幻想小説周辺の 覚書

写真付きで日記や趣味を書く

深海2017 中川翔子トークショー

2022-07-17 21:33:39 | アートコラム
今日の上野科学博物館深海2017は凄い行列の八十分待ちでした。
であっさりとそちらは断念し中川翔子たんのNHKラジオの
公開録音を公聴~( 〃▽〃)
博物館の講堂で限定100名のマニア感たっぷりのしょこたんの深海トーク。サービス精神たっぷりで親子でファンのわれらは二時間笑い転げて堪能させていただきました🎵
















読書レビュー 異界神社

2022-07-17 21:27:16 | 神仏探幽
◎書影出来! 予約販売も開始されていました!!
異界神社 -ニッポンの奥宮- 単行本 – 2021/8/2
本田 不二雄 (著)

「ニッポンの奥宮」を探す旅に出た。

古い由緒を伝える神社のなかには、しばしば「奥宮(おくのみや)」と呼ばれる場所がある。
そこは奥ノ院と呼ばれたり、元宮、山宮といった名称で呼ばれることもある。
また、神社=カミ祀りの場そのものが「辺境の奥の宮」な場合もある。

そこはいわば、遠い祖先の記憶が沁みついた「はじまりの場所」である。

ときに、地の果てを思わせるサイハテの神社であったり、
ときに、古の時空に迷い込んだような異空間であったり、
この世ならざる景観、あの世そのものを彷彿させる風情だったりもする。




このザワザワとする感じは何だろう。
何百年、何千年前の人と同じ場所に立っているという不思議な感覚。
そんな彼らと同じ思いを共有できているという感慨。

「ニッポンの奥宮」に往って還ってくること。
そんな不要不急の旅でしか得られないものが確かにある。
そんな神域に行かなければ埋められないピースが、われわれの心の中にはあるのだ。

本田 不二雄

第一章
1. 南伊豆の隠れ里に怪樹の森があった(白鳥神社)
2. 朱色のトンネルをくぐり稲荷マンダラの迷宮へ(稲荷山)
3. みちのく津軽に稲荷の極楽浄土があった(高山稲荷)
4. 日本最古の聖なる山へ(御岩神社)
5. 熊野の奥宮にて魂の根源と出会う(玉置神社)
6. 怪樹そそり立つ奇蹟の島へ(大瀬神社) 7. 生けるお犬さま信仰が息づく山(三峯神社)
8. 山上のお社の奥に「奥宮」と「奥の奥宮」があった(武蔵御嶽神社)
9. イザナミ命が眠る比婆山「妣の国」へ(比婆山熊野神社)
10. 仙境の奥の院をめぐる伝説(軍刀利神社)

第二章
1. 鬼神をあがめる岩木山裏信仰(青森・岩木山東北麓)
2. 富士の母胎に回帰し、水のちからで再生する(山梨 静岡・富士山麓)
3. 紀州熊野でよみがえりを実感する(和歌山・熊野三山)
4. ヤマタノオロチの正体を探る旅へ(島根・出雲の古社)
5. 社殿をもたない神社と驚異の御神木(隠岐・島後)
6. 神秘と謎が交錯する洞窟神社のミステリー(大分・奥豊後)
7. 神話の時空をめぐる原点回帰と蘇生復活の旅(熊本・南阿蘇)
8. 隠れ里に残るファンタジックな神域へ(熊本・人吉球磨)






読書レビュー 羊と鋼の森

2022-07-17 04:35:00 | 書評 読書忘備録
羊と鋼の森 宮下奈都  読みました( 〃▽〃)127
★★★★★  243頁

調律したての瑞々しいピアノの音が頁の間から立ち上がってきました。
皆さんがこの本を絶讚するのがとても納得できます。






散りばめられた文章の言葉のひとつひとつが絡まり和音となっています。
宮下さんの練り上げられた想いが、
スコーレから一繋がりに底流にあるものが、
この物語にもに繰り返す音楽のモチーフのように納められています。

シリアルキラーも怪奇現象も猫も美味しい料理も出てきません。(笑)
キャッチーでセールスポップに有効なそれらのネタはないのです。
それなのに一人の男子が人生の鍵に出合い成長して行くだけの物語が
読者は実に惹き付けられて、胸を打たれます。






好きであればあるほどに悩み、こだわり、常に問わずにはいられないもの。
向き合うほどに己の技術のいたらなさを思い知るピアノの調律という仕事。
この物語の調律師という仕事は特殊でも、
多くの読者は自分の仕事や家族としての役割という共通の要素を通じて 
宮下さんに自分の背中が押されてることを感じるでしょう。

板鳥さんや柳さんのかけてくれる声
「お前はそのままで がんばってゆけばいいんだ。」と。。。

良くできた創作物、映画や舞台、バレエ、絵画といったものが持っている
ある種のマンネリ的でもある定型とでもいうような普遍性さえ持っています。
なんというか完結された美しさとか予定調和のようなものを体現してるんですね。スゴいなあ。流石大賞本。

メディアで評判だけど読むとちょっと違う感じのする売り出しの本や、
表題と作者は知ってるけど読むとこれの何処が名作なの?と首をひねる本。
それらとはほんの僅かだけど、とても重要な一歩が違う本でした。
本の一文一文がまさに自分のためにリアルタイムで語りかけてきている。
そんな読書体験に耽溺させていただきました。ごちそうさまでした。m(_ _)m




読書レビュー 緑の庭で寝転んで

2022-07-17 04:27:00 | 書評 読書忘備録
「緑の庭で寝転んで」宮下奈都 317頁

羊と鋼の森、が映画化製作が仕上がってきていて
何かと楽しみです
映画版のweb頁もなかなか丁寧な仕上がりで期待値も大
中途半端に顔だけ綺麗なタレントを使った退屈な映画に
ならないように頑張って欲しいと思う原作ファンです








さて、こちらのご紹介するのはそんなファンが映画化完成を
おとなしく待ってられない、じっとしてるくらいなら
羊本の関連情報で飢餓感を紛らわしたいわ、という向きに
丁度良い感じで軽くお腹を満たしてくれる一冊です

内容は宮下さんが家族で北海道の進得町トムラウシに
一年間の移住を開始したときから始まる月一回連載ペースの
エッセイ:近況報告で、家族の、特に男男妹の3兄弟が
自然の豊かさと都会的な物の何もない異世界的な新鮮さを
満喫しながらの日々の様子を母親らしい温かさと
作家らしい鋭い視点で書いています、






そしてその地で「羊--」の物語の着想を得て著作をする様子、やがて本を世に出したときの紹介文、本屋大賞を受賞した時の受賞の言葉をエッセイの間に併録しながら、
北海道から福井に戻って、社会復帰?を果たすまでを一冊の本にまとめました

読み始めて最初は、この一家そろってのトムラウシ行きについて、なんでいきなりトムラウシ?とわからんので困惑しネットで調べてみました
すると宮下家がトムラウシの新得町の里おこし事業になっていた、一年間の山村留学制度に応募して実現したことが分かりました いま現在もお試し暮らし制度として月単位で家付きで募集しています 皆さんもいかがでしょう?(笑)
このとき宮下さんの子供は上が中学生男子、下が小学生男子+末妹という就学期真っ只中、我が家の奥さんならば決して首肯しないであろうシチュエーションですが
さすがは作家宮下奈都さんと、その子供たち、この期間限定の長い修学旅行とでもいうべき山村留学を完璧に満喫しております やはり凡人の僕ら一家と違って持っている人間のキャパシティーが大きいのでしょうね

この本に書かれた日々を読むと誰もがひたすら楽しそうで憧れてしまうでしょう 山村留学、僕もやってみたくなってしまいました でも反対されるんだろうなあ( ;∀;)
でもまあ、こんな制度を先の人生のオプションに覚えておくのも良いかもしれません、と野心を胸に秘めることにします🎵