観光用に近江八幡市新町の旧伴家住宅に展示されている「左義長まつり」の「ダシ飾り」が12月1日、来年の巳年のものに交代する「引き継ぎ式」が行われた。
新年を前に新旧のダシ飾りを交代展示するもので、近江八幡左義長保存会が2年ごとに新調している。
来年の巳年のダシは、保存会から依頼を受けた辻信造さんが制作した。
辻さんは、長年、ダシを制作しているベテランで、伝統の左義長まつりが継承され、ダシの奉納が末永く続くよう願いを込めて「永遠」をテーマに選び、食品のみで制作する習わしに沿って色付けした寒天、黒豆、昆布、紫芋など21種類の食材を使い、直径1・8mの板の周囲にダシを奉納する13町自治会と保存会の法被をデザインした「かんざし」を円形に並べ、その中央に干支の巳(白蛇)を配している。巳は、脱皮により成長していく永遠の生命力を表し、左義長まつりの継承発展を祈念している。 ダシは2年間展示される。
引き継ぎ式で中島勝行会長は「我々は、伝統のある左義長まつりを全国に知って貰えるよう熱い思いを持って取り組んでいます。出来上がった新しい巳年のダシは、非常に色鮮やかな左義長らしいダシに仕上げて頂きました。近江八幡といえば、一番に左義長まつりといって貰えるように努力していきたい」と挨拶した。
小西理市長は「左義長まつりは、近江八幡が内外に誇れる伝統のまつりであります。こうして観光客に実物を見て頂だけることは、貴重なプレゼンテーションだと思います。近江八幡のまつり文化がしっかり引き継がれていくよう願っています」と新しいダシへの引継を祝った。
<記事・写真: 滋賀報知新聞より>