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線香と数珠のお店

あの世の審判

2019-07-05 19:55:55 | ◆ 仏壇・仏具

人がなくなって四十九日を迎えるまでは、線香の煙を絶やさず、ろうそくの灯も絶やさない。
冥土の旅へ出かけている故人に食事(線香の香り)と行く先を照らす灯りをつけておくという意味があります。

冥土の旅とは、聞こえはいいですが、実はこの期間故人は次の行く先を決める裁判を受けるのです。
裁判は七日ごとに、毎回違う裁判官(仏様です)が裁きます。
最終審判が下されるまで、計49日間かかるわけです。
これが四十九日の根拠です。

ではその裁判とは、
第1回裁判 7日目
 裁判官・・・秦広王(しんこうおう) 不動明王 
 書類審査が行われます。

第2回裁判 14日目
 初江王(しょうこうおう) 釈迦如来 
 秦広王の法廷を過ぎて三途の川を渡ります。

第3回裁判 21日目
 宋帝王(そうていおう) 文殊菩薩
 生前の邪淫の罪が裁かれます。

第4回裁判 28日目
 五官王(ごかんおう) 普賢菩薩
 秤を使って生前の罪状の重さを量ります。

第5回裁判 35日目
 閻魔王(えんまおう) 地蔵菩薩
 水晶の鏡に生前の行状が映ります。

第6回裁判 42日目
 変成王(へんじょうおう) 弥勒菩薩 (42日目)
 五官王の秤と閻魔王の鏡で再審査がおこなわれます。

第7回裁判 49日目
 泰山王(たいさんおう) 薬師如来 
 この最後の審判で、行く先が決まります。



⇒妙力寺

その行く先が、六道輪廻と言われる、生きるものすべてが生と死を繰り返す六つの迷界のことです。
前世にふさわしい道が泰山王によって示されます。

天 
喜びが満たされた楽の多い世界


四苦八苦する世界である。苦しみもあるが楽しみに出会うこともある世界

修羅  
絶えず争い、苦しみと怒りの世界

畜生道 
本能のままに行動し、互いに危害を与え、殺傷し合う世界

餓鬼道 
絶えず飢えと渇きに苦しめられる世界

地獄道
六道のうち、もっとも苦しみの多い世界 

ここで、地獄行を言い渡されたとしてもこの後、まだ助かる可能性があります。
三人の王様の審判がまだ残っているからです。
平等王 観音菩薩 百ヶ日 
都市王 勢至菩薩 一周忌 
五道転輪王 阿弥陀如来 三回忌 
というわけで、あの世もなかなか大変です。

生きている私たちがしっかり供養して差し上げる意味がここにもあるようですね。

一休の句があります・・・

「門松は冥土の旅の一里塚」

 お正月が来るたびに、年を重ね、冥土の旅も近くなってくる・・・という感じですね・・・
 




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