ゲイリーマンのカミングアウト的思考

長年サラリーマンしながらLGBT活動。45歳にしてフリー。同性愛者らが自分らしく生きられる社会を地方から目指す。ミラー版

「HIV検査を目的に献血」という嘘

2009-04-07 02:46:14 | Weblog
平成20年に献血した人のうち、エイズウイルス(HIV)抗体検査で陽性となった人は107人で、
前年より5人増え、過去最高を更新したことが10日、日本赤十字社のまとめで分かった。
献血者10万人当たりの陽性者も2・107人で最高を更新した。日赤などは、HIV検査目的で
献血者が増えているとみて、「血液製剤の安全性に影響を与えかねない。検査目的の献血は
控えて」と呼びかけている。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/living/health/220853/

こういうニュースが先日も出ていましたが、
検査目的で献血に行く人が増えているから、献血での陽性発覚率が増えてしまうという日赤の
定番の論理は本当なのでしょうか?

俺は単純に、日本国内の感染率が徐々に増えていることが献血での検査にも表れてきているのだ、
と読めますけど、なぜそのような悪者をつくるような言い方をするのでしょうか?

検査目的に・・という表現をすることで逆説的に、検査をしてくれるのか?と
読んでしまう人もいるんじゃないかと心配したいくらいですが、
もし献血でHIV検査をなどと期待している人がいるとすると、その行為は
後で大変なことになってしまうのです。

それは、献血は匿名ではないから!!

思わぬ形で告知を受けることになるかもしれません。

知らせてくれるのかどうかもわかりません(日赤はしないと言ってみたり)
いつ、どのように知らされるのかも分かりません。
陽性であった時にのみ連絡が来るかもしれない・・だなんて不安すぎです。

個人情報も心配です。
留守中に家族に献血センターから呼び出しがきていることが伝えられ詮索されるかも!

検査は各地の保健所で無料・匿名で検査ができます。
即日に結果が分かるところも増えてます。他の性感染症も無料検査してくれます。

献血というのは、自分の血液を他人に差し上げても問題ないと思える人がすることになっています。

善意の行為である献血。

献血者のほとんどは、いや全員といって良いほどの人は
HIV感染をしているという意識がないから献血出来ているのだと思うのです。

HIV感染は検査をしなくては分かりません。感染後数年間は症状も出ません。

一度でもコンドームなしのセックスをしたことのある人は感染の可能性があります。
検査をしてない以上自分の血液が安全かどうかなんて分からないのです。

そのようなものであるのに、献血者の意識に期待するのは的外れです。

とりあえず安全な血液の確保のためにはどうすればいいか?

HIV検査で陽性反応が出るのは感染後2,3ヶ月後。
(3ヶ月以内では抗体検査にひっかからない場合があり、輸血にまわり感染させてしまう)

ということは、3ヶ月以内にコンドームなしのセックスをした人は、
特定や不特定関係なく、献血をすべきではないということなのです。

「3ヶ月セックスしてない人が献血してください!」ならばまず安全と思う
のですが、
それだと日赤は献血数が減ってしまうと判断してか、そのような注意はしません。

結局は安全よりも献血数の確保ありきなのでしょう。

その実態を隠すために、このニュースのような表現を前出しして逃げているのだと思う。

さて、ゲイは献血が出来ないことになっています。
HIV感染率が高い層だとされているからですが、ひとまとめで拒否対象とされています。

男性同士のセックスであっても、陽性反応が出る3ヶ月後での献血であれば
問題のある血液は排除が出来るのです。

HIVの予防や検査の啓発は、抜き差しならぬ社会問題でありながら日赤は関わろうとしない態度。
その上、特定の層への偏見を助長するメッセージを発信し続けているのです。

■ゲイは献血が出来ない(参考 朝日新聞投書 日赤の回答他)
http://homepage2.nifty.com/iwamuro/kenketsutousho.html
コメント (2)
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