コバテイシは、シクンシ科の落葉高木で、一名モモタマナ、方言名で「クヮーディーサー」、英語名はTropical almond、Sea almond。沖縄では、街路、公園、駐車場などの緑陰樹として植栽されています。枝が横に広がり、倒卵形の大きな葉が枝端に束生し、沖縄の灼熱の陽光を遮ってくれます。古くから、墓の周辺にもよく植えられていました。沖縄では数少ない紅葉する樹木として知られており、古文書『球陽』には、枯葉手樹として記載があるそうです。
枝を横に広げたコバテイシ
枝先に葉が束生し、花を付けた
花
実
落ちていた実を…
割ってみると…右端が仁
コバテイシの実は、コーモリが好んで食べます。緑色の実をかじってみましたが、繊維質で堅く、食べられたものではありません。木の下には、実をかじられた種がたくさん落ちていました。「Tropical almond」と呼ばれるくらいだから、中にアーモンド様なものが入っているに違いないと考え、実を割ってみました。ハンマーで数回叩いて、やっと、割れた中には、小さな仁(果実の核で種子の別称)が入っていました。そのまま食べてみると、確かにアーモンドの味がします。それにしても、実の大きさと、堅くて割りにくいことを考えると、食用にしようという気にはなりません。
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