明けましておめでとうございます。
日本ではすでに新年を迎えていますが、私が住むイギリスではまだ大晦日。あと4時間で新年を迎えます。
さて、2016年のベストです。全く持って、私個人の勝手なベストです。
去年と同様、2016年のランキングと言っても、2016年に公開された映画ではなく、私個人が見た映画なので、公開、製作年はバラバラです。
まずは2016年に観た映画の一覧です。
・x+y 僕と世界の方程式 (x+y, 2014年 イギリス映画、日本では2017年1月に公開予定)
・サイダーハウス・ルール (The Cider House Rule, 1999年 アメリカ映画)
・Amy エイミー (Amy, 2015年 イギリス映画)
・ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション (Mission Impossible/Rogue Nation, 2015年 アメリカ映画)
・チャップリン (CHAPLIN, 1992年 イギリス・アメリカ映画)
・グーニーズ (The Goonies 1985年 アメリカ映画)
・ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ (Nowhere Boy, 2009年 イギリス映画)
・リービング・ラスベガス (Leaving Las Vegas, 1995年 アメリカ映画)
・オデッセイ (The Martians, 2015年 アメリカ映画)
・My Brother the Devil (2012年 イギリス映画)
・クリムゾン・ピーク (Crimson Peak, 2015年 アメリカ映画)
・ジャングル・ブック (The Jangle Book, 2016年 アメリカ映画)
・Leave to Remain (2013年 イギリス映画)
・ハンナ (Hanna, 2011年 アメリカ映画)
・ブルックリン (Brooklyn, 2015年 カナダ、イギリス、アイルランド、アメリカ映画)
・わたしは生きていける (How I live Now, 2013年 カナダ、イギリス映画)
・ギリシャに消えた嘘 (The Two Faces of January, 2014年 イギリス、アメリカ、フランス映画)
・エイリアン (Alien, 1978年 イギリス、アメリカ映画)
・攻殻機動隊 (1995年 日本映画)
・イーグル・ジャンプ (Eddie the Eagle, 2016年 イギリス、ドイツ、アメリカ映画)
・ズーランダー2 (Zoolander2, 2016年 アメリカ映画)
・ 海街ダイアリー (2015年 日本映画)
・マイ・ビッグ・ファット・ウェディング2 (My Big Fat Greek Wedding 2, 2016年 アメリカ映画)
・Wild Horses (2015年 アメリカ映画)
・25年目の弦楽四重奏 (2012年 アメリカ映画)
・25年目の弦楽四重奏(A Late Quartet, 2011年 アメリカ映画)
・明日を継ぐために (2011年 アメリカ映画)
・ピッチ・パーフェクト (Pitch Perfect, 2012年 アメリカ映画)
・悪の教典 (2012年 日本映画)
・レヴェナント: 蘇えりし者 (The Revenant, 2015年 アメリカ映画)
・奇蹟がくれた数式 (The Man Who Knew Infinity, 2015年 イギリス映画)
・グランド・イリュージョン 見破られたトリック (Now You See Me 2, 2016年 アメリカ映画)
・後妻業の女 (2016年 日本映画)
・ブレックファスト・クラブ (The Breakfast Club, 1985年 アメリカ映画)
・ブルーバレンタイン (Blue Valentine, 2011年 アメリカ映画)
・誰よりも狙われた男 (A Most Wanted Man, 2014年 アメリカ、イギリス、ドイツ映画)
・The Family Fang (2015年 アメリカ映画)
・ロンドン・コーリング ザ・ライフ・オブ・ジョー・ストラマー (Joe Strummer:The Future is Unwritten, 2007年 イギリス、アイルランド映画)
・The Lady in the Van (2015年 イギリス、アメリカ映画)
・パレードへようこそ (Pride, 2014年 イギリス、フランス映画)
・SEX AND THE CITY (2008年 アメリカ映画)
・SEX AND THE CITY 2 (2010年 アメリカ映画)
・Forget Me Not (2010年 イギリス映画)
今年のリストには、前に見たことがあるものが数本含まれています。気に入って何回も観ているものではなく、随分昔に観たけど、内容を覚えていないモノや昔は楽しめなかったけど見方が変わったものなどです。
上記のリストを数えてみると、43本でした。多分抜けている物もありますが、去年よりも観ていたと言うのは意外でした。というのも、2016年は更新回数こそ去年よりも若干増えましたが、実は数ヶ月間「全く持って映画に興味が持てない」という時期がありました。それまで何年にも渡って、それこそ子供の頃から好きだった映画だと言うのに、それを見たいと思わなくなったことに、「これってもしかして中年の危機の一環では?」と余計な心配をしたりもしましたが(苦笑)。今年は、私にとっては本当に激動の1年でして、それも影響していたのかもしれません。
まずは、がっかりからいきましょうか。
- 悪の教典
ダントツです。いくらイギリスのテレビで邦画の放送があると気になってしまうとは言え、そもそも、どうしてこれを見ようと思ったのか自分のことながら謎です。物語にも出演俳優にも興味がなかったと言うのに。上手く説明できないのですが、伊藤英明さんが苦手。…だったらはじめから観るなっちゅうはなしです。胸糞悪くなる話なので、この映画を見て気分が悪くなったと言うのはある意味正解なのですが、とことん私好みではありませんでした。
- ブレックファスト・クラブ
80年代の青春映画です。90年代に中学、高校時代を過ごした私が購入していた映画雑誌には、80年代の青春映画がおすすめとして紹介されていることが多く、これはそのうちの1本。実はこれまでにも観てみようとしたことはあったのですが、ことごとく撃沈。しかし、今年は心底苦手(というか嫌悪)していた『SEX AND THE CITY』を克服したので、この流れに乗って再度挑戦してみましたが、もう全く持って駄目でした。80年代のパステルカラーのアメリカのキラキラしたティーンエージャーが出ているだけでお腹いっぱい…。
- グーニーズ
またまた80年代。気づいてはいたけど、あらためて80年代の青春映画、子供映画のノリが苦手なんだとわかりました。これは友人(スペイン人)が大好きな映画で、観たことがないといったら強制的にDVDを手渡されたので観ないわけには行かず(苦笑)。もしかしたら楽しめるかも!と一縷ののぞみを持って挑みましたが…。「西洋の子どもたちがキラキラした眼差して手に汗を握りながらワクワクドキドキの大冒険を見守る」話は、40歳手前の日本人にはハードルが高かった。
では、つづきまして、2016年のベストに行きましょう。
第5位 レヴェナント: 蘇えりし者
ディカプリオがやっとオスカーを獲得した一作。特別彼のファンというわけではありませんが、やっぱり彼にはいつか獲ってほしいと思っていました。そして、文句なしの演技。レオの素晴らしさはもちろんなのですが、個人的には大好きなウィル・ポールターが重要な役どころで出ていたこともとても嬉しかったです。まだ20代前半の若い俳優ですが、これからの彼の活躍には期待大!!!他にもトム・ハーディーなどイギリス人俳優たちの活躍が、この映画でも如何なく発揮されており、彼らの演じられる役の振り幅の広さには脱帽。そして、映画自体も「撮影のハードさ」やスタッフ、俳優たちの本気度が伝わってきて、「最高の作品を作る」という意気込みが画面からひしひしと伝わってきました。
第4位 ズーランダー2
一作目の大ファンで、何年も続編の噂がありましたが、やっとやっとの第二弾!
評価はものすごく別れたようですが、個人的には「抜群」でした。一作目のバカバカしさをきちんと世襲し、過不足がなく塩梅が抜群だったと思います。だいたい一作目の評判がよくて続編が作られるときって、方に力が入りすぎたり、色々計算しすぎてしまうのか、過剰でもう面白くなくなってしまうことが多いと思うのですが、ズーランダー2に関しては、よくぞ上手く作り上げた!と思います。
第3位 Amy エイミー
エイミー・ワインハウスのドキュメンタリーです。ドキュメンタリーと言っても、ドキュメンタリーにはなっていない作品って実は多いと思おうのです。ある意味これは仕方のないことなのかもしれませんが、どうしても監督やスタッフたちの思いや考えが出てしまう。人によって、見方によって、物事は様々に形を変えるからこそ、下手すると、プロパガンダになりかねないという難しさが「ドキュメンタリー」にはあると思うのです。しかし、『Amy』は、きちんと一定の距離を取り、彼女を賞賛するでもなく、逆に糾弾するでもなく、彼女のまわりにいた様々な人々のインタビューをもとに構成されていました。痛々しいほどピュアにジャズを愛したエイミー。純粋すぎたからこそ彼女の才能は開花したし、人や自分自身を傷つけ傷つけられたりもした短い一生がまとめられています。特に音楽ファンは必見。
第2位 25年目の弦楽四重奏
出演俳優たちの力量があるからこそ、些細な日常生活の中の人間の滑稽さや苦悩が安定して描かれています。とにかく俳優のチョイスがすばらしい。フィリップ・シーモア・ホフマンが主演しているというのが、この作品を観た一番の理由なのですが、「やっぱりこの人大好き」とあらためて思いました。リアルと言うと安っぽいのですが、なんなんでしょう・・・私達が人生の中で感じる「まじかよ!?」という瞬間や出来事を、その気持やカッコ悪さをそのまま映画で見せてくれているというか。そして、彼の娘役だったイモジェン・プーツ。去年見たイギリス映画『A Long Way Down』にも出ていたのですが、彼女もうまい。自分がイギリスに住んでいるからというわけではなく、この小さな国の俳優たちはやっぱりすごいと思うのです。
第1位 x+y 僕と世界の方程式
自閉症(多分アスペルガー症候群)の若者たちの生活を描いた作品。ブログ記事にも書きましたが、本当にこのとおりなんです。アスペルガー傾向のある数多くの同僚たちと仕事をした経験があるからこそ、「そう、その通り!」というポイントや難しさをしっかりと描ききれていることにこの映画の凄さを感じました。私はどちらかと言うと俳優の演技の素晴らしさに重点を置いて映画を楽しむので、どうしてもそこに注目してしまうのですが、この映画も、俳優たちが素晴らしった。大好きなサリー・ホーキンスはもちろん、脇役のエディー・マーサン(2015年のベストに入った『おみおくりの作法』の主演俳優)のカメレオンぶり。そして一番の驚きは、先生役のレイフ・スポール。お父さんはティモシー・スポールという怪優ですが、レイフの活躍にも期待が膨らみます。また、学生たちを演じた若いイギリス人俳優たちも本当に素晴らしかった。特にお気に入りのアレックス・ローサーやジェイク・デイビスは他の映画やテレビドラマでもよく見かけます。大事件をCGや莫大な予算を使って見せるエンターテイメントも面白いのですが、こういう静かな、日常のできごとや生活をとことん普通に描くイギリス映画が、やっぱり私は好きです。
今年はベストを選ぶのが難しかった!1本が抜きん出ているわけではなく、方向性の違う作品様々な作品を楽しめたということなのだと思います。
ベスト5にははいらなかったものの、おすすめをいくつか。
攻殻機動隊
毎年言っているけど、ジャパニメーションって本当に本当にすごい。これは日本人にしか作れない。
エイリアン
わかってます。これも今更なんですが、アメリカ映画なのですがイギリス人監督が作った作品というのが随所に感じられます。これが70年代の作品であることに驚きます。
ジャングル・ブック
黒ヒョウのバギーラに心を奪われました!動物たちのキャラクターが、声を演じた俳優たちときちんとマッチしているのも見どころ。最初から最後まで面白かった!
2017年は、マーティン・スコセッシの『サイレンス』、そして待ちに待った『トレインスポッティング2』を楽しみにしています。
そして、みなさんがより素敵な映画と巡り会えますように♪
*2017年10月6日編集
日本ではすでに新年を迎えていますが、私が住むイギリスではまだ大晦日。あと4時間で新年を迎えます。
さて、2016年のベストです。全く持って、私個人の勝手なベストです。
去年と同様、2016年のランキングと言っても、2016年に公開された映画ではなく、私個人が見た映画なので、公開、製作年はバラバラです。
まずは2016年に観た映画の一覧です。
・x+y 僕と世界の方程式 (x+y, 2014年 イギリス映画、日本では2017年1月に公開予定)
・サイダーハウス・ルール (The Cider House Rule, 1999年 アメリカ映画)
・Amy エイミー (Amy, 2015年 イギリス映画)
・ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション (Mission Impossible/Rogue Nation, 2015年 アメリカ映画)
・チャップリン (CHAPLIN, 1992年 イギリス・アメリカ映画)
・グーニーズ (The Goonies 1985年 アメリカ映画)
・ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ (Nowhere Boy, 2009年 イギリス映画)
・リービング・ラスベガス (Leaving Las Vegas, 1995年 アメリカ映画)
・オデッセイ (The Martians, 2015年 アメリカ映画)
・My Brother the Devil (2012年 イギリス映画)
・クリムゾン・ピーク (Crimson Peak, 2015年 アメリカ映画)
・ジャングル・ブック (The Jangle Book, 2016年 アメリカ映画)
・Leave to Remain (2013年 イギリス映画)
・ハンナ (Hanna, 2011年 アメリカ映画)
・ブルックリン (Brooklyn, 2015年 カナダ、イギリス、アイルランド、アメリカ映画)
・わたしは生きていける (How I live Now, 2013年 カナダ、イギリス映画)
・ギリシャに消えた嘘 (The Two Faces of January, 2014年 イギリス、アメリカ、フランス映画)
・エイリアン (Alien, 1978年 イギリス、アメリカ映画)
・攻殻機動隊 (1995年 日本映画)
・イーグル・ジャンプ (Eddie the Eagle, 2016年 イギリス、ドイツ、アメリカ映画)
・ズーランダー2 (Zoolander2, 2016年 アメリカ映画)
・ 海街ダイアリー (2015年 日本映画)
・マイ・ビッグ・ファット・ウェディング2 (My Big Fat Greek Wedding 2, 2016年 アメリカ映画)
・Wild Horses (2015年 アメリカ映画)
・25年目の弦楽四重奏 (2012年 アメリカ映画)
・25年目の弦楽四重奏(A Late Quartet, 2011年 アメリカ映画)
・明日を継ぐために (2011年 アメリカ映画)
・ピッチ・パーフェクト (Pitch Perfect, 2012年 アメリカ映画)
・悪の教典 (2012年 日本映画)
・レヴェナント: 蘇えりし者 (The Revenant, 2015年 アメリカ映画)
・奇蹟がくれた数式 (The Man Who Knew Infinity, 2015年 イギリス映画)
・グランド・イリュージョン 見破られたトリック (Now You See Me 2, 2016年 アメリカ映画)
・後妻業の女 (2016年 日本映画)
・ブレックファスト・クラブ (The Breakfast Club, 1985年 アメリカ映画)
・ブルーバレンタイン (Blue Valentine, 2011年 アメリカ映画)
・誰よりも狙われた男 (A Most Wanted Man, 2014年 アメリカ、イギリス、ドイツ映画)
・The Family Fang (2015年 アメリカ映画)
・ロンドン・コーリング ザ・ライフ・オブ・ジョー・ストラマー (Joe Strummer:The Future is Unwritten, 2007年 イギリス、アイルランド映画)
・The Lady in the Van (2015年 イギリス、アメリカ映画)
・パレードへようこそ (Pride, 2014年 イギリス、フランス映画)
・SEX AND THE CITY (2008年 アメリカ映画)
・SEX AND THE CITY 2 (2010年 アメリカ映画)
・Forget Me Not (2010年 イギリス映画)
今年のリストには、前に見たことがあるものが数本含まれています。気に入って何回も観ているものではなく、随分昔に観たけど、内容を覚えていないモノや昔は楽しめなかったけど見方が変わったものなどです。
上記のリストを数えてみると、43本でした。多分抜けている物もありますが、去年よりも観ていたと言うのは意外でした。というのも、2016年は更新回数こそ去年よりも若干増えましたが、実は数ヶ月間「全く持って映画に興味が持てない」という時期がありました。それまで何年にも渡って、それこそ子供の頃から好きだった映画だと言うのに、それを見たいと思わなくなったことに、「これってもしかして中年の危機の一環では?」と余計な心配をしたりもしましたが(苦笑)。今年は、私にとっては本当に激動の1年でして、それも影響していたのかもしれません。
まずは、がっかりからいきましょうか。
- 悪の教典
ダントツです。いくらイギリスのテレビで邦画の放送があると気になってしまうとは言え、そもそも、どうしてこれを見ようと思ったのか自分のことながら謎です。物語にも出演俳優にも興味がなかったと言うのに。上手く説明できないのですが、伊藤英明さんが苦手。…だったらはじめから観るなっちゅうはなしです。胸糞悪くなる話なので、この映画を見て気分が悪くなったと言うのはある意味正解なのですが、とことん私好みではありませんでした。
- ブレックファスト・クラブ
80年代の青春映画です。90年代に中学、高校時代を過ごした私が購入していた映画雑誌には、80年代の青春映画がおすすめとして紹介されていることが多く、これはそのうちの1本。実はこれまでにも観てみようとしたことはあったのですが、ことごとく撃沈。しかし、今年は心底苦手(というか嫌悪)していた『SEX AND THE CITY』を克服したので、この流れに乗って再度挑戦してみましたが、もう全く持って駄目でした。80年代のパステルカラーのアメリカのキラキラしたティーンエージャーが出ているだけでお腹いっぱい…。
- グーニーズ
またまた80年代。気づいてはいたけど、あらためて80年代の青春映画、子供映画のノリが苦手なんだとわかりました。これは友人(スペイン人)が大好きな映画で、観たことがないといったら強制的にDVDを手渡されたので観ないわけには行かず(苦笑)。もしかしたら楽しめるかも!と一縷ののぞみを持って挑みましたが…。「西洋の子どもたちがキラキラした眼差して手に汗を握りながらワクワクドキドキの大冒険を見守る」話は、40歳手前の日本人にはハードルが高かった。
では、つづきまして、2016年のベストに行きましょう。
第5位 レヴェナント: 蘇えりし者
ディカプリオがやっとオスカーを獲得した一作。特別彼のファンというわけではありませんが、やっぱり彼にはいつか獲ってほしいと思っていました。そして、文句なしの演技。レオの素晴らしさはもちろんなのですが、個人的には大好きなウィル・ポールターが重要な役どころで出ていたこともとても嬉しかったです。まだ20代前半の若い俳優ですが、これからの彼の活躍には期待大!!!他にもトム・ハーディーなどイギリス人俳優たちの活躍が、この映画でも如何なく発揮されており、彼らの演じられる役の振り幅の広さには脱帽。そして、映画自体も「撮影のハードさ」やスタッフ、俳優たちの本気度が伝わってきて、「最高の作品を作る」という意気込みが画面からひしひしと伝わってきました。
第4位 ズーランダー2
一作目の大ファンで、何年も続編の噂がありましたが、やっとやっとの第二弾!
評価はものすごく別れたようですが、個人的には「抜群」でした。一作目のバカバカしさをきちんと世襲し、過不足がなく塩梅が抜群だったと思います。だいたい一作目の評判がよくて続編が作られるときって、方に力が入りすぎたり、色々計算しすぎてしまうのか、過剰でもう面白くなくなってしまうことが多いと思うのですが、ズーランダー2に関しては、よくぞ上手く作り上げた!と思います。
第3位 Amy エイミー
エイミー・ワインハウスのドキュメンタリーです。ドキュメンタリーと言っても、ドキュメンタリーにはなっていない作品って実は多いと思おうのです。ある意味これは仕方のないことなのかもしれませんが、どうしても監督やスタッフたちの思いや考えが出てしまう。人によって、見方によって、物事は様々に形を変えるからこそ、下手すると、プロパガンダになりかねないという難しさが「ドキュメンタリー」にはあると思うのです。しかし、『Amy』は、きちんと一定の距離を取り、彼女を賞賛するでもなく、逆に糾弾するでもなく、彼女のまわりにいた様々な人々のインタビューをもとに構成されていました。痛々しいほどピュアにジャズを愛したエイミー。純粋すぎたからこそ彼女の才能は開花したし、人や自分自身を傷つけ傷つけられたりもした短い一生がまとめられています。特に音楽ファンは必見。
第2位 25年目の弦楽四重奏
出演俳優たちの力量があるからこそ、些細な日常生活の中の人間の滑稽さや苦悩が安定して描かれています。とにかく俳優のチョイスがすばらしい。フィリップ・シーモア・ホフマンが主演しているというのが、この作品を観た一番の理由なのですが、「やっぱりこの人大好き」とあらためて思いました。リアルと言うと安っぽいのですが、なんなんでしょう・・・私達が人生の中で感じる「まじかよ!?」という瞬間や出来事を、その気持やカッコ悪さをそのまま映画で見せてくれているというか。そして、彼の娘役だったイモジェン・プーツ。去年見たイギリス映画『A Long Way Down』にも出ていたのですが、彼女もうまい。自分がイギリスに住んでいるからというわけではなく、この小さな国の俳優たちはやっぱりすごいと思うのです。
第1位 x+y 僕と世界の方程式
自閉症(多分アスペルガー症候群)の若者たちの生活を描いた作品。ブログ記事にも書きましたが、本当にこのとおりなんです。アスペルガー傾向のある数多くの同僚たちと仕事をした経験があるからこそ、「そう、その通り!」というポイントや難しさをしっかりと描ききれていることにこの映画の凄さを感じました。私はどちらかと言うと俳優の演技の素晴らしさに重点を置いて映画を楽しむので、どうしてもそこに注目してしまうのですが、この映画も、俳優たちが素晴らしった。大好きなサリー・ホーキンスはもちろん、脇役のエディー・マーサン(2015年のベストに入った『おみおくりの作法』の主演俳優)のカメレオンぶり。そして一番の驚きは、先生役のレイフ・スポール。お父さんはティモシー・スポールという怪優ですが、レイフの活躍にも期待が膨らみます。また、学生たちを演じた若いイギリス人俳優たちも本当に素晴らしかった。特にお気に入りのアレックス・ローサーやジェイク・デイビスは他の映画やテレビドラマでもよく見かけます。大事件をCGや莫大な予算を使って見せるエンターテイメントも面白いのですが、こういう静かな、日常のできごとや生活をとことん普通に描くイギリス映画が、やっぱり私は好きです。
今年はベストを選ぶのが難しかった!1本が抜きん出ているわけではなく、方向性の違う作品様々な作品を楽しめたということなのだと思います。
ベスト5にははいらなかったものの、おすすめをいくつか。
攻殻機動隊
毎年言っているけど、ジャパニメーションって本当に本当にすごい。これは日本人にしか作れない。
エイリアン
わかってます。これも今更なんですが、アメリカ映画なのですがイギリス人監督が作った作品というのが随所に感じられます。これが70年代の作品であることに驚きます。
ジャングル・ブック
黒ヒョウのバギーラに心を奪われました!動物たちのキャラクターが、声を演じた俳優たちときちんとマッチしているのも見どころ。最初から最後まで面白かった!
2017年は、マーティン・スコセッシの『サイレンス』、そして待ちに待った『トレインスポッティング2』を楽しみにしています。
そして、みなさんがより素敵な映画と巡り会えますように♪
*2017年10月6日編集