UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力に目覚めた件 第二章 第十二話Part4

2024-09-08 19:40:23 | 日記
「きゃああああああああ!?」
 
 そんな悲鳴がこの廃村に響いた。その瞬間、足軽はすぐに動いた。けど……
 
「むぎゃあああ!?」
「うわぁ!?」
 
 悲鳴に続いて悲鳴が起こる。何が起こったのか……それは足軽と幾代が勢いよくぶつかった悲鳴だった。なにせ先の悲鳴を聞いてすぐに足軽は動いた。こんな誰もいない場所で声を上げるのなんて三人の内の誰かしかいなくて、そして今小頭はちょっと離れてた。なぜか……それはあれだ。花を摘んでるのだ。本当はこの村のどこかのトイレでも使えればよかったんだろうけど……外にあったトイレは屋根が潰れて使えたものではなかった。
 なので……なので、小頭はちょっと外れの森へとはいったのだ。その際には流石に足軽は離れてるように! ――と言われた。けど完全に一人になるのは怖い小頭。だから小頭と足軽の間には幾代がいたのだ。
 
 悲鳴を聞いてまずは足軽が真っ先に動いた。けどその際、前いた幾代も動こうとして、その体の移動先がちょうど足軽とぶつかった――というのが真相だ。
 
「いたた……ってちょ!?」
 
 足軽も幾代と同じように地面に手と尻をついてたはずだ。けど幾代が気づいたときにはもう彼は先に動いてた。幾代はまだちょっと体がイタタ――だった。実際男女の差? とか思ったけど、多少はあるだろうけど、痛みは足軽にだってあるはずだ。でもどうやら、そんな痛みは妹の悲鳴の前には兄は押し込められるらしい。
 
「おい!」
 
 足軽は廃墟の建物裏に行ってその先の木の所にいた小頭を見つけた。何やら木の幹に寄りかかって体を震わせている。
 
「大丈夫か?」
「どうしたの小頭ちゃん!」
 
 幾代も追いついてきて同じように小頭に声をかける。すると小頭が震える手で森の奥を指さした。
 
「奥に……何かいて……」
 
 そんな言葉を聞いて足軽と幾代は森へと視線を向ける。それだけじゃない。足軽は力を使って視力を強化。普通は見えない筈の先まで見通す。さらには生命力とか見えるようにした。なにが相手かわからないからだ。
 
「何もいないみたいだよ。気のせいじゃない? 枝とかが風で揺れたとかさ」
 
 幾代はそういって安心させようとしてる。確かに何かいるように見えたりしても、それを暴いてみたらただの棒だった――とかよくあることだ。それにここには森だけあってそういう勘違いを起こすものは沢山ある。一応の説得力はある。けど小頭はそれになっとくしないようだ。
 
「私、ちゃんと見ました。変な生き物が木にぶら下がってこっちを見てたの」
 
 それは人間じゃない? 足軽は視界をさらに広く……そして高く取ることにした。なにせ悪魔がいたのだ。ならば幽霊くらいは居てもおかしくない。
 

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 63

2024-09-08 19:35:21 | 日記
 ポニちゃんは私の詠唱を引き継いだ。それがあったから私は思ったんだ。引き継ぐんじゃなく、私の紡いだ詠唱をポニちゃんなら繰り返せるんじゃない? って。
 そしてそれは狙い通りでした。ポニちゃんは私の詠唱を何重にも重ねて詠唱をしてくれました。それによって私の唯一の攻撃魔法。光の光線、私達の世界の言葉では「再生の理」という魔法は大きく太くなりました。
 
 攻撃魔法なのに何故に再生なのか……それは破壊後に再生が来るから……だそうです。でもそれって破壊をしたやつが言うな――と私は思いましたけどね。だから私は魔法名はいいません。
 実際破壊した後に魔法の効果で再生が始まるならわかります。けど実際は破壊するだけです。それもこの光は消失させる。周囲を巻き込んで派手に破壊するような攻撃ではなく、光が通った跡は抉れたようになくなるのです。
 なのに再生とは? 普通に「破壊の理」のほうがあってるでしょう。けどきっと教会だから、破壊なんてワードを魔法につけたくなかったのでしょう。だから屁理屈をこねくり回した結果……こんな魔法名になったと……私はそんな風に解釈してます。
 
 そんな私の唯一の攻撃魔法が極太になって吸ってる目玉達に向かう。いつものサイズならきっとこの吸引力とともに吸われてたでしょう。なにせ普段はそれこそ五センチ程度の細さです。けど今は違います。
 
「はあはあ……」
 
 既に私はバテバテになってしまってますが、それも仕方ありません。なにせ何十回と重ねた魔法。その発動を支えてるのは私の魔力。一応魔力を溜めてもらってるアクセサリーがありますから回復はできます。
 けどこの一発で私の魔力はすっからかんです。けどそのかいはあったでしょう。なにせ目玉達は私の魔法で藻屑となってくれました。気合を入れすぎたせいで船も貫通して外が見えてますけど……
 
「よくやりました」
 
 褒められました。アイさんが私を褒めてくれるなんて……嬉しいです。
 
「はい!」
 
 私は元気いっぱいにそう返事をしたのです。でも……
 
「どうやら向こうにはポニ子の弱点が知られたみたいです。これから同じような行動を目玉たちが取るたびにあれをやってたらもちませんよ?」
「それは……」
 
 確かにアイさんの言うとおりです。だって目玉達はどれだけいるかわかりません。いまのは私はガムシャラに眼の前の状況を乗り越える為だけにやってしまった。すぐには動けない状態になったいま、追撃をされたら……
 
「術式を見てみましょう」
 
 そんな風にアイさんは言ってくれます。術式? それを弄るってことでしょうか?