ズレ:「高額クジに当たった小市民が持ち付けない大金で身を持ち崩した後日譚のストーリーはアメリカじゃ単館公開で興収は僅か350万円也だったそうで、それがアカデミー主演女優賞ノミネートまで上り詰めるなんざ映画制作としては立派に一山当てたシンデレラストーリーだぜ。
当然低予算の作品だったようで舞台のバリエーションは限られてるしタップリ金を掛けましたてぇドヤ顔チックな道具立ても登場しないけれど、だからこそ相対的に主役の落魄感がクッキリと浮かび上がって格別の出来事や目を引くアクションがなくてもジワっと浸みてくる秀逸なロードムービーになってるんじゃねぇか。
土地柄や時代背景のディティールは全く異なるものの市井の人々が織りなすごく普通の日常に家族愛や隣人愛を盛り込む作風は古き良き邦画の家族物語を見るようでもあり、本邦の興収がどうなるものかは定かならねど日本じゃ存外にオールドファンの琴線を揺らしそうだわな」