つれ:「公開当初はSFシチュエーションコメディの映画化ってことだったのが上映期間終盤に岸田総理の唐突な退陣表明が飛び出したお陰で、突然コロナに斃れた訳ではないものの図らずも早急に時期総理たる自民党総裁を選出するてぇ現実と妙にリンクした稀有な作品とも評されるかもしれないねぇ。
原作は存じ上げなかったんで大臣となる偉人の人選には異論もありそうだと思ったら映画のサイズに合わせてか2021年発表の原作からはだいぶ脚色されて登場人物もコンパクトになってるようだけど、歴史上の業績を踏まえながらの偉人ジャーズ名言の使いどころや今となってはコメディそのもののコロナ狂騒の描写は存分に笑えるとこだよ。
とはいえただのコメディには終わらずSNSが発達した中で民主政治から独裁体制が生じるナチスドイツのような危険性に警鐘を鳴らすところが原作ものらしい深みながら、信長・秀吉・家康と続いた戦国末期と比べたらそれほどに人心を魅了するカリスマ性や実行力のある総理が登場するこたぁなさそうなのを喜ぶべきか悲しむべきかだねぇ」