あれは,あれで良いのかなPART2

世の中の様々なニュースをばっさり斬ってみます。
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キレる小学生急増だけど

2005年09月23日 17時55分57秒 | 教育問題
全国の公立小学校の児童が04年度に起こした校内暴力は1890件で,前年度(1600件)に比べて18.1%増えて過去最悪となったことが,文部科学省の調査で明らかになりました。
また,特に都市部を中心にいわゆる「キレる」小学生が急増しているとのことです。
ニュースソースはこちら

困ったもんだなあ・・

このニュースからは,小学生がカッターナイフを振り回すこと,授業中に突然立ち上がり徘徊すること,気に入らないと椅子を投げ出すことなどが上げられていました。これらに共通していることは,「社会性に乏しい」ということではないでしょうか。平たく言えば,「自己中心的」ということです。もっと言ってしまえば,「一人前に育っていない」ということです。
次に,このようになった原因がどこにあるのかという点について,識者はいろいろと意見をしています。しかし,確実に言えることは,「少なくとも学校だけの責任ではない」ということです。

キレる子供が育った最大の理由,それは「集団生活の欠如」にあると考えます。集団生活を通じて,子供達は社会性を身につけます。この際,脳の前頭葉部分も同時に発達し,結果社会生活をするためにやってよいこと,悪いことを自然と身につけていくことになります。
そして,かつては,大家族であったことから家庭内で集団生活をしていたこと,また,遊ぶときは外でみんなとわいわいやっていたことからそこでも集団性を身につけることができました。さらに,外で遊ぶ場合,型にはまった遊びばかりではなく,その公園や広場にあるものを使って様々な創意工夫をこらして遊ぶことも多かったため,そこでさらに脳を鍛える機会がありました。
一方,地域コミュニティも充実していたため,親でなくても子供が悪さをしていた場合,容赦なくしかりつけていました。
このような過程を経て育ってきた子供達は,多くの場合,社会性を身につけ集団生活に耐えられてきたわけです。したがって,小学校できれることは少なかったと言えるでしょう。

しかし,昭和40年代頃から核家族化が一気に進みました。つまり,集団生活がだんだん減ってきてしまっています。今40代前半より若い世代の人は,核家族で育った人が多いのではないでしょうか。
さらに,昭和60年代に入ると,ファミコンなどテレビゲームが一気に家庭に拡がりました。30代前半より若い世代の人は,おそらく遊び=ファミコンという場合が多かったのではないでしょうか。さらに,地価高騰で空き地もなくなりました。ドラえもんにあるような土管がある空き地は,都市部ではほとんど存在しなくなりました。結果,外で遊ぶことも無理になってしまったわけです。
しかも,ライフスタイルが多様化して,地域コミュニティも薄れてきました。地域全員で旅行やレジャーをするという風潮は弱くなり,旅行などはすべて家族単位となりました。
更に治安の悪化も手伝い,うかつに他人の子供に声さえかけられない状態になっています。
そうなると,子供達が集団生活をする機会は皆無になります

果たして,子供の社会性をどこで学ばせるべきでしょうか?

こう考えたとき,誰が悪いと言うことはいえないと思います。
ただ,少なくとも「親は自分の子供に最大限の社会性を身につけさせる義務がある」ということを認識してほしいと思います。それができないのであれば,親がすべての責任を常時取るという自覚を持って行動してほしいものです。普段はあちこち(特に学校)にクレームを付けながら,いざ自分の子供が,というときに素知らぬ顔をする親は人として最低です。ただ,前述のとおり,今の親自体が集団生活に慣れていない人(すなわち社会性に欠ける人)が多いのでは,という気がします。
こんなことをいっている私も,正直自分の前頭葉に自身はありませんが,まだ外で遊んだり,集団でキャンプに行ったり,地域の人たちといろいろやったりして育ったため,少しはましかな,と思います。

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とはいえ,「じゃあ仕方がない」では,無責任です。
私なりに,対案を箇条書き程度で考えてみたいと思います。もちろん,前述のとおり,一つが原因ではなく,多くのことが複雑に絡み合っていることが原因ですから,この提案の一つをやればすべて解決というわけではないことはご理解ください。

第1 学校側の対応
1 校長が威厳を持つ(PTAや教育委員会に対して言うときは言えるようにする)
2 教師がカリスマ性を持つ(子供からなめられないようにする)
3 時には厳しい対応も必要(すべて子供のニーズを満たす必要はない)

第2 親(家庭)の対応
1 親子の会話を毎日行う(コミュニケーションを取る)
2 勉強だけではなく遊びの時間もちゃんと与える(両者のバランスが大事)
3 テレビやゲームだけでなく,外で友人と遊ぶ機会を設ける(近所になければ週末にどこかに行くなどもあり)
4 しつけの基本は家庭で行う(学校に任せない)
5 子供の責任は親が取る(人のせいにしない。特に放任教育を主張する人は,なおさら親がすべてのけじめを付ける義務がある。)
6 「我慢」を教える(ほしいものをむやみに買い与えない)

第3 行政の対応
1 子供が安全に遊べる公園を作る(物理的に不可能な場合は学校の校庭開放などを進める)
2 親の指導の場を設ける(親の教育相談や子育て相談等)
3 地域コミュニティが育つための施策を検討する
4 治安をよくする(近所の頑固じじいが他の家の子供に安心して声をかけたりしかったりできる環境にする)

こんなところでしょうか。もちろん,他にももっとたくさんあるとは思いますが,対案としてこの程度提案したいと思います。
ただ,少なくとも第2については,多くの家庭で直ちに実行できるかと思いますので,子供を持つ親の方,是非ご検討ください。そして,ご意見,ご批判もお寄せください。

子供がしっかり育たなければ,日本の将来はありません!
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