SH快特みやっち

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3ヶ月後の被災地~岩手沿岸縦断編~2日目弾丸沿岸北上編~

2011-10-09 22:15:00 | 長編
6月20日

北上は6時半から朝食をやっとるけど、乗る列車が6:31だからいかんわね。

花巻で釜石線に乗り換えて来た道を戻ります。

4連だで。
また2時間長いなぁ。



釜石に着いたら、すぐ大槌行きのバスに乗り換え。


両石や鵜住居はほとんど手付かずな感じだったけど、逆に大槌はスッキリしていて、さらに、火災の被害も受けていたことを初めて知った。

沿岸地域では鉄道の復旧の目処が立たない今、バスは被災者の大切な足です。


大槌駅

・・・。
駅舎の基礎が分からん。

ホーム脇にはレールが山積み。


構内を見てみると・・・。

ホームの柵もガタガタ。
なぜか傘が掛かっとる。


快速はまゆりは朝一本だけ宮古始発の列車があります。
昔は循環急行とか普通に走ってたけど、今は唯一の優等列車です。


跨線橋の土台。
上は当然撤去済み。
ホームは崩壊してます。


跨線橋の土台の裏は完全に崩壊していて、路盤が沈下して枕木は浮いています。
周りは水溜まり。

映像で見た気仙沼の燃え方も酷かったけど、大槌も相当激しく燃えたんだと思います。









蛇口もひん曲がっていました。

今回の予定の立て方は完全に失敗でした。
大槌で1時間しか時間を取れなかったのは、完全な読み違いです。
たった1時間じゃ駅の周辺をぶらぶらして終わり。
街の様子も見たい、でも、公共交通の現状も見たい。
二兎追うものは・・・。


うしろ髪を引っ張られながら、やまだ行きのバスに乗っていきました。

バスは道の駅まで行くけど、船越駅で下車です。


次の宮古行きのバスまで時間が空くから、無謀にも山田まで歩いていくことに。

ところがだ、織笠大橋まで来たところで問題発生です。
なんと、織笠大橋に歩道が無いぢゃん!
仕方なく、駅の方から遠回りすることに。


とりあえず駅。
ホームは笠石がはがれて、線路は路盤ごと崩壊。
でも、奥の築堤の先は無事なのよ。


織笠川橋梁も桁が流されていました。
奥の築堤は崩れることなく残っています。

で、これだけ回り込んでさらに問題発生。
川を渡れん。
仕方なくさらに上流へ。
もうバス乗れんで。

なんとか渡れそうなとこを見つけてようやく対岸へ。

織笠の集落も燃えたみたいで。

車は黒焦げで、築堤にも焦げた跡がありました。


集落はほぼ全壊。
奥の高い高架橋は三陸自動車道(山田道路)。
山田線は全壊だけど、あっちは無傷、高さがものを言うんですな。

国道に向かって集落を歩いていると、竹の棒で掲げられた国旗がありました。

陸前高田にあった鯉のぼりといい、こういうのを見るとちょっとだけ気持ちが和みます。


国道の手前には信号機が倒れていました。
青が無い。

織笠大橋のバス停で時刻表を見ていると、ちょうど山田病院ら辺まで行くバスが来ました。

乗った。

山田に着いた。

なんもない。


根岸踏切だったらしい。


構内のポイントは不転換の状態。


なぜか車止めのところにデジカムが。
どんな思い出が詰まっとるんだろう?

山田駅構内も酷い状況。

ホームは完全に崩壊していて、軌道には瓦礫と土砂が、土砂って言うよりは砂利?



レールがグニャってなるってどういう風?
非現実的な光景。


ホームの上屋も燃えてボロボロ。
駅舎も黒焦げ。
大槌もそうだったけど、なんか街全体が空爆を受けたみたいな感じ。
爆風でレールが曲がったって言うんなら納得だけど、そうじゃないし。

駅舎内。



券売機だけは残っているけど、事務室も待合室も足の踏み場がないぐらい物が散乱しています。

宮古方の構内の外れ。

構内は撤去、本線は残し。
てことは、今のところ山田町付近の線形を変更するつもりはないってことだね。
沿岸地域の路線は、ほとんどが街の復興計画が決まらないからなかなか復旧作業ができんのだよね。
その点八戸線沿線は、自治体と協議した結果、早々に移転計画無しの結論に至ったから早期の全線復旧へと進むことになったわけですよ。
沿岸地域での全線復旧第一号になりますな。

バスの時間までまだあるから、街をぶらぶらすることに。
国道から見ると駅の周りは何もないです。


どこもそうだけど、蔵だけはしっかり残ってるのね。

地震で揺れても、津波が来ても、火事で燃えても、それでも何もなかったかのようにどっしりと構えています。

バス停の近くにある山田交番。

中は物が散乱していました。
今は役場のすぐ近くに仮設交番があります。

交番があるだけで安心できますな。


ちょっと遅れてきたバスに乗って宮古へ行きます。


遅れてきたのに宮古には定着。
これから八戸まで弾丸で縦断です。
みどりの窓口で久慈から先のきっぷを買ってから三鉄へ。

まだ鯉のぼり泳いどるで。

券売機が使えるようになってます。

待合室には鋭い眼光で三鉄の未来を見据える「お鷹ぽっぽ」がいます。

笹野一刀彫職人の戸田寒風さんから贈られたそうです。
コシアブラという木だそうで。
いやぁ、堂々としていらっしゃる。

宮古にも2両停まってます。

田老にも寄りたかったけど、今日は小本まで直行です。


小本から県北観光の臨時バスで野田まで行きます。

なんだかんだで野田には定着したから50分も待ちぼうけ。

三鉄の駅はきれいな花がいっぱいですな。

アテンダントさんがこまめに手入れされてるたまものです。


夕焼け小焼け。


みやっちが乗ってなかったら高校生だけでした。
でもって久慈から階上まで代行バスです。

満席。


階上から列車に乗り換えて八戸へ。
3両だけどガラガラ。

この日は八戸の東横インで泊まり。



3日目につづく。




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