東近江市小池町の「今村市良」さん(71)がこのほど、第9回日本美術展覧会の日本画部門において作品「生生(せいせい)」で特選を受賞し、小椋正清東近江市長に受賞報告を行った。

↑写真:中日新聞より(絵はがきで自身の日本画「生生」を紹介する今村さん)
今村市良さんは滋賀県立愛知高校卒業後、掛け軸絵師として制作を続けるなかで、1996年にてんびんの里を描く日本画コンクールに作品「藏」を初出展し、読売新聞社賞を受賞。同コンクールをきっかけに親交を深めた日本画家・中路融人氏(2017年没・享年83歳)に師事し、現在は日本画画塾「晨鳥社(しんちょうしゃ)」に所属している。
日本美術展覧会(通称日展)は、日本画・洋画・彫刻・工芸美術・書の五つの部門からなる国内最大の総合美術展覧会で、全国から幅広い年齢層が作品を応募し、厳しい審査を経て選ばれた作品が出展される。
日本画部門は毎年400程度の応募があり、特選に選ばれるのはそのうちの10作品。
東近江市の郷土画家・野口謙蔵氏(1901―1944)も生前、特選を受賞している(改称前の帝国美術院美術展覧会時)。
東近江市の郷土画家・野口謙蔵氏(1901―1944)も生前、特選を受賞している(改称前の帝国美術院美術展覧会時)。
【滋賀・近江の先人第87回】蒲生野を表現し続けた日本画家「野口謙蔵」(東近江市)
https://blog.goo.ne.jp/ntt000012/e/6b78545b5e4c05e02b7af6b460114532
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受賞報告を受けた小椋市長は「とてもうれしい。師の(中路)融人さんの後を継いでくれた。これからもぜひ地元の風景などを題材にしていただけたら」と野口謙蔵以来の快挙を祝福した。
今村さんは「まさか自分が特選を取れるとは思わなかった。昨年は手術を経験して命について色々考え、古木だけれども生き生きとしている、今までとは異なるモチーフを描いた。これからももう一度特選をとることを目標に、制作を続けていけたら」と話していた。
今村さんの特選受賞作品「生生」などが展示されている巡回展は1月20日(金)まで、京都市京セラ美術館で開催されている。
また、1月25日〜2月12日まで、愛知県美術館ギャラリーで巡回展開催が予定されている
<滋賀報知新聞・中日新聞より>