みどりきみどり空色

草花とそれにまつわるetc.

紅葉となりゆく

2008-10-24 22:43:33 | Weblog
勤め先のモミジバフウの木。10mはあるだろうか。1本だけだが、堂々とした木だ。クリスマスツリーみたいな鋭角の二等辺三角形の姿形が美しい。
 その木が紅葉し始めた。頭頂の方から次第に紅く染めていく。ろうそくのともしびのように上だけが紅い。そのトキ色が少しづつ下に降りてくるのだ。下の方はまだ緑が濃い。そのコントラストを見るのが毎日楽しい。
 緑一色だったジグゾーパズルの小さなひとこまひとこまが日々、多彩な朱のグラデーションとなって変化していく。真っ赤に染め上げたころ大地へ還る準備は整い、木枯らしに乗っていさぎよく飛び立っていく。大地の広大な息吹がこの地の一本の木に現れています。
 ものさしが小さいのかもしれない。雄大な大自然の紅葉より見慣れた景色の中での気づく季節の移り変わりの方が好きだ。
 四季折々いつだって一分一秒刻一刻変化しているのに普段は気づかず、秋とか早春とかになって痛いほど季節の移り変わり、はかなさを感ずる。こんなにも自然は劇的に移り変わっていくのです。
 私の心の中もそして体も、散ったり咲き開いたり、病んだり、持て余したりと、相当めまぐるしく変化しています。七変化以上に変化しすぎて、情けなく愛想が尽きるほどですが、草木一本の変化にただ、ひたすら、心奪われ、殺風景な心に紅がさすのです。