「原告の訴えを全て棄却します」
一橋大学アウティング事件の東京地裁判決は、原告の完全敗訴だった。
そのあたりだろうと思う。
アウティングした同級生とは先に和解していたので後は大学の落ち度について裁判が続いていた。
アウティングが不法行為にあたるかを問うならば、一番の原因となった同級生とは和解すべきでなかったのかもしれない。大学の責任を問いアウティング後の対処を問うならば、担当教授個人もLINEを見ながら何もしなかったゼミの同級生たちもそれぞれ訴えるなど鬼のような裁判を起こさねばならなかったかもしれない。それもまた救いがないことだ。
性的マイノリティへの理解がなかったために起きた不幸な事件。裁判にして社会的な注目を集めることの意義は運動的には大きかったと思う。アウティングという言葉が知られるきっかけにもなった。
だが、この事件は、裁判を起こしたところがピークだったかもしれない。
裁判という厳しい争いをしたことで、関係者がさらに傷つくことになっただろうことを思う時、別の導きができなかったのかと思う。
このような争いの中でしか性的マイノリティの理解は進められないものか?
司法を学んできた本人は、本当にこのような裁判を望んでいたのだろうか?亡くなったことで終わらせたのではないのか?
この事件や裁判を活動に利用して良かったのか?
家族も救えなかった
自分たちLGBTも救えなかった
男子学生には厳しいことだが、この事件を考えれば考えるほど彼は死んではならなかったと思う。
参考記事
「日本の司法はそんなものなのか」一橋大アウティング事件、踏み込まぬ司法判断に遺族ら落胆
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5c762b8ae4b08c4f5555568b
ゲイ暴露で転落死、一橋大アウティング事件 大学訴えた裁判では原告敗訴 東京地裁
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5c736b76e4b06cf6bb27b80b
「アウティングを肯定されたような気持ち 」一橋大生転落死、大学を訴えた遺族敗訴
https://www.bengo4.com/internet/n_9304/
同性愛言い触らされ大学院生自殺 一橋大の責任認めず 東京地裁(NHK)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190227/k10011829991000.html?utm_int=nsearch_contents_search-items_001
学生遺族側が敗訴=転落死「予見できず」-同性愛暴露訴訟・東京地裁(時事ドットコムニュース)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019022700735
同性愛者であることを大学の同級生に暴露され、パニック発作を起こして転落死したのは、大学側が適切な対応を取らなかったからだとして、一橋大法科大学院の男子学生=当時(25)=の遺族が同大を相手取り、計約8500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が27日、東京地裁であった。鈴木正紀裁判長は「大学側は転落死を予見できなかった」と述べ、遺族側の請求を棄却した。
鈴木裁判長は「同級生は暴露前から、性的指向が人権として尊重されることを認識していた」と指摘。第三者が性的指向を本人に無断で公表する「アウティング」被害について、大学が指導していたとしても、「暴露が発生しなかったとは言えない」とした。
遺族側は、男子学生が同級生と同じ授業に出席すれば発作を起こす危険があったのに、大学側はクラス替えをせず、安全配慮義務を怠ったとも主張したが、判決は「学生は大学のハラスメント対策委員会に対し、クラス替えを希望しない決断をしていた」と指摘。「大学に安全配慮義務違反はなかった」と退けた。
判決によると、2015年6月、同級生が無料通信アプリ「LINE(ライン)」のグループで「お前がゲイであることを隠しておくのムリだ」と学生の実名入りで暴露。学生は同年8月、授業中にパニック発作を起こして学内の保健センターで休養した後、別の建物6階から転落死した。
原告側代理人によると、暴露した同級生とは既に和解が成立している。
学生の父親(63)は、代理人を通じ「判決はうわべだけで判断している」と批判。母親(57)も「今は言葉がありません」とコメントした。
一橋大の話 引き続き、マイノリティーの権利の啓発、保護に努める。(2019/02/27-18:54)
一橋大学アウティング事件の東京地裁判決は、原告の完全敗訴だった。
そのあたりだろうと思う。
アウティングした同級生とは先に和解していたので後は大学の落ち度について裁判が続いていた。
アウティングが不法行為にあたるかを問うならば、一番の原因となった同級生とは和解すべきでなかったのかもしれない。大学の責任を問いアウティング後の対処を問うならば、担当教授個人もLINEを見ながら何もしなかったゼミの同級生たちもそれぞれ訴えるなど鬼のような裁判を起こさねばならなかったかもしれない。それもまた救いがないことだ。
性的マイノリティへの理解がなかったために起きた不幸な事件。裁判にして社会的な注目を集めることの意義は運動的には大きかったと思う。アウティングという言葉が知られるきっかけにもなった。
だが、この事件は、裁判を起こしたところがピークだったかもしれない。
裁判という厳しい争いをしたことで、関係者がさらに傷つくことになっただろうことを思う時、別の導きができなかったのかと思う。
このような争いの中でしか性的マイノリティの理解は進められないものか?
司法を学んできた本人は、本当にこのような裁判を望んでいたのだろうか?亡くなったことで終わらせたのではないのか?
この事件や裁判を活動に利用して良かったのか?
家族も救えなかった
自分たちLGBTも救えなかった
男子学生には厳しいことだが、この事件を考えれば考えるほど彼は死んではならなかったと思う。
参考記事
「日本の司法はそんなものなのか」一橋大アウティング事件、踏み込まぬ司法判断に遺族ら落胆
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5c762b8ae4b08c4f5555568b
ゲイ暴露で転落死、一橋大アウティング事件 大学訴えた裁判では原告敗訴 東京地裁
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5c736b76e4b06cf6bb27b80b
「アウティングを肯定されたような気持ち 」一橋大生転落死、大学を訴えた遺族敗訴
https://www.bengo4.com/internet/n_9304/
同性愛言い触らされ大学院生自殺 一橋大の責任認めず 東京地裁(NHK)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190227/k10011829991000.html?utm_int=nsearch_contents_search-items_001
学生遺族側が敗訴=転落死「予見できず」-同性愛暴露訴訟・東京地裁(時事ドットコムニュース)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019022700735
同性愛者であることを大学の同級生に暴露され、パニック発作を起こして転落死したのは、大学側が適切な対応を取らなかったからだとして、一橋大法科大学院の男子学生=当時(25)=の遺族が同大を相手取り、計約8500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が27日、東京地裁であった。鈴木正紀裁判長は「大学側は転落死を予見できなかった」と述べ、遺族側の請求を棄却した。
鈴木裁判長は「同級生は暴露前から、性的指向が人権として尊重されることを認識していた」と指摘。第三者が性的指向を本人に無断で公表する「アウティング」被害について、大学が指導していたとしても、「暴露が発生しなかったとは言えない」とした。
遺族側は、男子学生が同級生と同じ授業に出席すれば発作を起こす危険があったのに、大学側はクラス替えをせず、安全配慮義務を怠ったとも主張したが、判決は「学生は大学のハラスメント対策委員会に対し、クラス替えを希望しない決断をしていた」と指摘。「大学に安全配慮義務違反はなかった」と退けた。
判決によると、2015年6月、同級生が無料通信アプリ「LINE(ライン)」のグループで「お前がゲイであることを隠しておくのムリだ」と学生の実名入りで暴露。学生は同年8月、授業中にパニック発作を起こして学内の保健センターで休養した後、別の建物6階から転落死した。
原告側代理人によると、暴露した同級生とは既に和解が成立している。
学生の父親(63)は、代理人を通じ「判決はうわべだけで判断している」と批判。母親(57)も「今は言葉がありません」とコメントした。
一橋大の話 引き続き、マイノリティーの権利の啓発、保護に努める。(2019/02/27-18:54)