思えばしばらく酩酊するような本気にさせる花のような美しい人にめぐりあえていない。
もちろん自分を生きるのにもなかなか必死に掴みとったポジションや居場所のことに奔走していたこともあるが、元来器用なマルチタスク。
忙しければ忙しくなるほど俄然燃えて手に入れたくてその存在に癒されてきた。
例えば大勢の中で遠くに座ってもふとした瞬間に目を合わせて微笑む貴方、例えば帰り道にさりげに手を回してきてせいいっぱい背伸びする可愛い年下の彼。
たくさんたくさん仕事して、たくさんたくさん多くの人に出会い支え支えられた真摯な日々は私を育ててくれたのだ。だけん、私の本来の猟奇的で本能的に欲しい異性を自分に夢中にさせる獣はすっかり飼い慣らされた忠犬だ。代わりに退屈で凡庸で何にも特徴もない残念な人たちが餌に群がる鳩のように退屈な鳴き声にうんざりする。思えばあの手足の長い悪魔的な人になにもかもを返り討ちにされたからだ。本来であればあんな男見もしなかったのにしくじってしまった。
寝てるなよ獣よ。生まれてからずっと獣は獣だ。
本当に欲しい人の首筋にうなじに歯を立てて、柔らかい髪を撫でて、その美しい肌に顔をうずめたい。絶対にハンドルは最後まで握ろう。どこに行くか分からないなんて絶対私が許しはしない。
もちろん自分を生きるのにもなかなか必死に掴みとったポジションや居場所のことに奔走していたこともあるが、元来器用なマルチタスク。
忙しければ忙しくなるほど俄然燃えて手に入れたくてその存在に癒されてきた。
例えば大勢の中で遠くに座ってもふとした瞬間に目を合わせて微笑む貴方、例えば帰り道にさりげに手を回してきてせいいっぱい背伸びする可愛い年下の彼。
たくさんたくさん仕事して、たくさんたくさん多くの人に出会い支え支えられた真摯な日々は私を育ててくれたのだ。だけん、私の本来の猟奇的で本能的に欲しい異性を自分に夢中にさせる獣はすっかり飼い慣らされた忠犬だ。代わりに退屈で凡庸で何にも特徴もない残念な人たちが餌に群がる鳩のように退屈な鳴き声にうんざりする。思えばあの手足の長い悪魔的な人になにもかもを返り討ちにされたからだ。本来であればあんな男見もしなかったのにしくじってしまった。
寝てるなよ獣よ。生まれてからずっと獣は獣だ。
本当に欲しい人の首筋にうなじに歯を立てて、柔らかい髪を撫でて、その美しい肌に顔をうずめたい。絶対にハンドルは最後まで握ろう。どこに行くか分からないなんて絶対私が許しはしない。