光の中で。

休みが明けてまた日常が始まる。家族と離れた生活、部活がある生活に。
寂しくないといえば嘘になるが、いないことが当たり前なのが日常という
ことになっているのだ。サイクルがまた始まる。

思ったほど他人というのは忙しくないらしい。やることがないという。
驚きだ。私はいつも何かと忙しくハードでそれが日常なのだ。
酷使というのか、風邪を引いても当然休めない。止めるわけにはいかない
のだ。日々生まれる難題を昇華せねばならんのだ。甘いやつとは違うのだ。

休みが明けて戻ってきて会いたいと思った。一番初めに会いたいと思った。
練習が終わってみんなでちょっと出かけた。穏やかなひざしの優しい午後。
光り輝く午後と畔と。いないと思って見上げるとベンチに座ったあの人が
いた。日が当たってひとつの絵のようだった。穏やかな笑顔で見ていた。

いつのまにか隣にいて、とても大切で、なんだかずっといたいと思った。
らしくない、そんな午後だった。

もう恋する力はないのだ。ずっと不調だ。らしくない柄じゃないって。


だけど、素直な気持ちで恋がしたいと今とても望んでいるのだ。
天使のように優しくて日差しのように穏やかに。