桜燕館 -さくらつばめの気まぐれブログ-

日々の雑感と、たま~の旅日記。

桜燕日記 Jun. 14, 2019

2019-06-14 | 桜燕日記
 今日、兵庫・川西市で、80代の男が刃物を持って中学校に侵入し、という事件が発生した。
 男は、説得を受けて学校を出たところを、駆けつけた警察官に逮捕された。

 容疑者の男は「登下校時の生徒がうるさい」「自転車がパンクしたのは生徒のせいではないか」などと苦情を言い、応対した教頭と教員に対して刃物を突き付けた上、生徒にも危害を加えると脅した。
 容疑者は学校の騒音や登下校する生徒の態度に不満を示していたというが、容疑者の自宅は中学校から数百メートル離れており、隣接しているという訳ではない。容疑者が中学校に対して示していた不満が、刃物を持ち出すほど大きなものになり得るのだろうか、という疑問は残る。

 ところで、先日、東京・練馬区で発生した、父親が息子を殺した事件。
 あの日、自宅に隣接する小学校で開かれていた運動会の音が煩い、学校を襲ってやる、といった息子を父親が咎めたことから口論となり、刃物で殺害。
 息子は長年ひきこもりの状態にあり、家庭内暴力もあったという。そういった背景もあってか、父親に同情したり、情状酌量を求めたりする声が、インターネット上を駆け巡り、多くの支持を集めている。
 ただ、この事件の場合、事前に凶器となる刃物を何本も準備していたのは父親の方で、息子自身は小学校を襲うための凶器を所持していた訳ではない、ということを考えると、家庭内暴力を受けていたという点での情状酌量の余地はあるにせよ、父親が息子の暴走を止めた、という見方をするのは難しいのではないか。

 小学校を襲ってやる、と言っただけで殺されてしまった練馬の息子と、けが人は出なかったものの、実際に刃物をチラつかせた川西の老人。
 両者を見比べてみると、なんか、やりきれない思いに駆られる。うまく言葉にできないけれど。

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