あれは,あれで良いのかなPART2

世の中の様々なニュースをばっさり斬ってみます。
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ピアノマンの正体判明と日本の刑法について

2005年08月23日 00時46分31秒 | 法律問題
この記事もある意味寝た子を起こすものかもしれませんが,今年4月頃に物議を醸したイギリスで発見された「ピアノマン」ですが,どうやら正体が判明したようです。
(ソースはこちら)
朝日新聞
読売新聞
スポニチ

それによると,彼はドイツ人の同性愛者であり,かつて精神医療関係の仕事にも就いていたそうです。そのため,イギリスの病院の医師も完全に騙されてしまったということです。
さらに,彼は自殺しようと思いイギリスに来たこと,ピアノの絵は描いたが単なる思いつきで描いたに過ぎなかったこと,またピアノは全く弾けなかったことなどが判明しました。

完全に狂言じゃん(`_´プンプン)

このニュースを聞いて,次の点が気になりました。
1 誰がピアノがうまく弾けるって言い出したのか?
2 医者は簡単にだませるのか?


1については,そのころ上映していた映画とのタイアップではないかという説が当時からありましたが,病院関係者が「ピアノが弾けた」といってもあまりメリットがないことなどを考えると,どこかのマスコミが作り出した虚像ではないかと思われます。
とすると,世界中の報道機関は,その虚像を真実であると信じて報じてしまったわけです。ということは,たいした裏付け取材は実はやっていなかったのですね
改めて,報道は真に受けてはいけないということを身にしみて感じました(もちろん,このニュースソースだって,果たしてどこまで真実なのか分かりませんが。)

2については,当初イギリスの医師は,「これで詐病だとしたら天才的な役者だ」といっていましたが,結果的にピアノマンは天才的な役者だったというわけです。
そこで,詐病はそんなに見抜けないものでしょうか。ピアノマンはかつてその手の医療機関で働いていたらしいことからすると,おそらく「診察のツボ」を抑えていたのだと思います。とすれば,そのツボさえ外さなければ病気であると診察されてしまうのでしょう。
そうだとした場合,ちょっと恐ろしいことを考えてしまいました。日本の刑法は心神喪失者の罪を免除し,心神耗弱者の罪を減刑すると規定しています。もし,加害者が「診察のツボ」を熟知した上で犯行に及んだ場合,通常の精神能力であっても,「心神喪失,心神耗弱」と認定されることはないでしょうか?
この点は,日本の医師の能力と,裁判所の認定能力にすべてを託するしかないのでしょうね。

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(8月24日追記)
ピアノマンの弁護士が,「彼は4ヶ月間本当に病気で騙していたわけではない。病院の治療によって話すことができるようになった」という見解を発表しました。
こうなると,何が真実なのかさっぱりわかりません(弁護士の見解はある時点でおそらく双方のどこかに事実誤認の点があるのでしょうが)。
まあどっちでもいいや,というところが本音です。
コメント
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