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ファウンデーションの夢 第六部 ベイタ・ダレル 第6話 白とピンクの星

2023-03-26 11:47:02 | ベイタ・ダレル
39第6話白とピンクの星
ファウンデーションの夢 
第六部 
ベイタ・ダレル
第6話

白とピンクの星

あらすじ

 死んだと思われていた、オナム・バーの愛娘ジータ・マネルラ・バーは生きていた。マネルラは、彼女の星、シウェナにジータ・ベリス・マロウを招き入れ、おまけにトランターから、パルヴァー家の娘、ジータ・ウォンダ・パルヴァーを一緒に連れて来た。ジータ・ウォンダ・パルヴァーは、パルヴァー家の初の女の子であった。

 ジータ・ベリス・マロウは、二つあったペンダントの一つをトランターから来た女の子に渡す。

 このことは、いよいよ第2ファウンデーションの出る幕が近づいて来たとの予感を与える。

 ジータ・マロウの娘ロアには、極めて聡明な娘ベイタがいた。

 ベイタとミュールの壮絶なる物語は、ファウンデーション設立から300年後に起こる。ベイタの物語はこうして始まる。

 ベイタの両親がガール・ドーニックの農園を再び買い取り、住み始めた。ベイタもモーヴ(ターミナスの首都)からしばしば泊まりに来ていた。
 近くには、朽ち果てたガールの屋敷があった。

 ベイタはコッソリと、そのガール屋敷の地下深くにあった『故郷星探査報告書』を手に取るのであった。

 そこにはファウンデーション設立当時、ガール・ドーニックの秘密の特別任務の記録が記されてあった。後に、アルカディアが、ジスカルド・ハニスからそれを譲り受ける。その内容の繙きついては続いて読者の努力に委ねます。

 時代は、ターミナスも徐々に往時の精彩を欠いて来たインドバーの世襲政権のもと、時代の暗雲に気付いていた数名の人々がいた。
 一人は心理学者、エブリング・ミス。もう一人は貿易商人のランデュ・ダレル、そしてベイタ・マロウもその一人に加えなければいけない。
 
 ベイタ・マロウはトラン・ダレルと結婚し、トランの出身星ヘイブンに赴く。

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ランデュ・ダレル よく来たね、白とピンクの星ヘイブンへ。それにしても、奇遇だね、シーウィーの娘さんだったとはね!デヴァースの貿易商人仲間でよく喧嘩した仲だったんだ。トランは大変な嫁さんを見つけたもんだ。しかも美人で聡明ときている。トランには、はっきり言って勿体ない。
 トランから聞いたよ。ベイタさん。第二ファウンデーションにご執心だってね。

ベイタ ランデュ叔父さん。そうなんです。それに第三ファウンデーションもあるんじゃないかってね!私のご先祖のガール・ドーニックの記録に書いてあったもんですから。

ランデュ さっきから気になってたんだがね、その君のペンダントもなんか意味ありげ、だね!

ベイタ これですか。中身の液体が半分のシリンダー。
 母から結婚のお祝いだと言って、頂きました。
 叔父さん、図星です。この紫色の液体が入ったシリンダー・ペンダント、なんかファウンデーションの成り立ちに関係あるんじゃないかって、ずっと思っていたんですよ。
 ガールの文章にははっきり書いてありませんでしたけど、今度の時間霊廟の開示が見ものだと。わざとセルダンは企んでいたんだと思っています!そう思うしかありませんもの。三つ目のファウンデーションがあるとしたら、三つのファウンデーションに奮起してもらわないと。
 この銀河は謎と神秘で満ちています。叔父さん、でも宇宙の霊にお祈りしていけば、きっとその謎解きが与えられると信じています。
 Rという存在とか突然変異体とか。きっと裏に隠れていたものが、もうすぐ分かるような気がします。時間霊廟の開示にはターミナスに戻りたいと考えています。
 
ランデュ わしもその時はターミナスに行くつもりでおる。

 それにしても銀河帝国の凋落ぶり、おまけにファウンデーションまでもが、今はおかしくなっている。
 世襲のインドバー市長だなんて、ちゃんちゃらおかしい。ターミナスが銀河帝国にとって替わるどころの話ではない。
 ところでヘイブンで一休みしたら、トランと新婚旅行にカルガンにでも行ってみないかい。亜熱帯の娯楽、観光の星に。それに...

ベイタ 叔父さん。それに?

ランデュ ミュールがいる!

ベイタ なんですってミュール(騾馬)ですって!動物園!?

yatcha john s. 「白とピンクの星」



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