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工芸 多様で奥深い

2020-09-07 08:59:51 | ◇ アート

年の第六十七回日本伝統工芸展で、会津若松市の漆芸家須藤靖典さん(65)の作品が最高賞の日本工芸会総裁賞を受賞しました。
福島県で初の最高賞の受賞です。(⇒福島民報社
日本工芸展は、日本の伝統的工芸品の振興と育成のため経済産業大臣の指定を受けた工芸品のことです。(⇒経済産業省

受賞作品
乾漆 平文 蒔絵 漆箱 「氷壁」
作品のタイトルから、氷河の壁のイメージでしょうか。


⇒日本工芸会

須藤靖典さんは武蔵野美術大学を卒業された後、会津漆器の発展に力を注いでいます。(⇒msb

パナソニック汐留美術館では9月22日まで「和巧絶佳」と称した展覧会が開かれています。
12人の作家がそれぞれ工芸の新しい方向を見ています。


⇒和巧絶佳展

日本伝統工芸展と同じく伝統工芸を引き継ぎながら、和巧絶佳ではアート色の強いものとなっています。
伝統工芸的工芸品の規定のひとつに「主として日常生活の用に供されるもの」とありますが、そうした機能面の重視よりもアート作品としての意義があります。

見附正康氏
九谷焼の赤絵
幾何学的な文様がいままでにない斬新な印象を与えます
単純なようで精密な複雑さを感じますね。


⇒The New York Times Style Magazine

池田晃将氏
漆と貝を使った繊細な作品です


⇒美術手帖

伝統工芸を継承していくだけでは発展性がなく内向きと捉えられがちです。
ただ、継承は同じことの繰り返しのようでも、同じことが起こっているのではありません。
作り手が変わり時代が変われば、作られるものも変わってきます。
内向きに映ったとしても、中から内部から膨らんでいくようなことがあります。
それでも革新的で斬新な試みもまた必要ですね。
日本工芸の多様性はまだまだあるように感じます。

工芸作家の製作過程がテレビで放映されることがありますが、本当に驚きと感動があります。
見入ってしまいますね。


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