で気絶してしまう濃度なのでボンベを閉めて原因調査。
すると、どうやら銅管を締め過ぎて切れていたようで触診しているとポロっと取れました。
施工し直すと漏れは収まり、その後の実験は滞りなく実施できました。
先日からテント内での一酸化炭素中毒事故がいくつか報告されています。
密閉状態の燃焼は酸素を消費しつつ水蒸気と二酸化炭素が充満しながら新たな空気(酸素)が供給されないので不完全燃焼となり一酸化炭素が発生してしまいます。
半世紀以上前、練炭で暖をとることが多かったときはこのような事故が多発していました。
では昔の家はどうだったかと言えば、結構すきま風があり、また暖炉上は天井が高いので充満することもなく拡散します。
そう考えると昔の知恵は大したものだと改めて思う次第ですね。
現在の実験はその不完全燃焼をわざと起こして二酸化炭素より一酸化炭素を多く製造し、さらに改質して水素も発生させるものですが、エネルギーとしては必要ながら取り扱いは本当に注意が必要です。
コロナ対策同様、「密」にならないように。