君のこと。

それでも大事だった。知ってしまった想いにお互い戸惑いながら整理がつかないまま、ふたりの間にバツが悪そうに転がっていて。
それがいつ片付くのか、どうしたら綺麗にしまえるのか、もてあましながらここまできた。そして半年が経った。

君はいつのまにか『大切』から『特別』になっていた。前は特別にすることにうしろめたさを覚えていた。周囲との調和もあった。
だけどもう『特別』にしてもおかしくないくらい今はまぶしい存在になった。成長して頼もしい存在になってきたから。

きっかけがあって、想いがあふれてきて。答えはまだまだ見つからない。終わらない。これは虚数解だから。
だけど、虚数解はiだ。愛は虚数解なのだ。君を好きでいていいよと認められた気がする。

半年前は完全にプライドと立場の方が勝っていた。あなたが言わないなら私も言わない。自分から追いかけるつもりもなかった。
だけど、今は少しだけ変わってきた。君との未来、描きたい。生意気で私を挑発するくせに臆病で自信がなくて、曖昧にする弱さもある仕方ない人。
まっすぐでのびやかで素直でってタイプじゃない。ほんとにいらっとさせるしなんだか好きなとこって聞かれたらぱっといえないくらいダメダメな人。
だけど一緒にいたい。からかってふざけあって、ぶーぶー言いながらいつもついてきてくれた。そんなとこが見えない信頼が大きい。
けっこう一緒にいてわかってきて見えてきたから。いつのまにか大好きになっていた。君が好き。答えも求めないし元に戻るのは時間がかかる。

一緒にいる時間を楽しみたい。だから今まで以上にふつうに接していこう。
もったいない。遠慮してちゃ。猫にひっかかれてもひるむな王者。ライオンが猫にひるんじゃダメっしょ。君と手を重ねてしっかり結ぶように大切に。