2017年7月の九州北部豪雨により一部区間で不通が続く、JR日田彦山線。
沿線にある大分・日田市大肥町の住民が、鉄道での復旧を諦めてバス高速輸送システム(BRT)などバスでの復旧を希望する、との意向を示した。
JR九州は沿線に対し、鉄道、BRT、バスの三つの復旧案を示しており、これについて日田市が29日に行う住民説明会で明らかにする。大分県知事は、鉄道での復旧を前提にまずは住民の意見を聞く、との意向を示しているが、被災地の一部からBRT要望の声が出たことで、知事の意向がBRTを含めたバスに傾く可能性がある、とのこと。
現在不通となっている添田・夜明間は、日田彦山線の中でも特に利用客が少ない区間で、この区間のみの輸送密度は131人と、旧国鉄の分割民営化と前後して廃止された特定地方交通線の大半に及ばないレベルである。
JR九州は、鉄道として復旧させても赤字が確実視されているため、復旧後の列車の運行について地元自治体の一部負担を求めていたが、福岡・大分両県や沿線自治体がこれを拒否し、現在でも膠着状態が続いている。
一方、今回BRTでの復旧を支持した大肥町を含む大鶴地区では、川の氾濫を防ぐ分水路の建設計画を県が決定。分水路は日田彦山線の鉄路に並行して整備する計画だったが、日田彦山線の復旧方法が固まらないために整備位置が決められず、21年度としている完成目標がずれ込む恐れが出ている。再び災害に遭わないようにするために、とにかく河川改修を急ぐべきである、として、今回BRTでの復旧を求めることになった、という。
もちろん、地元自治体として、地域の足として鉄道での復旧を目指すのが鉄道会社の使命である、と考えるのは至極当然のことである。
しかし、JR九州は上場会社でもある。赤字となることが確実視されている区間を、地元の協力も得られない中、そのままの形で復旧する、となると、株主が黙ってはいないだろう。
今回、BRT案への支持を表明したのは、日田市の一部地域の住民。
これを承けて、日田市の他の地域住民や、福岡県側の住民はどう動くのか。
今後も、目が離せない。
沿線にある大分・日田市大肥町の住民が、鉄道での復旧を諦めてバス高速輸送システム(BRT)などバスでの復旧を希望する、との意向を示した。
JR九州は沿線に対し、鉄道、BRT、バスの三つの復旧案を示しており、これについて日田市が29日に行う住民説明会で明らかにする。大分県知事は、鉄道での復旧を前提にまずは住民の意見を聞く、との意向を示しているが、被災地の一部からBRT要望の声が出たことで、知事の意向がBRTを含めたバスに傾く可能性がある、とのこと。
現在不通となっている添田・夜明間は、日田彦山線の中でも特に利用客が少ない区間で、この区間のみの輸送密度は131人と、旧国鉄の分割民営化と前後して廃止された特定地方交通線の大半に及ばないレベルである。
JR九州は、鉄道として復旧させても赤字が確実視されているため、復旧後の列車の運行について地元自治体の一部負担を求めていたが、福岡・大分両県や沿線自治体がこれを拒否し、現在でも膠着状態が続いている。
一方、今回BRTでの復旧を支持した大肥町を含む大鶴地区では、川の氾濫を防ぐ分水路の建設計画を県が決定。分水路は日田彦山線の鉄路に並行して整備する計画だったが、日田彦山線の復旧方法が固まらないために整備位置が決められず、21年度としている完成目標がずれ込む恐れが出ている。再び災害に遭わないようにするために、とにかく河川改修を急ぐべきである、として、今回BRTでの復旧を求めることになった、という。
もちろん、地元自治体として、地域の足として鉄道での復旧を目指すのが鉄道会社の使命である、と考えるのは至極当然のことである。
しかし、JR九州は上場会社でもある。赤字となることが確実視されている区間を、地元の協力も得られない中、そのままの形で復旧する、となると、株主が黙ってはいないだろう。
今回、BRT案への支持を表明したのは、日田市の一部地域の住民。
これを承けて、日田市の他の地域住民や、福岡県側の住民はどう動くのか。
今後も、目が離せない。