学校図書として閲覧制限が設けられ、議論となったマンガ「はだしのゲン」。
小中学校では夢中になって、読みふけったもんだ。私にも弟や兄がいるので、特に、自宅の下敷きになったゲンのお父さん、お姉さん、そして仲の良かった弟が目の前で焼け死んで行くシーンを初めて見た時の驚きは今も覚えています。
「お兄ちゃん、熱いよ~熱いよ~」と、最後は火にまかれていきます。
私はこのマンガを残酷と思った事は、小中学校時代含め、無いのです。
逆に希望を見い出していたと思います。
広島に投下された原子爆弾の被災から立ち上がって行くゲンに釘付けになりました。
当然、戦時中ですから人が人を殺すのです。残酷なシーンは出て来ますが、確か「日本軍も戦地では敵兵や一般人に酷い事をしてるんや」。。と、出て来たシーンだと記憶しています。
このマンガを見て、戦争はやったらいけないとは小学生では浮かばないはず。元気に負けずに成長してゆくゲンに自分を照らし合わせ熟読するはずなのです。
中学生になり、戦争には被害者しか出ないと理解する。
高校生になり、戦争は何故、起こるのかを考え始める。
現在の未成年者を取り巻く環境は仮想的なモノが氾濫している、人を残忍な方法で殺してしまうシーンに影響されてしまうのでは・・と危惧するのも理解出来る。
この議論に悪者はいない。私達が規制した側を攻撃してはいけない。
しかし、私、個人的には多くの青少年少女に見て、感じて欲しい。色々な事を。
問題となったシーン。10巻。新聞に出てました。
戦争は人間を醜く、哀れにするものです。
全員が間接的な加害者になります。
paikaji