いよいよ副都心線が開通しました。これにより,和光市から渋谷まで直通最短25分で行けるなど,ますます通勤通学等に便利になります。
一方で,中間点にある池袋や新宿の百貨店は,顧客を渋谷に取られないか懸念しており,様々な戦略に打って出ており,副都心線開通により新たな「百貨店戦争」が始まるなど,いろいろな分野に経済効果が波及しているようです。
副都心線が14日開業、新宿など商圏の攻防戦激化へ(ロイター) - goo ニュース
埼玉は結構やばいかも
ちょうど明日からしばらく東京に行くため,早速副都心線にも乗ってみようと思います。特に渋谷駅の卵形ホームは,興味津々です。電車の空気と外気がほどよく混ざりエアコンいらずということのようですので,どんなもんだか見てみたいなあって思います。
いずれにせよ,鉄道ファンとしては期待大の地下鉄です。
また,百貨店戦争も大いに結構。こういう戦争は大歓迎です。すべては消費者のため,という基本視点を持った百貨店が勝利することでしょう。池袋,新宿,渋谷,いずれも鉄道一本でどこか一カ所がひとり勝ちするということはありません。もしそういう状態になるならば,既に湘南新宿ラインができた時点で勝負がついたはずですから。
ところで,埼玉県民としてはどうでしょうか。基本的には和光市民はもちろん,東上線沿線チームや,同じく相互乗り入れしている所沢市民をはじめとする西武池袋線チームとしては,この電車は願ったりかなったりです。私も,西武線沿線に住んでいただけに,「もっと早くできればなあ」と思うくらいです。
また,これにより,東武東上線,西武池袋線沿線の住宅需要がまた伸びるのではないでしょうか。人口増加も期待できそうです。
と,ここまではいい話。では,商圏ベースで見たらどうでしょうか。これは悲惨な結果になりそうな予感がします。
埼玉の大商圏といえば,今や大宮位です。川越,春日部,所沢は既に顧客の大半を都心に持って行かれてしまっているため,商圏としては衰退の一途をたどっています。
この大宮さえも,湘南新宿ライン完成後は,かなり都心に顧客を持って行かれており,結構厳しい戦いを強いられています。
今回の副都心線の開通により,川越と所沢の商圏は壊滅的なダメージを受ける可能性が出てきます。それは,「百貨店戦争」の影響により,池袋,新宿,渋谷が「安くて良いものを提供する」場所になってしまうからです。
せっかくの副都心線開通なのですから,通勤客を増やして住宅を増やすだけではなく,やはり「商圏の活性化」を図ることを考える必要もあるでしょう。住環境はむしろより充実するわけですから,「自分の住んでいる町で完結する経済活動」という視点でのまちづくりを考える必要が出てきます。
これは大きな話になりますので,埼玉県が主体的に動く必要があります。今のままでは,数年後に横浜まで延伸した場合,埼玉県民は東京,横浜に買い物に行くというのが普通の姿になりかねません。むしろ,逆に「横浜市民が埼玉に押し掛ける」というような方策を講じるべきでしょう。
ちなみに,同じような話は道路建設でも起こります。高速道路を造ったがために,逆に地元が廃れていったというものです。このようなことを,道路や鉄道があたかもストローになって一つの町の経済を反対側の大きな町がすべて吸い上げるということで「ストロー効果」と呼びます。
埼玉からみると,埼玉南部では鉄道網はものすごく便利になりました。便利になったけど,町から店が消えた,というのでは困ります。埼玉も「百貨店戦争」に参戦するくらいの勢いがほしいものです。
副都心線が,逆にこうしたチャンス与える試金石になればよいのですが・・。
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一方で,中間点にある池袋や新宿の百貨店は,顧客を渋谷に取られないか懸念しており,様々な戦略に打って出ており,副都心線開通により新たな「百貨店戦争」が始まるなど,いろいろな分野に経済効果が波及しているようです。
副都心線が14日開業、新宿など商圏の攻防戦激化へ(ロイター) - goo ニュース
埼玉は結構やばいかも
ちょうど明日からしばらく東京に行くため,早速副都心線にも乗ってみようと思います。特に渋谷駅の卵形ホームは,興味津々です。電車の空気と外気がほどよく混ざりエアコンいらずということのようですので,どんなもんだか見てみたいなあって思います。
いずれにせよ,鉄道ファンとしては期待大の地下鉄です。
また,百貨店戦争も大いに結構。こういう戦争は大歓迎です。すべては消費者のため,という基本視点を持った百貨店が勝利することでしょう。池袋,新宿,渋谷,いずれも鉄道一本でどこか一カ所がひとり勝ちするということはありません。もしそういう状態になるならば,既に湘南新宿ラインができた時点で勝負がついたはずですから。
ところで,埼玉県民としてはどうでしょうか。基本的には和光市民はもちろん,東上線沿線チームや,同じく相互乗り入れしている所沢市民をはじめとする西武池袋線チームとしては,この電車は願ったりかなったりです。私も,西武線沿線に住んでいただけに,「もっと早くできればなあ」と思うくらいです。
また,これにより,東武東上線,西武池袋線沿線の住宅需要がまた伸びるのではないでしょうか。人口増加も期待できそうです。
と,ここまではいい話。では,商圏ベースで見たらどうでしょうか。これは悲惨な結果になりそうな予感がします。
埼玉の大商圏といえば,今や大宮位です。川越,春日部,所沢は既に顧客の大半を都心に持って行かれてしまっているため,商圏としては衰退の一途をたどっています。
この大宮さえも,湘南新宿ライン完成後は,かなり都心に顧客を持って行かれており,結構厳しい戦いを強いられています。
今回の副都心線の開通により,川越と所沢の商圏は壊滅的なダメージを受ける可能性が出てきます。それは,「百貨店戦争」の影響により,池袋,新宿,渋谷が「安くて良いものを提供する」場所になってしまうからです。
せっかくの副都心線開通なのですから,通勤客を増やして住宅を増やすだけではなく,やはり「商圏の活性化」を図ることを考える必要もあるでしょう。住環境はむしろより充実するわけですから,「自分の住んでいる町で完結する経済活動」という視点でのまちづくりを考える必要が出てきます。
これは大きな話になりますので,埼玉県が主体的に動く必要があります。今のままでは,数年後に横浜まで延伸した場合,埼玉県民は東京,横浜に買い物に行くというのが普通の姿になりかねません。むしろ,逆に「横浜市民が埼玉に押し掛ける」というような方策を講じるべきでしょう。
ちなみに,同じような話は道路建設でも起こります。高速道路を造ったがために,逆に地元が廃れていったというものです。このようなことを,道路や鉄道があたかもストローになって一つの町の経済を反対側の大きな町がすべて吸い上げるということで「ストロー効果」と呼びます。
埼玉からみると,埼玉南部では鉄道網はものすごく便利になりました。便利になったけど,町から店が消えた,というのでは困ります。埼玉も「百貨店戦争」に参戦するくらいの勢いがほしいものです。
副都心線が,逆にこうしたチャンス与える試金石になればよいのですが・・。
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