つれズレ愚抄

つれ：「南北首脳会談は日本でも盆と正月が一度にきたような扱いだったねぇ」

 
ズレ：「歴史的なビックイベントには違いないとはいえ、これで何がどう変わるってもんでもなさそうだぜ」

 
つれ：「いくら融和ムードが盛り上がったって、三代目が一党首に成り下がる南北統一なんてことがあり得るとは到底思えないからねぇ」

 
ズレ：「せいぜい現状追認の朝鮮戦争終結宣言で南北首脳＋トランプさんがノーベル平和賞をもらって三方一両得ってくらいのこったろうよ」

 
つれ：「そんなお祭りに拉致解決を委ねときながら自分が司令塔になってたぁ、安倍さんのお目出度さが一際浮き立つようじゃないかぃ」

 
ズレ：「その舌の根の乾かぬ内に日朝対話もどこ吹く風と、御本人の関心は総裁選前に不意打ち解散のビックイベントをカマしたもんかに移ってるんじゃねぇか」

 
つれ：「トランプさんとのゴルフに興じてないで、そういうあざとさを外国相手にカマしてくれりゃいいのにねぇ・・」

ズレ：「邦題からするとウィキリークス的な情報漏洩を巡るサスペンスのような印象を受けるものの、基本的なタッチはサスペンス調でも原題のThe Postが示すとおりワシントンポスト紙の一番長い日てな趣の新聞社内幕ストーリーに徹してるわな。
　ベトナム戦争の記憶がある世代にとっちゃ鉛の活字を組んで輪転機が回る絵柄は何とも懐かしく、政治家と新聞記者が個人的に密接な関係を築いてるのも今となっては少なくとも表向きにはあり得ない古き良き時代の風情じゃねぇか。
　おそらくこの作品が今映画化される意味合いにはトランプさんとメディアの確執があらばこそのようで、メディアと敵対したニクソン大統領の末路を示すラストシーンはどうにもトランプ大統領の先行きとの謎掛けに見えてしょうがねぇぜ」