花と暮らすことは、私にとって責任重大な事。
それは大切な命を預かるという意味で王様と暮らす事と同じなのです。
お花は昔から大好き。仕事として花に関わった事もある。
けれどもこの家で暮らすようになるまで、花はお金を出して買うものだったと思う。
これは私の心の持ち方に起因するのだと思うけれど。。。。。
今の私は温暖な気候のお陰で花を買う事をしなくても、
庭に出ると何かしらの花が一年を通して咲いていて、頃合いを見計らって切り花にも出来る。
日々変化する植物達の様子を見ていると、
植物は生きているのだという、ごく当たり前のことを今更ながら強く感じる。
つい一週間前まで葉ばかりがうっそうとしていたフリージア。
この家の前オーナーがローズガーデンの足下に沢山の球根を植え付けてくれていたことを、
住み始めて一年後、春が来て一斉に芽吹いた時、驚きとともに知った。
今朝、今年一番目の花が開いた。
これからひと月程の間に二百本を超える花が咲いて、
その優しく芳醇な香りで家の内外を華やかにしてくれる。
私はフリージアがこんなに沢山の葉の中から、ある日突然スーッと茎を伸ばし、
蕾をつけ、その後ひと月もかかって力を蓄え開花する事を知らなかった。
春先に花屋さんを彩るフリージアは香り高い可憐な花という認識でしか無く、
その生命力の強さや、たくましさを知った時には本当に感動した。
激しい日差しや強風、極度の乾燥。
どんな厳しさの中でも動く事も出来ない植物達はじっと耐える、待つ。
ともに暮らしている私にはその命達を大切に育む義務が有る。
この間作って、素焼き後にフリージアに似合うかな?
なんて思いながら釉薬を掛けたミニチュアの花器に最初の一輪。
うん、とても可愛いよ やっぱりブルーがよく似合う。
今年もまた花を咲かせてくれて有り難う。