UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力に目覚めた件 第二章 第十二話Part5

2024-09-09 19:47:06 | 日記
 野々野足軽はこの周辺の森を広く見渡す。それに小頭が言ったような存在がいるのなら、木々の上にいるだろうと木々を中心にみていった。普通なら木なんて枝やら葉やらが生い茂ってそれこそ目の前くらいしかみえないだろう。けど足軽は違う。その力によって視力を強化して飛ばして、さらには普通の視界ではなく、もっとのっぺりとした……色を落として、魂が揺らぐような……そんな視界で周囲をみてる。
 それによると細かな魂の光は無数にある。森なんだからきっと虫とか鳥とかだろう。けど人並に大きいのは見えない。
 
(やっぱり気のせい?)
 
 そう思ってた時だった。何かがいきなり存在感を現した。
 
(なんだあれ?)
 
 この視界の弊害は確実に隠れてる相手を見つけられるが、逆にその姿はあいまいになる……ということだ。なにせ魂を見てるから、外見は逆に見てない。大きな魂はいきなり木の中から飛び出していったように見えた。しかも……だ。
 
(あいつが動き出すまでこの目でもわからなかったような……)
 
 魂を見てるはずのこの目で直前まで全く感知できなかったというのは野々野足軽的にはショックだった。だってこれで――
 
『うおおおお俺にはもう見えないものなんてねえ!!』
 
 ――とかおもってたからだ。なのに蓋を開けてみたら、見えなかった。これは後でアースに文句を言わないと……と思う足軽だ。
 
 
「やっぱり何もいないよ。そっちはどう?」
 
 そんな風に幾代が足軽にいってくる。足軽は一応謎の存在を見つけてる。けどそれをいう事はできない。それに……だ。それにあの存在はこっちに向かってきたわけじゃない。木から飛び出して全速力で離れていってた。けどそこでも問題が出てる。それはなぜか……
 
(あいつ、俺の探知外に出やがったのか……)
 
 そういう事だ。にげたと思ったが、どうやらあの謎の魂の持ち主は足軽の探知してる範囲外に全速力で逃げた。そして探知外にでたら木の上でどうやらこっちを見てる。あれは完全に狙われてる……といっていいだろう。それが足軽なのか、小頭なのか、それとも幾代なのかはわからない。けど足軽はこれだけ離れてても、あの存在から怒りや憎しみという感情を感じてた。なぜにそんな怒りや憎しみを向けられるのか足軽には全然わからないし、心当たりだってない。
 けどあれだけの感情を発してる奴が簡単に獲物を逃がすだろうか? それはあり得ないような気がしてる。
 
(でも俺のこの力は脅威に思ってるようだし、とりあえずこれをこのままにしとけばあいつは襲ってこれない筈だ。狙いが俺だけなら楽なのに、まだだれを狙ってるのか、それとも俺たち全員なのかわからないからな……下手に離れるのは怖い。もしかしたら一体じゃないかもしれないし……この探知に穴はあるみたいだしな)
 
 あんな存在、野々野足軽が力でぼっこぼこにしたらあっというまだ。それは間違いない。何なら遠隔でも出来るが、せっかくの未知の存在だ。ただ倒してしまうだけでは面白くないだろうと足軽は思ってた。色々と興味が出てる。今は無理だが、一人で行動できるときにでもあの存在を逆に追い回してもいい。そんな心境だった。でも今は小頭も幾代もいる。だから安全策をとる。向こうが警戒して近寄れないのなら、プレッシャーを与え続けて行動できなくしてればいいだろう。そして後でじっくりと煮るなり焼くなりすればいいんだ。
 
「ああ、こっちにも何も――」
 
 そういおうとした時だ。奴が空に突き刺さるような雄たけびを上げた。まるで自分の存在を主張するかのような叫び。そしてその声には怨嗟の波動が乗っていた。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 64

2024-09-09 19:41:38 | 日記
「はああああああ!!」
 
 私はポニちゃんアーマーを伸ばして目玉を吹き飛ばします。更に反対側の手をぐるぐるとします。これは前の失敗を踏まえてのことです。限界までぐるぐるにして、そして勢いよく前に突き出す。
 
 すると通常の3倍のスピードをもってして、突き進むポニちゃんの腕。通常なら一体か二体を巻き込むので精一杯なのに、この状態で殴ると五体は上手く行けば巻き込んで粉砕できます。
 けどただ遠くから殴っててもバリエーションがなくて駄目です。そもそもこの距離は元は目玉達の距離。彼らのしなやかで長い手はそれこそ有利なリーチを得るために在るのでしょうからね。
 ならばわざわざ彼らの得意な部分で勝負する必要はない。まあやっぱり遠くから殴れるのは便利ですけどね。安心感も違います。慣れてきたとは言っても、やっぱり懐に潜り込む瞬間は一瞬大きく心臓が跳ねます。
 私に覚悟を求めてるのです。でも私は勇気を持って踏み込みます。足の部分も捻じれを使って脚力を強化したら、一瞬で目玉達に近づく事ができます。まあですけど、バランスが良く崩れてしまって危ないんですけどね。
 
 何回か壁にただあたって跳ねる……なんてのもありました。実際ポニちゃんのアーマーがなかったら、ただの自殺行為です。でも慣れて来ました! まっすぐに進んで向かってくる腕は払います。
 そして止まるなんてことはしなくて、その体でそのまま目玉にタックルをかましました。そして通路から続々出てくる目玉たちを巻き込んで――
 
「くらえ――」
 
 私はタックルしたまま魔法を詠唱、すると一気に10の光が私の周囲に集まりました。それが一気に突き進んで巻き込んでた目玉たちを打ち抜きます。このためにタックルしてわざわざ目玉たちをまとめて居たのです。
 
 私のこの魔法は光に当たった部分を消失させます。けど細いのが欠点。大きくもできるけど、それは何回もできることじゃない。だからこそ、術式を解析して、解明して、そして改良をしました。
 
 そんな発想、私にはありませんでした。だって魔法というのは完成してる物……という認識があったからです。でもアイさんは私の魔法の発動の手前で維持させてそこであっという間に私の魔法を詳らかにしてしまいました。
 そしてあとは何やら色々とやられてこの有り様です。