9第4話ヤマブキ
ファウンデーションの夢
第二部
ガイア
第4話
ヤマブキ
あらすじ
セルダンの裁判が始まる前の年、つまり銀河暦12066年、ダニール・オリヴォーは、ガール・ドーニックをシンナックスから招き寄せるため、かつハリ・セルダンの「心理歴史学」と2つのファウンデーションを補強するため、人類の最古の故郷星「地球」への探索の旅に出る。
わたしYi Yinのサイエンス・フィクションはアイザック・アシモフの『ファウンデーション』シリーズをほぼ下敷きとして哲学者ノース・ホワイトヘッドの「移動と新しさ」の哲学に貫かれている。
あらすじ
漸くダニールは、天の川銀河の半球過ぎに、それらしき海洋惑星を見つけた。
ダニールは、以前にしたようにヒューミンと名前を変えてシンナックス大学に何食わぬ顔で入り込み、ガール・ドーニックを待ち構えていた。
ガールは、どうしたわけか、彼が見いだしたことがらをとめどもなくヒューミンに話しはじめた。ダニールは、ガール・ドーニックの非凡な閃きを強く受けとめて、ロボットでありながら絶句する。
ダニールのこの探索からファウンデーションの新たな叙事詩がはじまろうとしていた。ハリ・セルダンの故郷を目指したのは、ロボットにない人間の潜在能力に彼の第零法則を挑戦させたかったためであった。そこから何かが生まれそうな予感を抱いて!
銀河の復興には歴史消滅から回復が必要であり、地球についての記憶を甦らすことが必定であり、その根幹には放射能の除染がその是非の鍵になっていた。
ダニールの前途には避けられない大課題がよこたわっていて、暗いベールが懸かっていた。
ダニールは、思い出したようにヘリコン人についてダニールに尋ねた。
廃墟になったカッシ市の上空でダニールの船は、いよいよ地球を離れようとしていた。
超高度に仕上げられたレオナルドはすでに十分、会話の相手になっている。
いわゆる世界初の定住文明はハプロタイプD の種族から開始される。
ハプロタイプDの種族を核として後、キナ方面から多様な種族を吸収して後のニフ人がキナの東の列島の初の住人となる。そしてずっと後の室町文化のわび・さびに結晶化された。その中心的象徴が江戸に築城した太田道灌と紅皿の逸話なのである。
9
「七重八重花は咲けども山吹の実(蓑)の一つだになきぞ悲しき」後捨遺集・中務卿兼明親王
ダニール レオナルド、東の一族だけ、「移り住んだ」となっているのが気がかりだ。 西には使われてない。
レオナルド ごもっともです。 ダニール。 同じく、ナックによれば、地球破滅の前には最大の都市「ヤマブキ」は、そもそも人類定住の最初の土地だったと記されています。
ダニール 最初で最後か? !
レオナルド 古代の武将が、雨のなか、蓑を求めて、ある一軒家に幼き少女に問うたところ、差し出されたのが、山吹花一輪でした。 その後、その武将は、そのことを恥じて文武両道に励み、当時「江戸」と呼ばれた超巨大都市の礎を築いたそうです。
ダニール 自浄作用が文明の本質と言うことか。 そしてその力は、感応力ということになる。
ダニールは一人ごちしたように、沈黙して、その少女、紅皿の面影を夢想した。 なんといたいけな! これで最後の謎が解けた。
ダニール レオナルド、君に、新しい任務を与える!
レオナルド えっ!
yatcha john s.
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます