幻想小説周辺の 覚書

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空想科学読本

2022-07-06 22:21:00 | 書評 読書忘備録
小学四年生の長男が遂に科学の道に目覚めたようなので
ネット書店の古書版をオトナ買いしてやった。
一冊単価は200 ~100円です(>ω<。)

最小の投資で最大のリターン。
地球征服を達成したときは精々贅沢三昧させてもらいましょう🎵

映画レビュー 天地明察

2022-07-06 22:12:00 | 映画レビュー
◆映画のお部屋 より◆
「天地明察」2012年公開 監督 滝田洋二郎
 本屋大賞:冲方丁をおくりびとの滝田監督が映画化。なんでもアクションスペクタクルにしたがる角川カラーは健在ですが、それぞれの実力派俳優や、やる気のある若手がしっかりと役作りをしていますし、浜田毅さんのカメラが適度に豪華でわくわくするような良い意味での映画的な画面にまとめてくれてますので楽しく観ることが出来ます。
 
江戸時代前半期に今まで誰もしなかった天文の実測による日本独自の暦の改易を成し遂げた安井算哲と、彼を助ける協力者たち。情熱的に失敗や困難に立ち向かう男たちと、それを宮崎あおいさん演じるしっかりものの奥さんが協力して支えます。良い意味で仕事に人生を懸けた男たちの戦わない時代劇といって良いと思います。
 
いちばん役にハマって本人たちも楽しそうに演じているのは北極星観測行脚で算哲の上司先輩となる笹野高史と 岸部一徳のじいさんコンビです。笹野さんが若い岡田くんを誉める時に「おぬし、良い学び方をしておるっ!」って嬉しそうに言うのですが、これって、V6だけでなく役者の道に当時進み始めた岡田くんに向けた笹野さんの本心の様に聞こえます。僕もこんな風に誉められたいもんです。2015年も後半、仕事頑張るぞ、というガッツを貰いたいときにはぴったりの映画でございますよ。
キャスト
安井算哲 - 岡田准一(V6)
えん〔算哲の妻〕 - 宮崎あおい
村瀬義益〔えんの兄〕 - 佐藤隆太
関孝和 - 市川猿之助
水戸光圀 - 中井貴一
会津藩保科正之 - 松本幸四郎
山崎闇斎 - 白井晃
建部伝内 - 笹野高史
伊藤重孝 - 岸部一徳
本因坊道策〔算哲の碁友〕 - 横山裕(関ジャニ∞)








怪談 怪談遺産 平山夢明

2022-07-06 22:08:00 | 怪談
「怪談遺産」 平山夢明 221頁
しばらく大人しくしていた平山夢明師の実話系怪談である。
あとがき、が真面目であり怪談愛がしっかり感じられて良い。

怪談は人類が物語を語り始めた時と同じくして生まれた最古の
口承文学だと思われる。
とんでもない数の作品が生まれて人の口に上ってきたが遺されるものはまさに一握り、一つまみにすぎない。
著名な文筆家が押並べて傑作怪談の作り手であることは間違いないが、さりとて世に残っている怪談には”詠み人知らず”のモノも数えきれない。
そして、それが残った理由も「怖いから・・」というものだけとは限らない
「なんとなく・・」とか「誰に聞いたか忘れたけど記憶に残っている・・」といった、その遺された理由自体が妖しい怪談が世の中には流通しているのである。






このように世に漂う怪談は、互いに呼び合うようにして
ある種の人の許に集まるようになる。
これからは平山氏はこのような種類のモノを怪談遺産として認定、登録していくのだそうだ
そんな訳で本作は、どこかで聞いたようでありながら、読んだことの無い一話数ページ毎の実話怪談が35作収録されている

平山氏もリスタートにあたり、収録作品の掲載順番や構成はしっかり考え抜かれて読者の魂を鷲掴む気まんまんの様だ。
スタートは、ほのぼの系とか。ほんわか癒し系の怪談も混じっていて、物足りないとか、とり付き易い、と思って舐めて読み進めるのであるが
やはり、そこは平山大天神サマである。行きはヨイヨイ、帰りはコワい!
ラスト三作品あたりになると、怖さフルスロットルで
「もうヤメテ、勘弁してっ!!」って感じで上下左右に揺さぶられてへとへとに疲れてしまう。
怪談読んで、爽快に怖がりたい方のみお薦めである

ラスト三作タイトル。
「殉死」⇒「死ぬほど好き」⇒「聖地巡礼」
 激辛 ⇒ 地獄級辛口  ⇒ 壊滅級辛口 
こんな感じです( 〃▽〃)

アートレビュー ショーンタンの世界

2022-07-06 22:06:00 | アートコラム
図録:#ショーンタンの世界どこでもないどこかへ

ちひろ美術館でやってる展覧会の図録だがこれだけでもショーンタンのファンブックとして
充実しているので、展覧会に行けない方はこれだけでも我慢できると思う。
会場の各部屋毎の章立てになっていて最初の部屋はアライバル。
原本のダイジェストでありながら、完成品に至るまでの表現方法の葛藤や素材の蓄積が
しっかり紹介されていて嬉しい。




最終章は6ページにわたってみっちりとインタビュー応答が載せられていて、日本との
関わりや日本マンガから受けた影響なども答えている。
なる程、やっぱりね。という項目も、アレェ~ッ!意外~!っていう項目もあり対談ドラマ
みたいな面白さが詰まってる。




これ読めば展覧会行かなくてもいいって書いたが、やっぱり再訪問したくなった。
まあ、そんな本であります。罪作りな本ですね。。。。。。( ´艸`)




読書レビュー 夏の陰 岩井圭也

2022-07-06 22:03:00 | 書評 読書忘備録
#岩井圭也  #夏の陰  250頁
今、読み終わりました。
感動中ーー!
感想どのように綴ったらよいか見当つきません。

とりあえず坂詰佳苗さんの装丁、田雑芳一さんの装画の完成度の高さだけ述べておこう

銀色地の台紙にモノクロの剣士のイラスト 光のあたり方によって陰にも白光のようにも
見える背景色。その中に佇む剣士は岳か、和馬か?彼がたつ場所は陰か、光か?
それだけでこの物語の主題を表出している。




カバーをめくれば白地に同じ剣士の赤い像。そして見返しに赤い薄紙。
剣道においては赤と白は仕合う剣士のそれぞれの襷の色であることを我々は知っている。
そして薄紙を透かしてカバーと同じ黒字の題字が読める、夏の陰。
薄紙をさらにめくると赤い紙と同化して見えなかった絵が現れる。
古びた2階建ての木造アパート、一部屋だけ開かれた窓にカーテンが揺れている。
物語の起点となった重要な運命の場所。

読み終えて改めて確認すると全てが意味があり、繋がっていることがわかります。
是非、読了後に手にとって私と同じ思いを味わってください。