恋愛女王。去年の私はまさに華麗に恋愛覇者でした。
クラスにサークルにバイト先に地元の彼に。華やかでもてはやされた。
だけど恋のジプシーは彷徨い続けた。曖昧な微笑をたたえて。
でも本当にほしいものは手にはいらない予感がしていた。
たったひとつの愛を手に入れることが叶わなかった。
燃えるように恋焦がれて儚く散った。
何度も何度もめぐりあうならば、諸共にさえ叶わなくて。
千個の宝石を手に入れて、一輪の花を手に取れなかった。
それもまた私らしいのかもしれない。望んだわけではなかったのに。
たった一番星を願うことが今後あるのだろうか。
私は恋に対する興味を失ってしまった。だけどまた花に恋することも
あるのだろう。だけど大切な大切なたったひとつの輝いてる人は
手には入らないと思う。だからこそ、望みを伏せてあの人のそばで
力になりたい。明日会いたい。明後日も会える。これからもずっと
一緒にいたい。そう思うことさえ。そう叶うのならば諸共に。