あれは,あれで良いのかなPART2

世の中の様々なニュースをばっさり斬ってみます。
ブログ界の「おか上彰」を目指し、サボりながらも頑張ります!

交番の警察官はつらいよ

2005年08月25日 13時28分11秒 | 裁判・犯罪
宮城県登米市の交番で,警察官が14歳の中学生にナイフで刺されて重傷を負うという事件がありました。
少年は,取調に対して,「ピストルを奪って自分も自殺しようとした」など供述しているとのことです。また,今年5月,近くの交番から手錠や警棒が盗まれたが,それと思われる手錠や警棒を少年が所持していたと言うことも報じられています。

交番の警察官も大変だなあ!

少年の件については,言いたいことは山ほどあるのですが,まだ捜査中であることや,おそらく報道ではまだ一面しか出ていないことから,少年に対するコメントはここではしません。
逆に,警察について一言。

留守の交番,止めませんか?

うちの近所もそうですが,交番が留守,という場所は全国にかなりあるのではないでしょうか。今回の犯行でも,当初立ち寄った交番が留守だったので,そこから10キロ離れた交番で犯行を犯しています。
さらに,この留守だった交番では,前述の手錠や警棒が盗まれる事件が発生しています。警察に泥棒が入るとは,本末転倒な話ではないでしょうか。
もっというと,今回の少年が,仮に何者かに追いかけられていて助けを求めるために交番に入ったというケースだった場合,交番が留守だったから対応できない,となるとこれは大問題に発展したのではないでしょうか(一応,留守交番には,非常用電話というものが置いてありますが,当然そこに警官が到着するには時間がかかるため,その間に犯罪に巻き込まれる可能性が高いです。)。
よって,どんな状態でも,交番には誰かしらいるようにするべきではないかと考えます。日本の治安が悪化している今日においては,これはやむを得ない選択肢だと思います。
もちろん,現状の人員でそれをやるのは無理があります。交番の警察官は,実は想像を超える業務量があるそうです。また,当然パトロールなどの巡回も必要な業務です。それを踏まえると,やはり警察官の増員しかないのかな,と思います。

あとは,逆に「無人化交番」を沢山作るという手法もあるかもしれません。いわゆる,サラ金業者が作っている「無人自動貸付機」みたいなものを設置するのです。そして,誰かに負われている等犯罪に巻き込まれた人が駆け込んだ場合は,自動ロックがかかり,外部からの侵入から守られるという「パニックルーム」的機能を備えおくのです。もちろん,無人化交番では,本庁等にいる警官がテレビ電話で対応し,即座に警官を派遣するなどの対応ができることになります。
あとは,この機械の開発設置費用と,人件費とどっちが安いかという点の駆け引きになるでしょう。

いずれにしても,警察官の不祥事も相次いでいますが,教員同様いかに質のよい警察官を採用し育てていくか,ここがポイントかもしれませんね。

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教員採用,市町村が独自に行うことも可能に

2005年08月25日 12時52分28秒 | 教育問題
文部科学省の調査研究協力者会議は23日,学校や市町村教委の権限を強化し,公立小中学校の学級編成を独自の判断で行えるようにすることを求める中間報告をまとめ,文部科学省に提出したそうです。
この報告書によりますと,これまでは学級編成の基準を「1クラス40人」と定めていたことから,これ以下の少人数編成を行うことは極めて困難であったが,今回の報告では,この設置基準の決定権限を市町村教育委員会に委譲することで,各市町村が独自に学級編成をすることが可能になるとのことです。
また,それにより必要となる教員の確保のため,教員の市町村独自の採用を認めることになるそうです。
文部科学省では,この報告を受けて,次期国会に改正法案の提出をする予定とのことです。
ニュースソースはこちら

やるじゃん,文部科学省!

少人数学級は,現在いくつかの市町村で構造改革特区として導入していますが,いずれの市町村も効果は上々ということらしいです。
もちろん,少人数学級にしたから,学力低下や学級崩壊などの問題がすべて解決するわけではありませんが,やはり決めの細かな教育が可能となることからすれば,かなりの効果は期待できると思います。

しかし,この問題,手放しに喜べない部分もあります。

1 教育問題に興味関心の低い市町村長の場合,逆に変な学級編成にならないか
2 市町村独自の教員採用の場合,質のよい教員を採用できるか
3 市町村独自採用教員と都道府県採用教員との間で身分差などが発生しないか

1については,市町村教育委員会の権限とありますが,結局のところ,これは首長の判断とほぼ一致します。
したがって,教育問題に明るく,かつ現在の地域教育の問題点等を十分に把握している首長であれば,それに応じた学級編成などが可能となるでしょう。
しかし,あまりそういう問題意識を持っていない首長が多いのも事実です。このような場合,「隣町でやったからうちでも同じことをやろう」とか「予算がないからパス」等という結構安易な理由でこの制度が十分活かされない可能性があります。
この場合,一番あおりを食うのは「生徒」です。しかも,「まちづくりは人づくり」と言われるように,人材育成をないがしろにすると,結局,その町の発展も望めなくなってしまいます。
首長のいい加減な判断で,貴重な人材育成の機会まで奪われないよう,時には教育委員会側も毅然とした態度がとれるようになればと思います。
もちろん,地域の実情に応じたきめ細かな学級編成のため,というのがこの報告の趣旨ですから,必ずしも「何が何でも少人数学級が必要」とはいえません。

2については,市町村には,教員採用のためのノウハウは少ないです。おそらく,基本的には都道府県採用の教員で賄うことになるのでしょうが,市町村採用を行う場合は,このノウハウを学ぶ必要があります。
また,採用試験のあり方自体を市町村独自にするという手法も当然ありだと思います。しかし,この場合に注意したいのは,「縁故採用の口実」のための形式的試験になるようなことだけは絶対に避けなければなりません。
ちなみに,構造改革特区で市町村独自採用を行っている行田市では,試験科目の一つに「模擬授業」を行い,その試験官に生徒自身を加えると手法を採用しています。生徒を加えることの是非については,賛否両論はありますが,手法の一つとして傾聴に値するのではないでしょうか。

3については,構造改革特区では,臨時的任用的な身分しか与えられません。つまり,ほとんどの場合,1年更新となります。これは,特区の性質上仕方がないと思います(前述の行田市でも,独自採用教員の定着率が悩みの種となっています。)。
しかし,これが本制度になった場合は,市町村独自採用教員も,都道府県採用同様永年採用としなければなりません。
とすると,給与面の問題,昇進の問題はもちろんのこと,異動(特に他市町村の学校への異動)の問題などについても,都道府県独自教員と差を設けるべきではないでしょう。
教師も人間です。このような部分で差が生じれば,自ずとポテンシャルも下がってしまい,場合によっては教師の質まで下がりかねません。

いずれにしても,この制度を有効かつ最大限に活用することで,明日を担う立派な人材が育成できればと思います。もちろん,この制度改革により,質の悪い教員が参入することを絶対的に阻止し,教員の質の向上と質の維持が図られるようにならなければいけないことは言うまでもありません。
一方,首長選挙においても,このような「教育問題」が公約の中心に添えられる日も近いのではないでしょうか。とすると,首長選挙も,「政策選挙」になる日が近いのかもしれませんね(ちょっとオーバーかつ飛躍気味ですが。)

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