70第2話新たな三人組
ミーターの大冒険
プロローグ
第2話
新たな三人組
あらすじ
アルカディアが81歳で亡くなった。彼女の知人のジスカルド・ハニスはアルカディアに感銘を受けていた。そこでミーターとオリンサスとの面倒をみると同時に、ミーターから彼女の遺言の全てを聞く。ハニスは、ミーターとともに彼女の遺志を継ぐことを決意する。それは銀河復興を成し遂げることであり、危険で無謀にみえる挑戦でもあるのだが。
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ミーター ハニスさん、フレクスナーの町からここまでだいぶ遠いというのに、よくいらして下さいました。
ハニス なあに、私にとってはアルカディアさんは人生の宝石みたいなものなのだよ、ミーター君。
彼女は、我が銀河のまさにスター、救世主のような存在で尊敬する人類の導きなのだよ。
彼女は私に優しく接してくれたばかりでなく、セルダン理論をわかりやすく教えてくれた。銀河の復興のアウトラインでさえ、示してくれた大先生なんだ。
君を守って行くようにと仰せ付けられている。オリンサスさんも、なにやら彼女と約束した大業があるらしい。帝国辞書編纂図書館の抜本的再構築とか聞いてる。
ミーター ハニスさん、ありがとう。これからお世話になります。でもモーヴでのお仕事はどうされるのですか?
ハニス それは、辞めて来た。もっと大事な役目があるというものだ。そうだろう、ミーター君。それにターミナス、いやファウンデーション自体が今や陰気に満ちて来ている。銀河の終末っていったところだ。
マンドレス星出身のモーヴの新警察署長、リオノ・コデルが着任して来てからはもっと深刻になってきている。あのインドバー政権よりも危ない。それに私はあの風貌には呆れてる。灰色のモジャモジャな口髭、気取った胸の外ポケットが原色の鳶色ときてりゃ、なおさらだ!
ミーター ハニスさん、どこから始めようとしているのですか。
ハニス ミーター君、心配には及ばない。君のデータバンクの掘り起こしから始めればいいだけさ。
ミーター なるほど、それはごもっとも!エッヘン!
yatcha john s. 「 新たな3人組 」『ミーターの大冒険』プロローグ その2
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